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貧富の格差
外は土砂降りの雨が降っていたが、彼は傘を差さずに、とぼとぼと歩いてマンションに帰った。
そして家に帰った瞬間、彼はひとりで暴れ出した。
「うわあああああああああああああ!!!!」
彼は部屋をめちゃくちゃにした。
すると、壊れたテーブルの陰から、隠れるように置かれていた新聞紙が目に入った。
そこには、こう書かれていた。
ー詐欺師、誕生ー
その瞬間、くしゃくしゃになった髪に隠れた彼の顔は、奇妙な笑みを浮かべた。
それから彼は、来る日も来る日も図書館に通い、必死に詐欺に関する本を漁っては読みふけった。
家に帰ると、今度はテレビで詐欺師を題材にしたドラマを夢中で見続けた。
そんな日々を過ごすうちに一か月が経ち、彼はかなりの詐欺の知識を身につけていた。
やがて彼は、仲間を集めようと考えた。しかし、どんな仲間が必要なのか見当もつかなかったため、とりあえずホームレスが集まっているという渋谷サクランブルスクエアの屋上に行ってみることにした。
しかし、深夜に屋上へ着いた瞬間、彼は息を呑んだ。
何故なら、そこには大勢のホームレスが、寝転がっていたからだ。




