幕間②
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夜半。管理局宿舎に入っていく人影を見た。私は胸騒ぎを覚えてその後を付けた。
その者は宿舎の局長室の前で立ち止まり、部屋の戸を叩いていた。中から出てきたアレイル局長はその者と会話をしていた。
内容は遠く聞き取れない。会話の内容はアレイル局長の神妙な面持ちから推察するにあまり芳しくない内容の話らしかった。
しばらくしてやってきた男は立ち去り、局長は私室内へと戻った。立ち去る男をやり過ごす。男が去った後、その場に残っていると職務着に着替えたアレイル局長が出てきた。その表情は真剣そのものだった。彼は私に気付かずに立ち去って行った。
窓の外を見る。丁度局の入り口が見え、そこから先ほどまでいた男が出ていく姿が見えた。男はどうやら今日、犯罪予告を受けた商人の家を目指している様子だった。
となると、男が何をしに来たかという点についてはおよそ想像ができる。それと同時に歯噛みをした。どうやら潮時らしい。
せっかく綿密にめぐらせた計画もご破算となった。いくら"大いなる計画"の一部だったとしてもその計画が潰れるのは不愉快極まりない。
とはいえ、これ以上居残ることは計画を遂行する上で何かしらの障害になる可能性があった。私のここでの出番は終わりだろう。いずれ私の正体も発覚するであろうが、それはまた少し先の話になるだろう。




