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あと三話くらいで終わります(多分)

「涙は枯れた?菅井君」

涙でびしょびしょの顔になった菅井君に問いかける。

「ああ、すまんな。こんな泣きじゃくって。今更ながら恥ずいな」

服の袖で涙を拭いている菅井君にティッシュを箱ごと渡す。

「いいよいいよ。私としてもあのクールな菅井君の泣き顔が見れたってことだし」

「言うな。恥ずかしい」

「まぁでも。コミュ障は直してね」

菅井君が微かに震えた。

「ただ、無理にとは言わない。蟻みたいな小さな一歩でもいい。ほんの少しだけでもいいから、踏み出して見ない?小さな一歩だとしても、今見てる景色が変わるかもよ」

「…意味がない。お前がいなきゃ意味がない」

「見てる」

「え…」

「空に生まれ変わって、菅井君のことを見ててあげる。ほら、意味ができたでしょ」

「…ああ、そうだな。ありがとう。意味ができた」

「だから私がいなくなったとしても、ずっと私が見てるって思いながら過ごしてね」

「うん」

菅井君が顔を上げ、すっきりとした笑顔を見せる。

「さ、トランプもう一回やろ。今度も私が勝つよ」

「そうはさせない。次は俺が勝つ」


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