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二 前書きにお知らせあり

お知らせ

リア友にこの話のことがバレそうなので、来週の投稿日(22日)の7時前にユーザー名を変更します。

新しいユーザ名は「アオリンゴ」です。

よろしくお願いします。


ガチャリ

「ただいまー」

「おかえり、陽茉利」

リビングに行くと、テレビを見てくつろいでいるおばあちゃんの姿が。

「あれ、おじいちゃんは?」

ソファに座り、髪の毛を解く。

「畑で作業をしているわ」

「そっか、あのね公園に行く時に遠子さんに会ったの」

「まぁ、そうなの?」

「うん。おばあちゃんによろしくって」

「あとで挨拶に行かなきゃね」

「あと、滝守さんにも会ったの」

「ああ、三郎さんは散歩が好きだからね」

「そうそう、糖尿病になっちゃったんだって」

「あら、そうなの?まぁ三郎さんも年だしねぇ」

「何の話をしているんだ?」

「おじいちゃん」

「おかえりなさい。今、三郎さんが糖尿病になったって話しをしていたのよ」

「ああ、そうらしいなぁ。年はとってもいいことはないな」

目を細めながら遠くを見ているおじいちゃん。

滝守さんとおじいちゃんは昔からの仲だから、先に逝かれたくないのだろう。

その前に私が逝くけど。

「いいことといえば、孫に会えることくらいさね」

「私に会えて嬉しい?」

「ああ、もちろんだとも」

「会いにきて良かった」

「本当に」

にしても本当に来て良かった。最後くらい来なきゃ未練が残っちゃう。

「それじゃあ、おやつを持ってくるわね」

「うん。ありがとう」

今も時刻は三時ちょうど。

四時くらいに迎えに来てってお父さんに言っておこう。

あんまり長居すると、迷惑になっちゃうから。

「お待たせ」

そこには焦茶色をしたお煎餅が。

「ありがとうおばあちゃん」

「貰い物なんだから、感謝しなくていいのよ」

「そう?」

一口齧ると少し焦げた醤油の味が口の中に広がった。

「美味しい…」

「良かったわねえ。それじゃあおばあちゃんもたべようかねえ」

本当は塩味のお煎餅が好きだけど、この醤油は別格だ。

「あれ、またおじいちゃんが消えた」

「多分手を洗いにいったんじゃない?」

「ああ、そっか」

畑仕事してたからか。

「それで、いつ頃帰るの?」

「うーん、明日の十九時くらいに帰ろうかなって考えてる。帰るのに結構時間かかっちゃうし」

「そうか。それもそうだね」

「あ、そうだ。これ、ぬいぐるみ」

「いいのかい?」

「うん。もうどうせいらなくなっちゃうし」

「……ああ、そうだね。それじゃあ貰おうかね」

「うん。貰って」

良かった。これで断られたら、どうしようかと思った。

「おや、そのぬいぐるみは何だ?」

「陽茉利がくれたの」

「おお、陽茉利ありがとうなぁ」

「ううん。いいのいいの」

「沙優と沙夜には何かあげるのかい?」

「ああ、あの双子ちゃんね。あの二人には違うぬいぐるみをあげようかなって。まぁ、中学生だしぬいぐるみは子供っぽすぎるって、捨てられちゃうかもね」

「そんなことないわよ。あの二人は陽茉利のことが大好きなんだから」

「まぁ、そうだよね」

「もし捨てられたらおじいちゃんが貰ってやる」

「ふふ、ありがとう」

二人は優しいなぁ。

「あ、そうだ。近くの図書館に行ってもいい?」

「もちろん」

「それじゃあ行ってくるね」


自動ドアが左右に開く。

しんと静まっている図書館。

立って本を読んでいる人や、机で勉強している人もいる。

本と本の間を通り、何となく図鑑という見出しの所に行く。

図鑑の所には、二人男の子がいた。

目を閉じて、手を伸ばして一冊の本を取り出す。

『人体の図鑑』

「……」

よりにもよって……だ。

一度本を戻そうかとは思ったけど、やめた。

一つ息を吐き、空いている席に座る。

本の目次を見る。

小学生向けの図鑑なので、大まかなところしか載っていない。

目次には“癌”と言う所はあるものの、一つ、二つしか載っていない。それも王道の

ペラペラとめくり、ため息をついて本を閉じる。

また図鑑の見出しのところに行き、本を本棚に戻す。

今度は“偉人”と言う見出しのところに行く。

ここにはだれもいない。

「…」

エリザベス女王だ。知ってそうで知らない人物なんだよな。

読んでみよう。

一時間後

……もうこんな時間か。ちょうど読み終わったし、帰ろうかな。

結局四冊読んじゃった。


「ただいまぁ」

「おかえり。ご飯出来てるよ。手、洗ってきな」

「うん」

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