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4、ジェイド


「まずは自己紹介ね!じゃあ・・・あなたから!」

と、指をさされたのはカルム。

「え、おれ!?・・・え、えっと、カルム・アンバー。年は、十七・・かな」

「ふぅん。同い年か・・・。じゃあアンタは?」

と、なんとも興味なさそうに聞かれたのはジャット。

その態度に少しムッとしたジャットだったが気にせずに自己紹介をした。

「俺はジャット・ブラック!漆黒っていう意味なんだカッケェだろ!年は十九だ!」

「へえ、確かにカッコイい名前ね。それに比べて本人は全くかっこ良くないのね。名前に負けるだなんて。・・・プッ」

「なっ・・・何だとぉ!!」

わざとらしく笑ってみせた女の子に対しジャットは本気で怒っている。

ほおっておくと殴りかけないのでカルムはまあまあ、とあやしつけた。

「・・・お前は、何ていうんだよ。名前」

やっとこさ静まったジャットはいつまでも自己紹介をしようとしない女の子にしびれを切らし聞いた。

「私は・・・・・・無いわ」

「は?」

待っていた答えと大幅に違った女の子の言葉は、ひどく小さかった。

「私、名前ないの・・・。付けてくれる人いなかったから・・・」

しゅん、と俯いてしまった女の子を前にしてどうしていいかわからないジャットは本気で困っているようだ。

「そっか・・・。それは困ったな。一緒に旅をするんなら名前が無いと不便だし・・・」

ん~、としばらく悩んでいたカルムは「あ」と声をあげた。

「そうだ、オレらと旅する間だけ仮で名前を付けるってのはどう?」

「「え」」

まるで猫や犬に名前を付けるというように軽く言ったカルムに百八重㎝以上ある男の子と百六十㎝と少ししかない女の子が声を合わせて驚いた。

「・・・なんか良い名前でもあるのか?」

「ん~・・・良い名前ねぇ」

ジャットの問いに小さく答えながら、カルムは女の子をじぃ~っと見たかと思うと「あ、そうだ」と指を立てた。

「『ジェイド』ってどう?」

「ジェイド。翡翠か・・・ずいぶんとしゃれた名前だな」

「・・・ジェイド・・・」

「だめ・・・かな?」

俯いたままの女の子の反応を見て不安になったカルムは恐る恐る聞いてみた。

「ううん・・・すっごく良い名前!気に入った!ありがとうカルム」

バッと顔を上げ、満面の笑みでジェイドはカルムの手を握った。

その目には、うっすら涙が浮かんでいたがカルムは見ないふりをした。

「じゃあ決まりだね。よろしくね!ジェイド!」

「うん!」

手を握ったまま背後にキラキラとしたものを飛ばしている二人を隣で見ていたジャットは面白くなさそうに見ていた。


やっと出せたぜ!ジェイドさん><。ああ、長かった!!!wwww

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