悪魔の死の病
物語の舞台はイタリアの古い町、ヴェルデチアーノ。
夕暮れ時、赤く染まる空と古風な建物が、幻想的な雰囲気を醸し出していた。
この美しい町には古くから続く悪魔祓いの一族が住んでいて、その当代は仲良し三兄弟、タローラモ、ジローラモ、サブローラモだった。
この日も三兄弟は悪魔を祓い、夕刻のヴェルデチアーノの石畳の道を歩いて家路についていた。
街灯の優しい光が、彼らの影を道に映し出していた。
ジローラモが言った「今日も兄さんのグランドクロスはすごかったな」
サブローラモも賛同する「すごかった!」
三人の笑顔が石畳に反射していた。それは、彼らが持つ特別な絆の証だ。
タローラモが言葉を続ける「それより今日の悪魔、去り際に変なこといってたな」
サブローラモ「俺も聞いた」
ジローラモ「なんて言ってたの?」
タローラモ「死の病がどうたらって」
サブローラモ「死の病・・・」
ジローラモの眉がひそめ「"死の病"って、伝説にあるあの病気のことか?」
タローラモは笑いながら「ああ、今では技術が進歩して、市販の風邪薬で治るやつね」
三人は一斉に笑いだす「わははは」
タローラモが付け加える「悪魔は、情報をアップデートした方がいいよね、云わないけど」
サブローラモ「云わないけど」
三人の笑い声が再びヴェルデチアーノの夕暮れに響き渡る。「わははは」
彼らが持つ絆は、この美しい古い町、ヴェルデチアーノの夕暮れ時に、さらに深く色づいていった。
そして彼らの物語は、悪魔との戦い、そして互いに助け合う強い絆が、次の世代へと語り継がれていくのだった。




