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豪勢な食事を食べて綺麗なドレスを着せられる。そして、お姫様のようなベッドへと案内された。
こ、これは人生の勝ち組では?!
「ゆっくり休むといい。」
「は、はい。」
魔王はベッドの横の椅子に座っている。
「あ、あの、何か?」
「そなたが眠るまで傍にいたいのだ。」
エメは再び赤面した。緊張するなかなんとか眠れた。明かりが消える。ブチッ。何かが切れた音がなる。その途端魔王はエメに冷たい視線を送った。翌朝、目が覚めると椅子には魔王がまだいた。
「え、もしかしてずっといてくださったのですか?」
「…………そうだな。そなたが何かしないように監視していた。」
まずい。そう直感的に思った。魔王の視線はまるで凍るようで殺気すら感じる。
「も、申し訳ありません!どうか命まではっ」
「とらんさ、我が名に誓って裏切る事はないと言った筈だ。我は、1度約束したことを破るような男ではない。」
薬は効いていない。だが、命を取られる事はない。エメは震えながら、ポケットのポーションを飲もうとする。だが、手が震えて落としてしまった。
「あっ!?」
魔王はそれを拾う。
「これが我を狂わせたポーションか。」
「ご、ごめんなさい……」
エメは生きた心地がしなかった。魔王はポーションの蓋を開ける。
「あっ!?」
エメは思わず声を上げた。ポーションをどうするつもりだろうと、
「これを我が飲めばどうなる?」
「え、そ、それは……」
魔王がポーションを飲む。
「あーー!?」
「さて、どうだ?効いているか?」
エメは覚悟した。ポーションが効いてきたら今度こそ殺されると。
「…………あれ?」
別に魔王をかっこいいとか好きだと言う気持ちが湧いてこない。何故だろうと不思議がる私の口にポーションがねじ込まれた。
「馬鹿め。得体の知れないものなど飲むわけなかろう。お前で試す。」
魔王は飲んだフリをしていた。ポーションをねじ込まれてエメは魔王の方を見る。
「っ!?なるほど、そう言う事か……」
魔王に効いてきたようだった。もっと長く効果が続くように改良する必要があるとエメは考えていた。
「そのポーションを飲めば人の心を奪えるのだな?」
「は、はい。」
「ほう」
魔王にポーションの効果がバレてしまった。こうなれば飲ませないようにされるに違いない!エメはなんとか逃げようとする。
「待て。どこへ行く。」
「え、ご、ごめんなさい!」
謝って逃げようとするがここは魔王城。逃げ場などない。魔王の魔の手が迫る。きっとあの剣のように握り潰される。そう思った。
「面白い。」
「へ?きゃっ!?」
魔王はエメを捕まえてそして抱き寄せた。
「あ、あの?えーと?」
エメはよく状況がわからない。
「誰かを好きになる事が、心地いいと思ったのは初めてだ。」
え?魔王実は初恋?(ポーションの効果だけど)
「ますます気に入った。そのポーションを作る腕は一流なのだな。」
ほ、誉められてる?!
そして至近距離でそう囁かれエメはドギマギしていた。
「その技術、利用させてもらう。」
魔王は急に冷たい声でそう囁いた。




