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「はあ、ひとりぼっちになっちゃった。」
エメは勇者パーティーを追われ、そのパーティーの仲間を失い、途方にくれていた。街のベンチに座ってこれからの事を考えていると、どこからか悲鳴が聞こえはじめる。
「きゃーー!魔王軍よ!」
「助けてくれ!!」
「うわーー!」
エメはぼんやりと、へー、魔王軍かぁ、なんて思いながらぼーと空をみる。
魔王軍?…………魔王軍?……!?
魔王軍がここまでせめて来たの?!
エメは立ち上がり悲鳴の方へと走る。仲間の役には立たなかったがこれで人を助ける事はできる!エメは全力疾走した。すると魔物に襲われている女の子がいた。
「きゃーー!」
エメはその子を救おうとする。
「そこの魔族!こっちを見なさい!!」
魔王軍の元へ辿りついたエメはそう叫んだ。
「なんだ?この女、まあいい殺すか。」
エメはポーションを飲む。これで…………
「ぐっ!?な、なんだ、なんだか…………」
「ふふふっ!秘薬が効いているようね!」
「はっ?!なんて美しい人間なんだ!」
そう、エメの作ったポーションは惚れ薬だった。呑んだモノは周りの人間や魔族から好かれると言うもの。味もラズベリーミルク味の美味しいものである。
「これで私の思うまま!さぁ、魔族!ここから去りなさい!」
「は、はい!」
魔族は言うことを聞いて撤退する。
「お姉ちゃんありがとう。」
女の子はエメに縋り着いた。
「もう大丈夫よ!お母さんを探しましょうね。」
「カレン!」
「あ、お母さんだ!」
物陰から女性が出てきた。
「助けてくださってありがとうございます。」
2人は安全そうなところへと逃げていった。
ポーションは完璧だった。これなら美味しいし、きっと喜んで貰えると思ったのになぁ。なんてぼんやりしていると魔王と出会った。あ、魔王だ。魔王もこんな所にいるもんなんだなぁ。…………………………魔王?
「おい、女。」
「は、はい!?」
唐突に声をかけられて声が裏返る。魔王直々に街を滅ぼしにきたらしい。
「我はそなたを気に入った。」
「へ?」
ポーションが効いているらしい。あの極悪人の魔王に気に入られる日がくるなんて思わなかったが。そして魔王は爆弾発言をする。
「我の嫁になるがいい!」
エメは耳を疑った。




