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魔族が蔓延る異世界において、最後から2番目の街でひたすらポーションを作っている少女がいた。彼女の名はエメ・ミュラー。ついこないだまで勇者パーティーでヒーラーをしていた。しかし、ある事が原因で追放されてしまった。
「エメ、お前の回復ポーション不味いんだよ!」
「え、でも、回復はちゃんと出来てるし問題ないのでは?」
「ふざけんな!こんな不味いポーションもううんざりなんだ!」
文句を言っているのは勇者パーティーの勇者エリックだった。エリックは赤毛の碧の瞳を持った勇者だ。そんな彼の碧の瞳は今、死んだ魚の目のようになっている。
「ごめん、エメ、私も頑張って飲もうと思ったんだけど、どうしても吐いちゃうの。」
そういったのは青髪で蒼眼の魔法使いの少女、リラ。彼女はこのパーティーの中では、親しい方だ。まさか、そんな彼女からもダメだしされるとは思わなかった。
「つーか、マジ激マズなんだし!飲めねーわけ!」
言葉を荒らげてそう言っているのは桃色の髪を持って紅眼をしている剣士のガーネットだ。彼女の口が悪いのはいつもの事であるが、今回は本心からの心の叫びだった。
「まあまあ、彼女も悪気があって不味く作ってる訳じゃないんだからさ。」
庇ってくれてるのは紫の髪と瞳が特徴的な弓兵のアレックだ。アレックは穏やかで優しい性格なので大体いつも庇ってくれる。
「リラが回復魔法覚えたからさ。お前はもう用無しなわけ。つー事で今までお疲れさん。」
そう言ってエリックはエメの肩に手をおいた。パーティーのメンバーも全員それを止める事はなかった。
私はヒーラーとして、薬師として、ポーションを頑張って作ってきたつもりだ。だが、確かに不味い。皆がそう言うのもわかる。でも、
「追放しなくてもいいじゃないぃ!!」
そしてエメは決めた。最強のポーションを作って元メンバーを見返してやるんだ!それからエメは最後から2番目の街の小屋に篭ってひたすらポーションを作り始めた。時にお金が必要な時は作ったポーションを売ってやりくりした。そして、
「でき、た……」
ついに最強のポーションが完成する。エメは勇者パーティーを追いかける事にした。このポーションがあればきっと魔王も倒せる!そう思ったからだ。だが、運命は残酷だった。次の、最後の街へと、エメが移動した時、そこで勇者パーティー全滅の知らせを聞く。
「そん、な……」
エメはショックで、体中の力が抜けてその場に突っ伏した。
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