こころの奥底
いつからだろうか、私のこころが自由でなくなってしまったのは。
人の望む言葉を返し、人の望む行動をし、しかし、私の望みはこころの奥底へ閉じ込めた。私と一緒に奥へ奥へ閉じ込めた。もう浮かんでこれないように重しをつけて閉じ込めた。
上辺だけの付き合いに、取ってつけた表情を貼り付けて、人の望む人間になった。同時に私は私ではなくなった。
奥底へ沈めた私はもうどこへいったのかわからない。
私を動かすのは人の望み。人が望むから私は話し、人が望むから私は笑う。
きっとあなたもそうなんでしょう。
あなたの目も、あなたの口も、あなたの言葉も、きっとそうなんでしょう。
みんな誰かの操り人形なんでしょう。
そう思うと少しこころが軽くなる。
そんなこころも、また奥底へ閉じ込めた。