表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

もう一人いる

もう一人いる

作者: 松本 星

この作品は完全なオリジナル作品であり実際のものではありません。


もう一人いる!そんなふうに感じた事ってありますよね。もしある!という人にはぜひ読んで頂きたい作品となっています。いくつかに分けて投稿していますのでぜひ読んで頂けると嬉しいです

通学中の不思議な日常なんですが今考えるととても不思議な出来事です


「みゆきー?」

と呼ばれたので振り返るといつも一緒に学校に通っている私の友人です。

みゆき「おはよう!」

わたしの記憶力が弱いのか毎日会うわたしの友人は同じ学校でいつも通学中話をしながら通っているのに名前がまったく分かりません。そして学校内にいるのに滅多に顔を合わせることも無く、たまに見かける程度なのです。

みゆき「昨日のテレビのさぁ。あれ面白かったよねー」

忘れないうちに今私はここに書いていますが

朝起きると彼女と話した内容や彼女の声をほとんど覚えていません。でも彼女の顔と、肘までのとても綺麗な黒くさらっとした髪は覚えています。

私の前に現れてから約半年間は全く違和感もなく私も周りの友人から言われるまで自分がおかしな行動してる事も全く気づかなかったのです

先生「明日から修学旅行が始まる。今日は午前授業で終わりだが帰って準備をし、体調を整えておくように!」

みんな「はーい」

クラスメイトのみなみ「ねぇ、みゆき、班も一緒だしみんなで相談とかしながら帰ろう」

みゆき「あっ、でもわたし別な友人といつも一緒に帰ってて」

みなみ「そういえばみゆきいつも誰かと話しながら帰ってるよね」

クラスメイトのあきら「あれ誰?いつも校門の前に居るけど」

みゆき「うん。おなじくここに通ってる、うーんと名前は確か…。あれ?名前…」

あきら「通っている?ここに?」

みなみ「えっ?名前もしらんの?えっ?学年は?」

みゆき「えっと…」

クラスメイトのたくや「名前も知らねぇ相手とどうやっていつもかいわしてるんだよ」

いや、名前は呼んでる。会話してる時は確かに私は彼女の名前を言いながら話をしている。今日も名前を言った!

みゆき「あっ、じゃあ今日は彼女も入れてみんなで帰らない?」

みんな「…。うん、まぁいいけど私たち何を話せば。」

みゆき「いつもテレビの話とか学校の先生の話とかしてるよ」

あきら「学年違うかもしれないのに修学旅行の話ときしていいのかな」

みゆき「校門で待ち合わせしてるから会った時に訳言ってみんなで話しようよ」

みなみ「そしたらみゆきが先に待ち合わせ場所に行ってから私たちが一緒って話してもらっていい?」

みゆき「うん、分かった」


放課後の校門前。

彼女は現れなかった

みゆき「ごめん、いないみたい」

あきら「やっぱ学年違うから終業時間違うんじゃね?」

みゆき「あっ、そう言えばそうか。私あとでもう1回来てみる」

そして、私は修学旅行をきっかけに初めて別な友人達と帰った。

そして初めて通る道でたくや行きつけの喫茶店に入った。

たくや「話すにはやっぱここが最適だな」

みなみ「ヤンキー!」

たくや「違いますー。勉強してるんですー」

みなみ「絶対違うな」

みゆき「すごーい私こうゆう店あるのも分からなかったー。こんなに近くにこうゆうのあったのー?」

たくや「最近できた店だよ。多分あれだな?学生達が立ち寄りやすいように作ったんだな」

みゆき「わたしいつも川の方歩いてるからあんまり駅方面来ないから」

たくや「おれだけだからな電車で通学してるの」

みゆき「あー、そうかだから立ち寄れるんだね」

ノートを広げてみんなで話していると何か視線を感じ

窓の外を見ると彼女が歩いているのを見かけた

みゆき「あっ、ほらみて!あそこの彼女だよ!今歩いてるでしょー?肘まである黒髪のさらっとした」

みんなが窓の外に視線を集める。

たくや「呼んでくればいいさ」

みゆき「うん!」

私が外にでていくと見失った

戻ってくるとみんなの顔が曇って黙っている

たくや(小声)「なぁ早瀬(みゆき)今すぐここ離れよう」

返事をする間もなくすぐに立ち上がって拓也が会計を一括で済ませると逃げるように外へ出て周りを確認すると駅構内の賑やかな喫茶店に移動し青ざめてこう話し出した

みなみ「なぁみゆき、あんた誰を呼びに外に出たん?」

みゆき「えっ?さっき私がみんなに教えた人だよ」

たくや「さっき早瀬が店を出ようとした時に同時に入ってきた彼女のことじゃなかったの?」

みゆき「えっ?私誰ともすれ違ってないけど?」

みなみ「えっ?ちょっと何言ってるの?よく思い出して?みゆきが私たちに教えてくれた彼女はあなたがみせを出るのとほぼ同時に入ってきたのよ」

みゆき「えっ?待って待って!私が外に出る時ホントに誰ともすれ違ってないけど。彼女とこの店に来たこともないしこの道を通ったこともないからここを知らないと…。えっ?ちょっと待って!なんで彼女はここを通ったの?」

みんなの顔が変わる

あきら「それに俺たち見た時店を離れるように歩いていったはず…。瞬間移動でもしてきたって言うのか?」

みなみ「私かお覚えてるから書いていい?」

偶然にも美術部のみなみ。紙と鉛筆を取り出し、描き始めた。

まさかの一致。

みゆき「そう。この顔!」

あきら「店に入ってきた人だぜ!間違いない」

私は一瞬で凍りついた

たくや「学校戻って彼女の事調べよう!」

あきら「修学旅行終わってからにしよう。まずはここにいる4人だけの話にしよう。おれはみゆきが心配だしこのまま家まで送っていくし、明日もおれ迎えに行くから」

たくや「ずりーぞ」

あきら「電車通学中じゃねーから」

みなみ「私も心配だからみゆき送っていくよ」

たくや「吉岡(あきら)みなみちゃんもおくっていってやれよー」

あきら「えっ?マジかよ…。でも助かるわ…。(小声で)実は俺も怖いんだ」

みなみ(小声)「それなのにみゆきにいいとこ見せようとしてるんだからもう(¯―¯٥)」

たくや「とりあえず話を戻して明日の予定と計画を話し合うか」

私は話を聞いているように見せながらも頭の中で彼女の事ばかり考えていた

私はみなみが描いた彼女の絵が気になっていた。その顔は確かに彼女だけど表情は不安そうで悲しそうな顔をしていた。私が校門にいなかった事が悲しかったのか。私は結局眠るまでに時間がかかり2時間ほどしか眠れなかった

朝はいつもより早い時間に集合なのでもちろん彼女と通う時間ではなかった。

次の日あきらが6時に家に来た

みゆき「ちょっと早過ぎない?」

あきら「心配で一睡もできなかった」

みゆき「本当は怖かったんじゃないのー?」

あきら「50/50です」

ママ「あきらくんおはよう。朝食べた?」

あきら「まだです」

ママ「食べてから行きな?みゆきも今起きたのよー」

あきら「お邪魔しまーす」

そして30分後家を出て学校へ向かうと2人も到着していた

なんか私はいつもより寒くかんじる

そしていざ修学旅行先のホテル着くと班同士の部屋なので

たくやとあきらとみなみと一緒だった。

旅行先では彼女の話はしない約束でした

ところが

たくや「俺昨日電車一緒だった。昨日の早瀬の友達と」

みゆき「電車に乗って通ってたんだー」

みなみ「どこで降りたの?」

たくや「同じ駅。南浦和」

みんなが凍りつく

たくや「まさか同じ駅だとは知らなかったから話しかけようとしたんだけど歩くの早くてそのうち見失って話しかけられなかった」

みなみ「ナンパしようとしたのかよ」

たくや「そう言えば今朝も一緒だったなぁ」

みなみ「まさか!だって今日は他の学年は休みでしょ?それに私達はいつもより早い時間に学校に集まったのよ?」

たくや「じゃあやっぱり…」

みゆき「寒い」

あきら「どうした?みゆき」

みゆき「ねぇ窓開いてない?」

たくや「閉まってるよ」

あきら「熱はないな」

私は急に悪寒が止まらず震え始めた

みなみ「はい、毛布!」

みなみが毛布をベッドから剥がして私にかけた。そして手を握り抱き締めた。

あきら「おれ先生呼んでくる」

たくや「俺も行く」

2人が部屋を出てまもなくドアをノックする音が聞こえた。

私達はなんか嫌な予感がしてじっと止まらないノックを無視して2人と先生が来るのを待った

みゆき(小声)「男二人行ってしまった。怖いよあきら!早く帰ってきて」

みなみ(小声)「しつこいな何度ノックすんの」

そのうちガチャガチャと開けようとし始めた。

誰か歩いていく音が聞こえた。そしてドアが空いた!

みゆき「やめてー!」

と声を出すと

先生「早瀬!どうしたんだ?」

私は涙を流し先生に飛びついた

他の班のクラスメイト達も何事か?って部屋を飛び出して私たちの部屋になだれ込んできた

たくや「うわーーーーーーーーーっ!」

っと扉の方をみて叫ぶ

たくや「なんで?なんで?」

先生「なんなんだお前達。」

私たち4人だけには見えていたみんなの後ろからニヤッと笑ってじっと見ている彼女の顔が。

先生がほかの部屋の人達を部屋から出したあと、私たちは先生に説明した。

ドアを叩かれたことも。でも廊下には誰かいたような感じはしなかったらしい。

そして、みなみが絵を見せた後、先生も奇妙な言葉を発する。

先生「これは今日お前達に頼まれて4人を写した写真だ。実はそのうちの3枚にいるんだよ。お前らと一緒に必ず写っているんだ。もう1人が」

そして明らかになったこと。この学校に長くいた先生に私達の写真を送って見てもらったという。

先生「この制服は6年前の物で。わずかに違うんだが女子には襟のところに四つ葉のクローバーが刺繍されている。男子には腕のところに縞模様があってそこに四つ葉のクローバーが刺繍されている。彼女はここの生徒で名前は石山みゆき」

4人「みゆきー!?」

先生「学校の校門の前で誘拐され殺害された生徒だそうだ」

みんなの血の気がひいた!

先生「校門の前で友人を待っている最中に誘拐され、おそらく三日三晩レイプされたあげくに殺され川に裸のまま投げ捨てられていたそうだ」

私たちは涙が止まらない。4人全員で手を繋ぎ話を聞いている。

先生「そんな彼女の話を面白おかしく語り継がれるのは心苦しいということで当時の先生たちも話を伏せていたらしい。彼女の友人達にもそれは協力してもらっていたらしい。俺もさっきその話を知ったばかりだ」

先生が去った後も、私たちはしばらく泣き続けた。

ベッドには入らず、4人で固まって体をくっつけて眠った。私は特になかなか泣き止まず、朝起きるとあきらは私を抱きしめるように眠っていた。

そして朝食が終わったあと先生が修学旅行の生徒達に石山みゆきさんの話をした。そして同じく学校でも全校集会が開かれ石山みゆきさんの話しをした。その日から学校の校門前には花束が置かれるようになり校門内には桜の木が植えられた。私たち4人も彼女の家を調べお線香をあげに行った。その写真は私が見た事がない素敵な笑顔の彼女がいた。

たくや「ホントに石山さんも南浦和だった(¯―¯٥)」

そして不思議なことに先生が撮ってくれた写真から彼女の姿が消えていた。私たちはこれからも石山さんの事を友人として一生忘れないと誓い今日も、これからも桜が咲くのを待ちながら学校へ通います。


あれ?あなたのうしろに誰かいませんか?

もし私の見間違えだったら申し訳ないです


最後まで読んでいただきありがとうございました

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ