表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/1

1、親の心子知らず

最初、回想から入ります、嫌な方は読み飛ばし推奨


腹が腹がお腹と背中がくっつきそうだ

胃袋の中には何も無し

ーー痛い痛い

空腹感が腹痛を引き起こした


こうなったら砂でも食べるしかない

雑草の一本も生えていなくてーどうすれば良いんだ


それより喉が…ずっと何も入っていなかった口の中は乾き切っていた

近くに川も海も湖も何もない辺り雨だって滅多に降らない でも雨水しか水は無いから必死に貯めるーー死なないために

一面は砂世界 もう砂漠ってレベルじゃない 最後に緑を見たのはいつだったか?夢の中だったか


砂とゴミしかない世界

美味しいゴミは食い尽くした

硬い鉄だって、噛みきれないビニールだって、石だってすり潰して、食べれる物は全部食い尽くした

砂と得体の知れない物しか残ってない

砂は飽きたーー今日はこそ毒味でもした方がいいか?


動物はいないのかだって?ーー話聞いてたのか?草なんてないんだぞ、いるわけないだろ

いや、俺だって人間動物だ、だからその理論はおかしいのかもな?


そういえば随分昔のことだ、ここには集落があったんだった。俺はそこに暮らしていた。まぁ、知っての通り一面砂だらけ信憑性は皆無に等しい

それに確証をもたらす事実それは…

村人は当たり前だが、飢餓で全員死んだーーそして亡骸も家も家具も村は丸ごと俺が食ったーー簡単だろ

だからもう村はない


俺を非難するか?ーーなぁに、仕方がなかったのさ 生物として当たり前だ。自分が生きるのが第一だ。しかしだ、助けることができなかったといえば嘘になる。見捨てたのも確か。そこまでしてなぜ生きるって…


ーー守るものがあるからだ、俺には弱い娘がいるんだよ。だからだ当然だろ。争いは好まなかったが。娘を食おうとした奴は、木っ端微塵。躊躇わなかったね。


全然俺は悪くない、悪いのは状況だ、むしろ良く頑張ったと褒めてくれ


さて、いつのまにか娘のご飯の時間だ


ーーーブリブリッブリw

「おーい、ご飯できたぞ今運ぶからな、今日のは特に美味しそうだ10日ぶりに茶色いぞ」

返事は聞こえない

が、無理はない 娘は隔離されている


砂が硬いところに掘った穴、一面 平らだから目立つ、それを目指して歩く


そして子供には出られない深い穴に落ちるように入る


そしてもう一度いう

「今日のご飯は茶色いぞ、この健康的な色が、見たか?きっと美味しいぞ」

言いながら娘の口に流し込む


ゲホッゲッホーードロドロの液体とも個体とも言えぬ物が口に無理矢理流し込む。

飢餓においてはリサイクルな健康食品ウンコ食物繊維がたっぷり入っている。


もう少し臭ければ良かったのにな肉食ってないからかな俺が最後に食った肉は人肉だったけな?


ウンコの批評をしてるうちに食事は終わり


口が自由になり、娘がゴモゴモ喋りだす

「ウンコを食うくらいだったら死んだ方が良いっていつも言ってるじゃない!

なんで?なんで?お爺ちゃんも村長さんも村のみんなは死んだのよ、なのに、なんで?一番弱い私が最後まで?…」


いつもの事ながら、言葉を遮る

「俺はお前の親だ、お前が生きてればそれで良いんだ誰が死のうと構わない…


ーーペチャ

視界が茶色くなる ーーうえっぅえ

目に入って初めて気付く、ーー汚い、自分は娘になんてものを食べさせていたんだ、でも、でも、仕方ないんだ、生きる為には

なんで分かってくれないんだ?


監禁されている娘は父に抗う為、ゲロをぶちまけた。遮ってきた口を封じて

再び話す

「わ、わたしだって、外に出て土でも砂でも毒でもなんでも良いから食いたかった、ウンコなんかより全然良かった、自分の力で生きたかった。守られてる自分が情けないの、どうせもうじき死ぬん…」


ーー「や、やめろ分かった、分かった、分かったからもう喋るな、

お前には無理なんだよ砂や土は危険過ぎる、水もだ。放射能で汚染されてるんだぞ酸性雨が染み込んでるんだぞ、有害なんだよ!それが原因で病気になったのを忘れたのか?

何が自分で生きたいだ?自分で生きる力もないくせに!俺に守られてる立場で何言ってんだ、

俺の…俺はお前の事を思って、母さんだっていないのに、残ってるのはお前だけなのに、どうして?どうして?」

感情を爆発〈ーーバコッ〉させて言い〈ーーボコッ〉たい事を言ってやった


だが感情を抑えきれない〈ーードゴっ〉のは俺だけじゃない


今殴られる続けているのだ他でもない娘に

こんな事を言ってしまったんだ、仕方ない甘んじて受け止める、しかし痛いものは痛い。

か弱い娘にどこにこんな力がーー俺が見くびっていただけかもな、こんなに成長したのか監禁してたら気づかないのも、当然だよな


思考はどんどんどんどんゆっくりに意識は薄く薄く、抑えられてた尿意が解き放たれる

最後に俺はこう言った

「せめて水ぐらいは……


意識が朦朧とし、倒れこみ気絶、放尿を余儀なくされた



ーーTo be continue

娘は父を踏み台にして穴を抜けようとしていた。



















最後まで読んで頂きありがとうございます


良ければ、感想、というかアドバイスください

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ