やっぱりみんなで水浴びしましょう!
「ニアちゃんも一緒に水浴びするの? わーい! あぞぼあぞぼー!」
「わっ、こらちょっと! これは遊びじゃな……勝手に脱がさないでっ!」
僕は後ろを向いてたからわからないけど、どうやらライムがニアの服を脱がせてあげているみたいだ。
「ううう……。このアタシがまったく抵抗できないなんて……。アンタ本当になんなの……」
「へえー、ニアちゃんのここってこうなってるんだ」
「な、なによそんなにじろじろ見て。別に珍しいものでもないでしょ。確かにアンタみたいに大きくはないけど……」
「人間の体を真似てはいるんだけど、こうやってじっくりと観察したことはなかったから、参考にしようと思って」
「……なにそれ、どういう意味?」
「ちょっと触ってみていい?」
「きゃあっ! ちょ、ちょっとそんなところ触らないでよ! まだなにもいってないでしょ!」
「でもここをさわると気分がぽわーってするっていうか、体の中が熱くなってきて、気持ちよくなるでしょ?」
「し、知らないわよそんなの!」
「わたしはいつもカインさんにさわってもらってるよ」
「い、いつもしてもらってるの!?」
「うん。カインさんに触ってもらうと、とっても気持ちよくなるんだよ! だからニアちゃんも同じなのかなと思って」
「き、気持ちよくなんかないわよ!」
ライムはいったい何の話をしてるのかなあ?
僕にはなんのことかさっぱりわからないけど、今すぐ止めた方がいい気がしてならない。
でも僕は二人を見ないようにしながら水浴びしてるから、止めに行くことはできなかった。
「そうなんだ。じゃあどうしてだろう?」
「どうしてって……。それは、その……好きな人とだからでしょ……」
ニアが恥ずかしそうな声で答える。
ライムはすぐには答えず、きょとんとするような間があった。
「好きな人に触ってもらうと、気持ちよくなるの?」
「アタシは経験ないからわからないけど……、普通はそうだと思うわよ……」
「ふーん。そうなんだ……。ということは、わたしがカインさんを大好きだから、カインさんに触ってもらうと気持ちよくなるってこと?
それってなんだか、とっても幸せなことだね。えへへ……」
見なくてもライムの顔が想像できるような、うれしそうな声だった。
聞いてるこっちまで恥ずかしくなってくる。
「…………あの、アンタたちはやっぱりその、そういうことは、毎日してるの……?」
「そういうことってなに?」
「……ッ!?」
ライムの純粋な疑問に、ニアが息が言葉を詰まらせた。




