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新たな同居人5◇
ライムは僕のことを好きだと言ってくれるけど、その優しさに甘えてはいけない。
それは男としてもとても情けないことだと思う。
でも……。
たまになら……本当にたまになら、こういう日があってもいいのかもしれない。
なんて思う僕もいるんだ。
ライムが少しずつ変わっているように、僕もまた少しずつ影響を受けているってことなのかな。
もしそうだとしたら嬉しいんだけど。
それからも色々あったけど、なぜか不思議と思い出せないんだ。
まるで記憶から削除されてしまったみたいだ。
まあ忘れるって事はたいしたことじゃないって事だから、特に問題ないよね。
抱きついてくるライムを優しく抱き寄せながら、僕はまたまどろみの中に落ちていった。