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※ただのマッサージをするだけの話だったんだよ◇
そういうわけでいっぱいマッサージをしてあげた。
でもなぜかそのときの記憶がないんだよね。
まるで誰かに記憶を消されてしまったみたいだ。
不思議だけど、実際にそうなんだからしょうがない。
とにかく僕はシルヴィアにマッサージをしてあげたんだ。
でも、なにも恥ずかしいことなんかないよね。
肩が凝って剣が振れなくなったら大変だし。
マッサージはとても大切なこと。
むしろ人助けなんだ。
だからなにも問題ないはず。
「またマッサージが必要になったらいってね。いつでもしてあげるから」
僕なんかで役に立てるならとても嬉しいからね。
「はい、よろしくお願いします……」
シルヴィアが少し微笑みながらそう言った。




