小説を書かないと健常者にならなくてもいいと思っている甘たれな君へ
サブタイトルは、特に意味はないです。
暑いですね、なんとか生きましょう
「文章は軟弱だ! 人の魂がこもっていない 表情、音域、そしてそれを伝える人間の心情、これが伝えるという試練を超える決定打だ! お前のような軟弱な物に分からないだろうが」
昔、小さい頃、僕が言われた言葉。その人はとても恐く、そして力強かった。誰よりも言葉の残酷さを理解している人だった。
いつしか、その言葉が僕の心に鉛のようにのしかかり、そして僕の体の軸をおかしくしていった。
僕はそんな現実から逃げるように、物語を紡いだ。例え、その行為が無駄であろうとも、僕は、物語を紡ぐことでしか自分を保てることができなかったからだ。
でも、もしだよ? この世界――事態がもう壊れていて、僕ら人類がその現実から逃げるために全力で生きていたらどうだろう?
それなら、僕がこんな後ろ向きに生きていること、そして物語を紡ぐこと、それはみんなしていることじゃないのかな?
ごめん、難しいよね? ただね、僕が言いたいことはね……本当は僕たちは答えを知っている気がするんだ。でもそれを想いとして、伝えることができない。それは軟弱ではなくて、僕たち人類がうまく生きるための逃げ道だと思うんだ。
短くてごめんなさい