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キャラメイク

「……は?」


俺は思わずまぬけな声を出していた。

え?いやいやなんでこんなわけの分からん場所にいかにも女神っていう格好の人いるの?ほんと理解不能。

……もしかしてネット小説なんかでよくあるあれか?

…俺、死んじゃった?


「いえ、そんなことはありませんよ」

「心を読むなっ!」

「意識しなくても勝手に聞こえてくるんですよ…」

「女神意外とめんどくさい体質だな!

…ってそんなことはいいから説明をしてくれ。

なんで俺はこんなとこにいる?」


これが分からなかったら何もできない。ここは絶対に聞き出さなくては。


「はい、実は私の不手際で…。あなたの家の前で事故に会って死んだ人の魂を回収する予定だったのですが、なにせ眠くて…」

「おいこら!俺の命をそんな軽い理由でなに終わらせてんだ!なんとかしてもとの世界に戻せ!」

「それは神々の規則によって禁じられているんですよ…

個々の神の個人的な都合で勝手に死者を蘇生させてしまっては世界が混乱してしまいますから」


………え?もう元の世界には帰れない?

それってつまり父さん、母さん、凪沙、それとまさしや学校の友達にはもう会えないのか……?


「そういうことになります。でもあなたには他の世界に送ってそこで新しい人生をはじめてもらいます。」


いやいや!そんな簡単に割り切れるわけねーだろ!

いきなり殺されて、他の世界に行けってか?おかしいだろ。


「すみません…本当に申し訳なく思っています…」


う…人が弱気になってると強く責められない…。

自分のこういうところが心底嫌になる。


もういいよ、それならそれでしょうがない。だが元の世界に帰れるようにしてくれ。

しかし他の世界というのも気になるな。説明を頼む。


「はい。あなたにはいわゆる剣と魔法の世界に行ってもらいます。そこで世界征服するもよし、のんびり過ごすもよし、ハーレムを築くのもよし。

もちろん特典をあなたには数典差し上げます。私のせいですしね。

元の世界に戻せるかどうかは絶望的ですが…なんとかしてみせます」


くよくよしてても仕方ない。元の世界に戻れない以上、現実を受け入れるしかないか。元の世界に帰れるように新しい世界でも情報を集めてみればいい。もしかしたらすこしでもでてくるかもしれない。

元の世界の知人に会えなくなるというのはほんとに寂しいが、きっとまた会えるさ。


「ふっきりがついたようですね。それでは、今からあなたにキャラメイクをしてもらいます。これが次の世界での初期ステータスになるのでじっくり選んでください。」


女神は言い終わると、両手をバッと広げた。

すると、俺の前にディスプレイのようなものが現れた。

……正直びっくりした。



【スキルポイント】

【ブレッシングポイント】

【パラメータポイント】



う~ん、上から順に決めるか。

押せばいいのかな?ポチッとな。

おおっと。なんかいっぱいでてきた。どれどれ…。




絶対回避 50

[自分を対象とした行為を全て回避する。5秒で効果は消え、1週間のクールタイムがある]


魔力倍増 30

[自分の保持魔力が二倍になる。ただし、精神負荷も二倍になる。30分で効果は消え、過度の精神負荷により3日間寝込む。]


地獄耳 250

[どんな小さな音でも通常の10倍の大きさで聞き出せるようになる。また、半径300メートルまで届く。3分続き、5時間のクールタイムがある]




……………まだ最初の3つしか見てないのに早速思ったんだけど、ろくなのないだろ絶対!地獄耳のどんな小さな音でも聞き出せるって距離広すぎるし鼓膜破れるわ!しかもポイント高いし!絶対回避は使えそうだけどクールタイム長すぎるだろ!おい女神!もっとマシなのないのか?


「これ作った時半分寝てましたから…。魔術回路がめちゃくちゃですね。でもまあこれで我慢してください」


女神なのにテキトーだなおい!


……ん?なかなか使えそうなのもあるじゃん。



体術の心得・真 50

[体術が達人並になる。成長度低。パッシブスキル。]



これだろ!これはあたりだよ!しかもパッシブスキルとは女神もなかなかいいもの作るじゃん。ポイントも良い感じだし。他にもいいのないかな。



剣の心得・下 20

[剣術がとりあえずテキトーに振っても自分に当たらない程度の腕になる。成長度大。パッシブスキル]



お、しかも剣。やったね。異世界で剣使ってやっていくとか中学生なら一度は夢見るよな。なんか体術より効果悪そうだけどいいよね。他のは…



魔法の心得・下 30

[初級魔法が使えるようになる。成長度大。また、魔法の扱い方も頭に入る。パッシブスキル。]



さすがに同じ下でも魔法ともなるとポイント高いな…



精神統一 15

[精神を統一し、一つの物事に集中する。気力が続く限り持続する。一時間のクールタイムがある。]


高速成長 50

[自分の能力が通常の5倍で成長する。パッシブスキル。]



これもいいな、使えそう。

ってよく見ると、いいスキルいっぱいあるじゃん。最初の3つ何だったんだよ。


そういえば、俺のスキルポイントいくらあるんだ?


【 スキルポイント残り 100】


地獄耳とか一番要らないのに取れないし!


「因みに一度振ってしまうと戻せないから注意してください」


こういう時に変なスキルに振ったらおしまいだからな、危ない危ない、慎重にいこう。

さて、どうしようかな。


「そういえばスキルはあなたが異世界を回っている時に取得することも可能ですよ。弓の練習をして弓スキルを手に入れたり…とかですね》


…そりゃそうか。向こうの世界の人がスキルを持っていないことはないよな。俺はやっぱり、『剣術の心得・下』に『魔法の心得・下』と『高速成長』かな。うん、これが一番良さそうだ。そうしよう。


ピロリロッ♪

『風霧風人は、剣術の心得・下、魔法の心得・下、高速成長を習得した!』


何だこの妙に軽快な脳内アナウンスは…。

しかもなんで何気に俺の名前知ってんだ…。


「私がやっておきましたよ。あなたの名前を知っているのは…女神ですから、それくらいは造作もないです。因みにこれも特典の1つですよ」


なかなかおもしろいなこれ。楽しいからこのままでもいいかな。

さて、次はブレッシングポイントか。どんなのがあるのかな?

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