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呼び出しというと、悪いイメージしかないよね

社会のテストが死んだせいで大して書く時間がありませんでした…。

(親に怒られたため)

猫耳ちゃんと、ふてくされているルッピを連れて、レストランに入った。

ガチャリ、とドアを開けると、いいにおいと軽やかなメロディーが耳に入る。なかなかいいお店じゃないか。

適当に開いていた席に座り、メニューを開く。


「どれどれ……ハンバーグ、オムライス、カキフライ……って洋食レストランだったのかよ!なんで洋食あるんだよ!異世界を欠片も感じねえ!」


「ど、どうしたんですか…?」

「あーいや、なんでもない」


洋食、と言っても分からないと思うし、まあ久々(といっても1週間もたっていないが)の地球のメニューだから、楽しんで食べよう。

ルッピも猫耳ちゃんも洋食は初めてだろうから、反応が楽しみだ。

そういえば猫耳ちゃんの名前を聞いてないな。


「なあ、君名前なんていうの?」

「あ、はい。わたしはミーシャです。」

「そっか、可愛い名前だね」


可愛い名前、と言ったら顔をゆでだこのように真っ赤にさせ、

「あ、あの、見ての通り獣人なんですけど、これから宜しくお願いします!それで、その、ご主人様って呼んでもいいですか?」

と言った。


「ぐはっ……」

痛恨の一撃!! 風人は倒れた。

今のは破壊力ありすぎる。

いやはや大金貨程度でけちけちしなくて正解だった。

白金貨を要求されようともこれは買うべきだな。



「マ、マスター?」


急にテーブルに倒れた俺を、ルッピが心配してきた。

いや、これは呆れか?


「だ、大丈夫ですか?」


ミーシャは純粋に俺を心配してくれている。

ああ……なんていい子なんだ……俺もうここで死んでもいい……。


と、まあ茶番は終わらせて(多分俺一人だけやってた)。



「よし、じゃあ何を食べるか決めようか」

「私はマスターのをちょっと横からいただくので、マスターの好きなものでいいですが、選ばせてくれるというのならこのサイコロステーキというものがいいです」


相変わらずルッピが自我が強いようだ。

まあ可愛いからいいけどね。



「じゃあミーシャは何にする?」

「あの、選んでもいいんですか?」


何を言ってるんだ? いいに決まっているだろう。


「マスター。奴隷には普通残飯なんかをあげるものです。

 マスターのような人は珍しいですよ」

「他所のことはいいよ。うちでは俺と変わらない食事を取ってもらうから」

「あ、ありがとうございます」


ミーシャはしばらくメニューとにらめっこしてから、ハンバーグに決めた。

俺は店員さんに2人の希望と追加でポテトフライ、ドリンクバーを2人分頼んだ。

これではどこぞのファミリーレストランと一緒じゃん、と思ったのは秘密である。

どうせどこかで女神様が笑いながら見てるんだろ?



2人がドリンクバーでジュースを入れている間に、ミーシャのステータスを鑑定させてもらった。ルッピはミーシャに入れてもらっていたけど。



―――――――――――――――――――――――――――――――――

ミーシャ  9歳  猫人族

ジョブ.奴隷  レベル1  魔力属性 木・空間

スキル 無し

―――――――――――――――――――――――――――――――――



いや、ジョブが奴隷って……。

って空間属性!?

確か神話レベルとかなんとか……。

どんだけ運良いの俺?

そういえば運の値が高かったっけ? そのおかげかもしれない。


ミーシャのステータスは獣人だからか、平均15くらいだった。

レベルも1だし、俺の仲間鼓舞もあるから成長性は期待できる。

あれ? 仲間鼓舞? ……そういえば魔法使えるじゃん俺!

何面倒臭がってんだよ俺あほらしい。完全に忘れていた。



と、自分がアホだという結論が出たところで注文した物が来た。

2人を呼び戻し、食べさせる。


ミーシャはフォークとナイフの使い方が分からないようなので、俺が一口大に切ってやり、それをフォークで刺して食べるようにいった。

ルッピが「マスターがまたミーシャを優先してる…」とか言ってる。

勿論お前のことを忘れているわけではないぞ?


「そ、それではいただきます………す、すごく美味しいです!」

「そっか、そりゃ良かった」


ハンバーグを口に運ぶ度に猫耳がぴょこぴょこしている。

喜んでいるのだろうか?


見ながらも俺はサイコロステーキを一つルッピにあげる。

「むぐっ……(はぐはぐごくん)」

「いや、前も言ったけどちゃんと噛んで食べろよ」

「ふーんだ」

「お前は何で機嫌損ねてるんだよ…」


ま、いいか。

俺はポテトフライを齧りながら、2人が食べる姿を見ていた。





宿に着くと、リンダさんに一枚の手紙を渡された。


「なんですかこれ?」

「ああ、ギルドマスターからの手紙だよ。なんでも今すぐ来て欲しいってさ」


ギルドマスターからの呼び出し?

一体なんだろうか。

呼び出しというと学生だったころの経験から良い事ではないのは分かっている。俺は何かいけないことをしたっけか?


「ってああ! そういえば手紙一回貰ってた!」


俺達は急いでギルドに向かう羽目になった。

前の話の半分の文量……。

やはりテスト前くらいは勉強せねばならんか……。


ミーシャの名前についてですが、かなり悩みました。

名前ジェネレータにも頼りましたが、いい名前が出てきませんでした。

んで、結局思いついたミーシャ。

決して猫の鳴き声の「みゃー」をちょっと細工してできたとかではありません。

ええ、違いますとも。

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