いつもの日常、からの非日常
これがはじめての作品ですのでそこは温かい目で見てください。
アドバイスや誤字・脱字があったら教えてくれると幸いです。
感想くれたら泣いて喜びます。(笑)
――――は?なぜ俺はこんなところにいる?
訳がわからない。そもそもここはどこだ?
――時は少し遡る。
「なあ風人、お前好きな人いないのか?」
「ん?いないけど。そういうお前は?」
「実は隣のクラスのだな…ってなんで俺が言うんだ。それよりお前いないのかよ。せっかくイケメンに生まれたんだからもっと青春しろよ。もったいない。」
このダイレクトに質問してきたやつは、俺の幼稚園からの友達であるまさし。つまり腐れ縁ってやつだ。因みに中学3年生、俺と同じ受験生だ。
イケメンなどと言われているが、今まで告白されたことは無し。
まさしは会う度に言ってくるが、実際のことは現実がはっきり表している。
……正直少し悲しい。
「俺、このあと夕食作らないといけないんだ。親が出張でいなくてな。じゃあな、まさし。」
「おう、また明日会おうな。」
まさしと別れた後、数分歩くと家についた。
学校まで徒歩で15分でいける場所に家があるのはほんとに楽だ。
まさしは電車通で、よく「お金がないー!」とか叫んでる。
その点でもお金がかからない徒歩通は優秀である。
「ただいまー。」
「お帰りーおにいちゃん。今日は何食べるの?」
目をキラキラさせながら俺に質問してくるのは、風霧凪沙。
俺の1個下、つまり中2の妹である。アニメなんかでよくある実は血が繋がってなくて…なんてことはない。実妹である。
容姿は、兄である俺から言わせてもらっても美少女、の一言に尽きる。それも超がつくほどのだ。
なのだが、妙に俺に懐いている。凪沙と一緒に買い物にいくときなんかに男から殺気の籠った目で見られた数はもはや数え切れない。
因みに凪沙が告白された回数は両手を往復してもまだたりないくらいだ。…ちょっと羨ましい。
…まあ、思春期によくあるいろいろ嫌なことを言われるよりかはずっといい。
「ねね、何食べるのー?」
「ああ、今日はハンバーグにするつもりだ。凪沙好きだろ?ハンバーグ。」
「うん!さっすが愛しのおにいちゃん!」
ハンバーグとは言っても、朝にあらかじめひき肉をハンバーグの形にしておいたのがあるからそれを焼くだけだ。付け合わせはブロッコリーとニンジン。これも軽く焼くだけの楽なものだ。
他のおかずは…普通にサラダとコーンスープにするか。
何故かうちの親は料理に凝っていて、これは粉末ではなく本格的なものだ。もちろんニンジンなんかも専門に有機栽培をしている農家からもらってきたものだ。肉はいうまでもない。
できあがった物を味見する。自分でいうのもなんだが、そこらのファミレスよりはずっと美味しい自信がある。ハンバーグやその他のものをお皿に盛りつけて、テーブルに置く。
案の定凪沙はすぐに飛んできて、
「いただきまーす!」
と食べ始めた。俺は凪沙の向かいにすわって食べた。…なかなか美味しい。
食べ終わった後、食器は流しにおいて部屋に戻った。2週間後には定期考査があるから勉強しなきゃいけない。今日は国語でもやるか…。
…結局、勉強なんかやらずにずっとゲームをしていた。ゲームの誘惑には逆らえない、強すぎる。
多分皆こうなんじゃないかと思う。だって勉強めんどくさいし。
っと、すでに11時を過ぎてしまっている。明日も親は帰ってこないし、朝ごはんと凪沙のお弁当もつくらないといけない。俺の分は購買で買えばいいか。早く寝よう。
俺は布団に入って、そのまま寝た。
――――と、ここで冒頭に戻る。
俺は普通に部屋で寝ていたはずだ。なんでこんなところにいる…?
辺りは一面真っ白。いや、透明と銀色も交じっているか…?
幻想的とはこのような空間のことをいうのだろうか…。
「こんにちは」
ふと、背後から声がかかった。慌てて振り返ると、そこには美しい銀髪を背中の間ぐらいまで伸ばし、羽衣のような服を着た、きれいな人がいた。