表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
18/18

18・そして竜は従者と成る。

とりあえず、ひとまずの区切りです。

本来はこのあたりで完結、といきたかったのですが、どうしても書きたいシーンがあり、それは入れられませんでした。

それは最後の最後、アスターシャとドリューの旅の終わりの後の話。

続くかどうかは、・・・どうでしょう(笑)。

 アルガス・ロッドランドはついに最後まで竜人族(ドラング)への謝罪の言葉を放つこと無く、この世を去った。

 彼の亡骸はロッドランドの故郷に埋葬しようとするも、そこは既に廃村となっておりそれは叶わなかった。

 遺体はロズタリアに送られ、ロッドランドが企てた一連の陰謀と共に、それは王家にも詳らになった。

 王は側近の死と企みに、無念とショックを同時に噛み締め、娘の無事に胸を撫で下ろした。

 マリエッタもまた、アスターシャの無事を心から喜び、また一緒に城内でお世話をできると歓喜に足を踊らせていた。

 だが、アスターシャのとった選択はロズタリアへの帰還ではなく、ノルダッドに残ることだった。

 アスターシャを狙う者がいなくなった今、その隠れ蓑として使っていたノルダッドに留まる理由はない。

 だが、ロッドランドがしてきた罪。

 竜人族(ドラング)への被害を鑑みると、はいそうですかと素直にロズタリアに戻ることは出来なかった。

 街の復興。物理的だけでなく、心を傷つけた子供たち。それを癒やす手伝いを、僅かな力でもしたいと思っているのだ。

 ヴァンデラはアスターシャの意見を尊重し、その後の行動に自由を与えた。ロズタリア王も、娘の決意と思いを汲んだ。

 最初の約束である一年間。それもまだ半年はある。それまでは、ここで過ごす決意を固めた。

 微力ながら、怪我をした竜人族(ドラング)の介抱。街の掃除。手伝えることならば何でも請け負った。

 そんな日々は、忙しい時間と共にあっという間に過ぎていった。


 そこで起きることは、喜ばしいことだけではない。

 それを聞いた時、アスターシャは自責の念に囚われた。

 街を一望できる、ドリューが気と身体を休める場所と言っていた場所で、それは聞かされた。

「ノルダッドの、戦士を辞める?」

 ドリューの口からその言葉を聞いた時、アスターシャはそれが自分が少なからず関わったいるからなのだと、責めた。

「元より俺は剣を振るうのは嫌だった。その任から開放されるのなら、それでもいい」

 と、あくまでもドリューは深刻さの欠片もなく、言う。 

 原因は、ロッドランドとの戦いの最中だ。

 硬質の鱗すら貫くロッドランドの魔導により、貫かれた傷が原因だ。

 貫通した熱は、ドリューの炎を生む灼火器官を損傷させ、摘出の手術を受けた。つまり、今のドリューは炎を吐くことは叶わず、すなわち灼甲(パラストル)の使用することも出来ない。

 それは外敵から王や街を守る戦士としては致命的な欠陥となる。

 著しく戦闘能力を欠いた戦士がいる道理はない。

「俺ははじめから騎士に思い入れなどないからな。戦わないでいるのなら、それに越したことはない」

 今でもドリューの胸には、ロッドランドに貫かれた穴の傷。無数の傷が残る。

「・・・ノルダッドから、去るおつもりですか?」

「それも考えている。・・・故郷には帰れんがな」

 以前言っていた。ドリューは住んでいた場所から腕を買われ、ここへ来た。

故郷の者からすれば、里を捨てた彼は裏切り者だと、も。

 思い返せば、アスターシャはドリューのことを知らない。その故郷で何があったのか。

 寡黙なドリューからそれを知る術は、ない。

「・・・私に、何かできることはありませんか?」

 こんなに傷ついて。力を失い。

 全て、自分の弱さが招いたことだったら。

 謝罪してもしきれない。

「・・・何か罪の意識があるだとしても、それはお前の気に止むことではない」

 ドリューの背中に添えた指先は、鱗の冷たさ。傷跡は、今貫かれたかと錯覚するくらいに、熱い。

 あらゆるものを守ってきた、大きい背中。

「・・・アスターシャ?」

 ドリューの背中に、アスターシャは頬を付け、体温を感じる。冷たい鱗の向こうには確かに血が流れ、温かい。

自分はこんな身体に守られてきたのに、私は何もできていない。彼か力を奪い去っただけだ。 

 その時。

 ぱき、と何かが弾ける小さな音が聞こえた。

 その音に驚き、アスターシャは思わず身体を跳ねさせる。

「うわわっ!」

「ぎゃっ」

 草むらから悲鳴と共に小さな影が雪崩込み。

「あ、貴方達」

 ジュレルを筆頭とする子供たちが、姿を重なり現われた。

「ほら、いいところだったのに!」

「お前が押すからだろ!」

「ドリューと先生、仲良し!」

 嬉しそうに騒ぎ立てる子供とは別に、何故かジュレルは不機嫌そうで。

「ドリューのおっちゃんと先生は年が離れすぎているから無理だと思うぞ!」

 どうやら子供たちはここでドリューとアスターシャが逢瀬を重ねていると勘違いをしているようで。

「俺と彼女は種族も違う。美的感覚もかけ離れている」

 以前、そんな言葉を聞いたっけ。アスターシャの裸を見ても何も感情が振れることはないと。・・・もはや懐かしい出来事に感じる。

「今の時代、そんなことを言うのは時代遅れよ!」

 ませた子供が、小さな胸を張って講釈を垂れる。

「種族も年齢も超えた男女の交わり。素敵じゃない!」

 その子供は目を輝かせる。

 ドリューも言っていた通り、竜人族(ドラング)と人間はお互いの審美眼はかけ離れたものであり、人間の女であるアスターシャは『そういう』対象では全くないのであろう。

 命を賭してまで守ったのは、戦士である誇りから。王に命じられた使命感によってもたらしたものに過ぎない。

 弱き者を守る。

 それは時代が変わろうとも連綿と続く、竜人族(ドラング)の持つ仲間と繋がる気持ちが見せた幻影なのかも知れない。


 深夜。

 天には丸い月が浮かび、照らされた雲の形がはっきりと見て取れる。

 静かな風が吹く中、隻眼が現れた影に鋭い視線を送る。

「・・・来たか」

 背負った大剣を杖代わりに、グエルは腰掛けた足を持ち上げる。

 現れたのは、ドリューだ。

「なんで呼び出されたか、わかるよな」

 ドリューの腰元にも、鞘に収まった剣が下げられている。

 武会に使用する、石舞台。

 普段、研鑽を積んだ戦士が剣を交える場所。

 ドリューとグエルも、何度も死線を交えてきた。

「お前に完全に力で勝ったと言わしめなければ、こっちはスッキリしねえんだ」

 薄々、グエルもドリューがノルダッドを去ることを察している。

 ドリューは無言で剣を抜く。彼も、そのつもりでここに来た。

 他の地から突如やってきたドリュー。

 グエルは、そいつが誰であろうと自分の強さに揺るぎはなかった。

 だが世界の広さを知った。

 まるで死を恐れていないかのごとく、ドリューは剣を振るう。

 規格外に向ける刃に躊躇いはない。

 自分という核のない、人形のように思えた。

 だが、違う。

 そこにはグエルには計り知れない彼なりの信念があって。それを曲げることなく剣を振り続けているだけだったのだ。だからドリューは強かったのだ。

「ここで俺に斬り伏せられてるようであれば、外の世界に出ても野垂れ死ぬだけだ!」

 不器用な男による、手荒な送別。

 でなければ、かつてグエルも身を挺してまでドリューを庇ったりしなかった。いや、そのときにはもう、ドリューを認めていたのかも知れない。

 アスターシャのために命を張るその姿に、竜の戦士の誇りを見た。

 月光が照らす舞台上に、赤い火花が咲く。それは自分たちの能力を著しく下げるはずなのに。

 なぜだろうか。全然血が滾る。剣を打ち合わせることがこんなに楽しいと感じたことはない。

 本来は、会場に観客を入れ、生と死の間で振るう剣舞を目の当たりにさせる。

 この命を奪うやり取りの上、守られているのだと。

 何度目かの剣の交錯。

「・・・相変わらず、死角を狙わねぇ。フザけた剣だ!」

 潰れた目の影を決して突かない。その甘い騎士道とも言える矜持は、外の世界では命取りになる考え方だ。

「なら、俺はてめえの胸を狙っても、文句は言うなよ!」

 灼甲(パラストル)を失ったドリューは、これまで以上に剣の動きを見極め、その速度を追わなければ死に繋がる。

 愉しそうに、グエルは剣を振り切り。

 ドリューはそれを受け、弾く。

「そんなんで、外の世界でやっていけるのかよ!」

「剣を振るうことだけが、竜人族(ドラング)の仕事ではない!」

「俺達は、戦いしかない世界で生まれた生粋の武人だ!戦うことを忘れて生きてはいけねえ!」

「それだけではないと、道を探すための旅だ!」

 きっと。戦いだけではない。

 竜人族(ドラング)がこの世界に来た意味。人間と関わり、言葉を手に入れた祖が示した世界。

 それはかつての竜人族(ドラング)と、かつてのロズタリアの王が結びついたように。

 きっと、それだけ意味があることなのだと、ドリューは思う。

 剣の乱打音はその晩、夜が明けるまで永劫に続いたという。


 3年が過ぎた。

 その時は、長いようで短い。

 竜人族(ドラング)にとっては僅かな時間でも、人間にとっては容姿も、心も、生き方も変わるほどの時間だった。

 今、ドリューが振るうのは剣ではない。

 ノルダッドを離れ、おめおめと帰ってきたドリューを、かつての仲間は彼を受け入れ、ノルダッドとは違う標高の山に住まいを構えていた。

 ノルダッドとは遥かに規模も違う。

 のどかな空気がそこにはあった。

 今、ドリューが振るうのは剣ではない。剣を鍬に持ち替え、田畑を耕し、作った野菜で生計を立てている。

 今日も、青空が雲を流している。

 竜人族(ドラング)が山間に居を構えるのは、かつての記憶を本能的に体現しているからなのではと、たまに思う。少しでも、元の世界に近づくように。

「おーい。ドリュー!」

 鍬を土の中に突き刺した時、遠くから呼ぶ声が聞こえる。

 同じく鍬を肩に担いだ竜人族(ドラング)の男だ。その表情は、何故か困惑したものを浮かべていて。

「お前にお客さんだぞ!」

・・・こんな辺境の地に?

 不可解なものを感じながら、ドリューは鍬を降ろした。


 3年の月日は、確実にその姿を変える。

 目の前の少女はドリューにとって昨日の記憶の中の少女のままのようで、確かに違う。

 少女は少し気恥ずかしそうに、その頬を染める。

「・・・お久しぶりですね、ドリュー様」

 幼かった面影は遠くに。

 透けるような蜂蜜色の金糸は、あの頃よりも輝きを増し。束ねた髪の房は、天に掛かる月よりも輝いて見え。

「・・・あ、ああ」

 ドリューは思わず言葉を詰まらせ、気のない返事を返すので精一杯だった。  

 思えば人間の成長を始めて感じた。

 背も、伸びた。身体付きも変わった。

 その姿は一端の戦士のような軽装鎧に身を包み、腰にはあの時見たものと同じ剣を下げて。

 そして。

 美しくなった。

 竜人族(ドラング)の美意識は、人間とはまるで異なるもののはずなのに。寝食を共にした僅かな間でその美的感覚をも変えられたのか。

 目の前の少女は、いや、もう少女と呼ぶには憚られる程に成長した彼女は、小首を傾げ黙りこくっているドリューに疑問の表情を投げかけた。

「・・・ドリュー様?」

 その声に意識を引き戻され、ドリューは目の前の彼女に焦点を正す。

「・・・久しぶり、でいいんだったな。アスターシャ」

 彼女、アスターシャは薄い微笑みでドリューの問いに答えたのだった。


 テーブルを挟んで向こう側にアスターシャ。

 木をくり抜いたカップに、温かい湯気が張る。

 薄緑色の、香り高いハーブティー。

 それを優雅な仕草で口元に運ぶ彼女は、さすが一国の姫といった様子。

 その一連を窓の向こうから無数の竜人族(ドラング)が様子を見るためか、顔をのぞかせている。

 誰だ。

 昔ドリューが世話になった国にいた人間らしい。

 ドリューも隅に置けないな。

 そんな薄い声が壁の向こうから聞こえてくる。

「・・・よくこんなところまで辿り着けたものだ」

 ノルダッドとは別の過酷さがこの地にはある。

 何よりここはロズタリア、ノルダッドからも海を隔てた僻地にあるからだ。

 見た所、お供の人間も見受けられない。

「ノルダッドからの3年で、自分なりに強くなったつもりです」

 ドリューがアスターシャの1年の期限を待つ間もなく、彼はノルダッドを去り。

 1年の期間の終わりを迎え、アスターシャは深い決意でロズタリアに戻った。

 ごっこ、ではく、真似事でも無く。

 アスターシャは本格的に剣の修行に従事した。

 己を磨くため、強くなるため。

 旅の過酷さに負けないよう。くじけぬよう。何より、過去の自分に負けないように。

 もう、震えて見ているだけの女ではないつもりだ。

 奇しくも城にはロッドランドが遺した魔術書が無数にあって。

 エルナ、ローザ。そしてアスターシャへの愛の言葉と共に。

 様々な魔導をも習得した。旅をするには困らないほどの知識も身につけ。

 人間は成長をする生き物だ。

 苦難や迷いを越え、己を高める。・・・親しい人間との別れもその糧になり。

 美しく成長し、あの頃の幼さと、か弱さは見えない。そこに海を、山をひとりで越える強さを見た。

「私が貴方に会いに来たのは、お願いがあったからです」

 アスターシャはその端麗な顔をぐい、と迫らせ。

「私の世界を回る旅に、ドリュー様に同行して戴きたいのです」

 ロズタリア王家に受け継がれる仕来り。

 王としてふさわしい器を磨くための、見識を広げる旅。

 ローザ、そして名も知らぬ竜人族(ドラング)と繋がった、かつてのロズタリアの王のように。

 そして、アスターシャにもその仕来りは受け継がれていて。それはロッドランドの意思とは反するもので。

「私はこの旅、ロズタリアの仕来りにはきっと意味があるのだと思うのです。私のずーっと昔のお祖父様と、ドリュー様のずーっと昔のお仲間が出会ったのも、運命だと」

 それは、ただの偶然と切り捨てるには、あまりにも両者の運命を捻じ曲げ、変えた。

「その旅に、ドリュー様についていただきたいのです」

 いつか、ノルダッドでアスターシャが言っていた。いつかドリューの生まれ里に行きたいと。そして、その時にはドリューを従者にすると。

 順番も何もかもあべこべだ。彼女はひとりでここまで来れる程に成長した、自分がアスターシャ後ろに付いて回るまでもなく、強くなった。

「君の従者を、俺にやれと言いたいのか」

「はい!」

 何の躊躇いもなく、屈託なく。

 頼りにしてくれることは、正直嬉しくない訳が無い。元とは言え、それは戦士に身を置いていたドリューには誉れな言葉だ。

「俺は、竜人族(ドラング)の戦士の根幹を成す、灼火器官を失った」

 火も吐けない。それを利用した防御手段も取れない。強さに関して言えば、全盛期の自分を優に下回る。剣を鍬に持ち替えてから修行も怠っている。

「いざという時も、君を守れないかも知れない」

 アスターシャは意地悪そうに微笑み、胸を張る。

「その時は、私が守って差し上げます」

 かつての彼女なら、絶対に出ない言葉だった。

 それが竜人族(ドラング)の逆鱗に触れるような生意気な言い方ならば、その言葉を真に受けることはなかっただろう。

 彼女は竜人族(ドラング)が傷ついたことを心底恥じ、心を痛めていた。

 その強い言葉は、今度は自分の番だと言っているようで。

・・・また、俺に仲間を裏切れと?

 勝手に出ていった自分を、彼らは再び迎え入れてくれて感謝しかない。彼らを置いていくのが、ドリューは心残りで。

「ドリュー様も、旅を通じて強くなればいいのです。お互いに強くなりましょう。これは、そのための旅です」

・・・言うようになった。

 その言葉は、確実にドリューの今はな胸の中の火を灯してくるようで。

「私には夢があります」

 突如、アスターシャはそんな言葉を口にした。

「私は、この世にいる全ての竜人族(ドラング)と会いたいのです」

 真っ直ぐで穢れのない瞳。それは揺るぎなく、逞しい。

 今でも全ての竜人族(ドラング)が人間に友好的な訳では無い。歴史がそれを証明している。アスターシャはある意味運が良かっただけだ。

 そして、その夢の先には黄金色の鱗の一族もいる。

 彼らと出会った時、彼女は冷静でいられるだろうか。愛する親族にも近しい人間を深い闇に落とした、竜人族(ドラング)を。

・・・大丈夫だろう。

 だとすれば、全ての竜人族(ドラング)に会いたいなどと言うはずもない。

 ドリューは籍から立ち上がる。

「・・・ドリュー様?」

「この地を去る許しを村長に進言しなきゃならん」

 その言葉を聞き、アスターシャその顔に花のような笑みを浮かべた。

「ならば話は早いです!」

 アスターシャもドリューに続き立ち上がり、

「私も行きますので、許しを貰いに参りましょう!」

 押し出すようにドリューの背中を押しながら、アスターシャの手が扉へと追いやる。

 その腕は、かつての細く頼りないものではなく、むしろ頼もしいものに感じた。

「宜しくお願いしますね!ドリュー様!」

 先走るその言葉に、ドリューは困った顔で応えるのであった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ