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君は小悪魔 『君は小悪魔だから、俺は君に恋をするのかもしれない』

作者: 物語のあるリボン/いろいと

物語のあるリボン作家『いろいと』です

私の作るリボンには、1つずつ名前と物語があります

手にとって下さった方が、楽しく笑顔で物語の続きを作っていってもらえるような、わくわくするリボンを作っています


関西を中心に、百貨店や各地マルシェイベントへ出店しております



小説は毎朝6時に投稿いたします

ぜひ、ご覧下さい♡



Instagramで、リボンの紹介や出店情報を載せておりますので、ご覧下さい

hhtps://www.instagram.com/iroit0

久しぶりに会うと言っても、こないだ会ったのは一週間前

それでも、俺は大好きな君に会える日を今日も楽しみにしている

待ち合わせは、俺の最寄り駅

先週、二人でシリーズ物の映画を観に行ったのだが、前作をもう一度観ようということになり、俺の家で映画鑑賞会を開くのだ

そろそろ駅に着く頃なので、俺は駅へと車を走らせる

駅のロータリーには、送迎の車がズラリと並ぶ

ちょうど着いた時に一台出ていったので、俺はその場所へ車を停め待つことにした



携帯を取り出し、連絡を入れる

しばらくすると、もう着いたと可愛い絵文字付きで返事が届く

絵文字すらも可愛く見える俺は、すっかり君の虜である

『お待たせ!』

突然、少し曇った君の声がどこからともなく聞こえてくる

俺は声のする助手席側に目をやると、そこには満面の笑みで手を振る可愛らしい姿があった

ガチャリとドアを開け、隣に乗り込む君

座ると同時に、ふんわり甘いお花のような香りが俺の鼻をくすぐる



『何か香水つけた?』

『え?何もしてないよ?』

『何か甘い』

『あ、さっき待ってる時にハンドクリーム付けたから、それかな?』

『ハンドクリームそんな匂いすんの?』

『海外のだからかな?ごめんキツイ?』

『いや、いいよ』

もうすぐ春になる季節だが、まだ少し冷える日もある

冬になると手荒れがひどくなる君は、いつもクリームを塗っているが、今日は香り付きらしい

うん。それも可愛い。



しばらくドライブとランチを楽しんだ俺たちは、映画を見るべく家路を急ぐ

家へ着いた途端、俊敏な動きをみせる君

サッと手を洗った後は 、俺のクッションを抱きしめローテーブルの前へ座る

そして買ってきたお菓子をテーブルに並べてゆく

『お皿お皿!』

『はいはいー』

お菓子を入れるお皿と飲み物を準備し、よっこらしょと右隣に座る



『これと、これどっちから食べる?』

クッキーを差す俺の指を見た君は、チョコを開ける

『チョコ?』

『だってチョコ食べたいもん』

いたずらっぽく舌を出して、口を尖らす

『ったく』

まぁ、これも想定内とチョコをお皿に出す君の頭を撫でてやる

『子ども扱いすんなぁー』

『はいはい』

飲み物を準備し、お菓子も用意した

後は、映画を観る。はずなのに、君は落ち着きがない

俺の隣にあるリモコンを取ろうと手を伸ばすが、手は届かない

そのまま力付きて俺の太ももに乗っかるので、リモコンを取ってあげる

『はい』

『ありがとう』

TVを付け、さぁ観よう。と思えばトイレへと一目散帰って来たと思ったら、何故か俺の右側にちょこんと座る

『そこでいいの?』

『あ、そだそだ』

そういって先程座っていた場所へ腰を下ろす



やっぱりクッキーも開けようと、クッキーを出す君は、ついでにポテチまで開けてしまう

『いつ観んの』

『ん?観よ?付けていいよ?え?観ないの?』

くりっとした目を丸くさせ、子りすのように食べる君は、どこか憎めない

再びちょこんと座る君は、少し俺にもたれかかってくる

そして上目遣いでクッキーを咥え微笑み、こう言うのだ

『ねぇ?いる?』

唐突に問いかけられる言葉に、俺は一瞬理性が飛びそうになるほど、胸を鷲掴みにされる



『後でな』

世間でいうツンデレとは、俺のことなのではないか?と思う程に、俺は直球で気持を表さない

『えぇー』

ちょっと不服だったのか口を尖らせ、目を潤ませて俺を見る君は、まるで小動物

『美味しいよ?』

そう言って、俺の口元へ運ぶ君

俺はそのまま、君の手ごと一口で食べ、指をペロっと舐めてやった

『・・・誘ってんの?』

そう言って、君を押し倒す

『ちがう・・・けど』

そう言う君は、少しニヤリと笑って俺の首の後ろに手を回す



ピッピピ、ピッピピ

どこからともなくリズミカルな音が耳に入る

ハッとした俺たちは、音のする方を一緒に見る

『あ、昨日お昼寝してたから目覚ましだ』

パッと起き上がる君は、すぐさま携帯の目覚ましを止めた

そしてハーフアップを留めている『君は小悪魔』がニヤリと笑うように見えたのは気のせいではなかった

携帯をテーブルに置いた君は徐ろに、クッキーとチョコを、自分の顔を挟むように両手で持つ

そして、俺に質問をする

『ねぇ?どれが食べたい?』

可愛らしい笑顔を俺に向ける

答えは言わずもがな

本当に君は小悪魔だ




最後まで読んで下さり、ありがとうございます


色々なお話を書いておりますので、どうぞごゆっくりとしていってもらえると嬉しいです


また明日、6時にお会いしましょう♪

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