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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

異世界転生が決まったので葬式を済ませておく

作者: ヒロモト

「何かやる奴だなって思ってたけどまさか異世界転生とはね。頑張れよ!タクヤ!」


一通り友人代表スピーチが終わった。葬式もそろそろ終わりか。

息子。タクヤが『異世界転生したい!』と言った時は両親が転生して帰ってくるまで孤独だった過去を持つタクシは『せめて大学を出てから』と大反対したが、今はタクシもタクヤを応援している。

異世界転生する費用は2000万。キャンセルが出るのをまって役所を行ったり来たりさせられようやく『異世界転生』の許可を国から得られた。


「お父さんお母さん。今まで育ててくれてありがとう。俺。異世界でも頑張るよ!」


私も母さんも泣いてしまった。最近まで赤ん坊だったと思ってたのにな。異世界も最近は転生者だらけで知能レベルが上がってきている様だがタクヤならきっと大丈夫さ。

異世界の窓口の方にも祖父が遺したゴールドを賄賂で渡したからチートも貰えるだろう。


『名残惜しいですが。お別れの時間がやって来ました。それでは……異世界転生!』


ナレーションが流れると式場のスタッフがサブマシンガンを私と妻に渡した。これでタクヤを殺せばタクヤとはお別れだ。


「頑張れよ!タクヤ!」


「タクヤーー!!」


「おとーさーん!おかーさーん!」


タカタカタカタカタカタカタカ!!!


マシンガンをワンマガジン使いきるとタクヤは肉片に変わり果てた。



「あー。やっべー!」


異世界転生の書類の移しを見てタクシは額を叩いた。

執行者と異世界転生者の欄にどちらも自分の名前を書いてしまっていた。


「あちゃー!」


これではただ息子をマシンガンで殺しただけだ。

しかも今日が異世界転生出来る期限日だ。

15時までえぇ!?あと一時間もない!


「やるしかねぇ!」


異世界に行って死者蘇生魔法を使覚えて、私の父がそうした様に現実世界国籍を再取得して帰ってくるしかない!蘇生魔法は上級魔法だぞ?出来るか?悩んでる暇はないな。

私は車を飛ばして高速を逆走しトラックと衝突して死んだ。

『当たり』の異世界でありますように!


 ・

  ・


21年経った。


「目が覚めたかい?ソルジャーさんよ」


「ああ」


久しぶりに前世の夢を見たな。


「そろそろつくぜ」


思ってた中世ヨーロッパ風の異世界じゃなくてスチームパンク系の異世界だったが、私はまだ諦めていない。


列車が止まる。仕事が始まる。


「始めるか」


私は背中の大剣に手を伸ばした。




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