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ep28. 魔女と魔物の宿命

 夜明けの光とともに、森はその緑を濃くしていく。

 人の手を離れ、その身の赴くままに力強く育つ木々。その巨体は生命そのものを象徴していながら、纏う魔力は死の香りを漂わせている。悲嘆と狂気。ひとつの国を終わらせ、今もなお訪れた者を悉く侵す絶望を孕んだ瘴気を。

 ドンディナンテでツァイトから逃れたヴァンデがアルバートを連れてきたのは、ホーラノアで最も濃い瘴気に淀む森ウィステリアだ。

 落ち葉が深く積もった土に音も無く降り立ったアルバートは、飄々とした佇まいで先を歩くヴァンデを睨んだ。

 

「俺を宿にして、行く場所がウィステリア? ティル・ノグに行くんじゃなかったのか?」

 

 アルバートとヴァンデは、昨晩にはウィステリアの上空に着いていた。しかし、ヴァンデがアルバートの上で休ませてほしいと言ったのだ。

 

「降りるのは明朝にしよう。ウィステリアは魔力の瘴気が濃いから、お前も身体を休めておけ」

 

 ヴァンデが動かないとなると、アルバートが彼に何も聞かず離れる訳にもいかない。渋々了承すると、アルバートは巨大な森林クジラの姿に変化した。青々と葉を茂らせる合歓の木に、色とりどりの花。魔物に変化しても、クジラの姿は以前と殆ど変わらない。ただ、楽園を背負っているかのように、咲き乱れる花は季節を問わない。合歓の木だけが花を咲かせる様子を見せず、どこか寂しげだった。

 その巨木の下には、ヴァンデがアルテミシアに与えた小さな家がひっそりと建っている。思わず目を眇めて見つめると、アルバートが声を荒げた。

 

「その家はミーシャのだから、触らないでよ」

「分かった」

 

 ヴァンデは何も聞かずに了承すると、その身体を小さな小鳥のものにした。形は猛禽のままだからちぐはぐだったが、気にせず合歓の木のすぐ近くに生えている小楢の枝に留まる。その場所は、丁度二階の窓から室内が覗き込むことができる位置だった。

 ミニチュアの家は、アルバートの背中でも一際濃い魔力に包まれている。その魔力は地上の瘴気とは程遠い、切ないほどの愛情と渇望に満たされたものだ。アルバートのアルテミシアに対するありったけの思いは主なき家を守り、四年の月日を経てもなお在りし日の姿を保っている。その室内もまた、今にも少女が扉を開け、椅子に座り、ベッドで眠りそうなほどに生活感があった。百花の中にひっそりと佇む家は、まるで墓標のようだとヴァンデは思った。

 

 (アルバートは、多分アルテミシアを取り戻したいと思っている)

 

 濃密な魔力に込められた思いを感じ、ヴァンデは目を伏せた。魔女も魔物も、そんなにいいものではない。自分はまた、アルバートの弱みにつけこもうとしているのかもしれない。それでも、彼にありのままの真実を話すのが己の役目だと思った。宿命から逃れられず、約束を破ることもできない自分の、精一杯の誠意として。

 お互い、さして語ることもなくその夜は明けた。日の出とともに地上に降り、冒頭に戻る。

 アルバートの問いに、ヴァンデは彼の方を見ることなく答えた。

 

「ティル・ノグに行く前に、ひとつ行く場所がある。言ったろ、全てを話すって」

「……それを、ここで?」

 

 淡々とした言葉に、アルバートも端的に聞き返す。

 不意に、ヴァンデが立ち止まった。顎を僅かに上げ、遠くを見る仕草をする。見果てぬ蒼穹の向こうを見ようとするかのように。ため息のように呟く。

 

「ああ。ここに、ある」

 どこかの神様気取りによって運命づけられた、最高で最悪な出会いの始まりと終わりが。

 

 皮肉は喉の奥で殺し、ヴァンデはギリッと奥歯を噛み締めた。その震える背中を見ていたアルバートが、おもむろに顔を上げる。色づき、或いは緑を保った葉が光を透かす空を見上げ、ぽつりと呟いた。

 

「俺は、ウィステリアは久々だな」

 

 どこかぼんやりとした口調は、まるで森林クジラの時のように子供っぽい。思わず毒気を抜かれたヴァンデは、驚いた表情でアルバートを見た。

 

「あちこち徘徊していたようだが、意外だな」

「ここは、森だから」

 

 アルバートは素直に答えた。ヴァンデが何故アルバートが大陸中を巡っていたのを知っていたのかなど、今更聞いても仕方がないことだった。

 アルバートが、ウィステリアをあまり訪れなかった理由は二つ。そのうちひとつは、ウィステリアが人気のない森で、めぼしい資料はないだろうと思ったから。

 もうひとつは、ここもまたアルテミシアとの思い出が眠る森だからだ。

 

「ウィステリアは、ミーシャと初めて出会った場所なんだ」

 

 努めて冷静に出した声は、存外震えていた。

 実は、四年間の中で一度だけウィステリアを訪れたことがある。アルテミシアを失ってすぐの頃、ヴァンデがいないかと思って探しにきたのだ。

 その時のことは、正直あまり思い出したくない。アルバートはその魔物としての特性上、魔力の瘴気の影響が少ない。普段の彼ならば、薬や道具がなくともその抜群の自浄作用によって、ウィステリアの森さえも「ちょっと不快」くらいで問題なく動き回ることができるはずだった。

 しかし、魔力は心。その瘴気は、おぞましい量の嘆きや怨嗟の塊だ。森を訪れた者全ての身を害し他者の心さえも引き裂く絶望は、未だ消えることがないアルバートの心の傷を的確に抉った。

 その絶望は、昼夜を問わず彼を苛んだ。ある時は怒りに身を任せて周囲の樹木を破壊し尽くし、その夜には悪夢を見て飛び起きた。一歩進むごとに、アルテミシアの幻覚がアルバートの前に立つ。彼女は最初は無邪気な笑顔を見せるが、アルバートが手を伸ばす間もなくその顔は絶望に染まり、最後はひと枝の苦艾を残して消えていく。どの思い出のアルテミシアも皆、アルバートの手が届かない場所に逝ってしまう。無限に繰り返される喪失に、彼は幾度も絶叫した。

 以来、アルバートは森の魔物でありながら森が苦手になってしまった。アルテミシアと出会った、ウィステリア。彼女を喪失する場所になった、ドンディナンテ。奇しくもアルテミシアとの思い出が深いふたつの森を、アルバートは意識して避けるようになった。未だ、思い出として思い起こすことが辛くて。「重要な資料がなさそう」などと理由をつけながら、本当は幻覚でもいいからもう一度会いたいという望みを隠したまま。

 四年が過ぎた今は、その胸を焦がす衝動も少しは落ち着いている。魔力の扱いについて鍛え、自浄作用の効果も高まった。あのお節介な魔物研究者に勧められて、幾つか道具も使っている。それでも、時々胸の奥を走るつきりとした痛みに思わず眉を歪めた。

 そんなアルバートをじっと見ていたヴァンデは、ふっと瞳を伏せて呟いた。

 

「……俺もだ」

「えっ?」

 

 唐突な言葉についていけないアルバートが目を見開く。ヴァンデは苦笑した。

 

「俺も、ここでティアと会ったんだ」

 

 ヴァンデにとって一番大切な、始まりの記憶。

 偶然のように、運命のように彼らは出会った。寒空の下、舞い降りる雪で世界の全てが輝き、まるでその出会いを祝福しているかのようだった。

 しかし、それは祝福ではなかった。彼らの邂逅は偶然などではなく、凍てつく風のような緊張を互いに強いるものだった。

 

「その時、俺は既にひとつの任務を帯びていた。魔物を失った、魔女ティルテリアの処分。それが、あの時の俺の役目だった」

 俺は最初から、ティアを殺すためにここに来たんだ。

 

 酷く切ない声が、静寂の森に響く。伏せた真夜中色ミッドナイトブルーの瞳に映る感情の色彩いろは、アルバートには分からない。

 数秒の間を置き、ヴァンデは再びアルバートを見た。

 

「お前、魔物について知りたいって言ったよな?」

 

 星のない夜空のような、暗く鋭い眼光がアルバートにぶつかる。

 

「お前が望むのならば、俺は全てを話そう。魔物や魔女のことも、忌々しい精霊とこの世界の真実も、囚われて抜け出せない宿命も、全て」

 

 聞きたいと思うか? そう問う言葉の裏には、聞くなら相応の覚悟をしろというヴァンデの警告がある。だから、アルバートは少し考えた。

 彼の望みは、世界とかそんな大層なものではない。ただ、アルテミシアと一緒に自分達の心のおもむくまま自由に生きたいだけ。けれどその細やかな願いすらも押し潰して、この世界はアルバートが知らない何処かへと歩いていく。その結果が、アルテミシアを喪った四年前の事件だった。

 もう彼は、何も知らないまま世界に翻弄されるのは嫌だった。再び誰かが敷いたレールの上で踊らされて、その結果大切なものを失うのはごめんだった。

 自分達の平穏を脅かす、世界の謎。今まさに自分が直面している、魔物という未知の存在。ましてやそれがアルテミシアを取り戻す手がかりになるというのなら、アルバートが迷う必要はない。

 

「教えてくれ、ヴァンデ。俺は全てが知りたい」

「解った」

 

 はっきりと答えると、ヴァンデは頷き、僅かに口角を上げた。それは、最初からアルバートの答えが分かっていたかのような笑みだった。

 

「……お前も変わったな。最初に会った時とは大違いだ」

 

 口の中だけで呟いた言葉は、アルバートに届いたか否か。

 解ったと言いつつ、ヴァンデは中々言葉を発そうとはしなかった。言葉を探すように何度も口を開いたり閉じたりしてから、ようやくぽつりと呟いたのはひとつの問いかけだった。

 

「お前は、魔法に重要なものは何だと思う?」

「魔力と心」

 

 アルバートは即答した。これは常識だ。

「魔力は心」というが、両者は厳密には違うものだ。魔力は一応「物質」なのだという。宇宙に存在し、大気にも含まれる無色無臭の物質で、あまり詳しくは分かっていないが気体と固体の中間くらいの構造をしているらしい。そして最も特異な性質として、心のエネルギーに反応し、その「意思」に応じてありとあらゆる変化を起こすことが知られている。これが、俗に「魔法」と呼ばれるものだ。

 魔力と心のどちらが欠けても魔法は成功しない。魔力が多ければ多いほど、心のエネルギーもとい「意思の強さ」が強ければ強いほど強力な魔法を使うことができる。

 淀みなく答えたアルバートに、ヴァンデも頷いた。

 

「更に言うなら、意思が強ければ少ない魔力で魔法を使えることもあるし、魔力が多ければ無意識にも反応して性質を変化させることもある。まあ、どちらも相当な量が必要だけどな」

「それが、お前の話に何か関係するのか?」

 

 アルバートの問いに、ヴァンデは遠くを見る仕草をした。正確には、遥か北の地を。

 

「もう何万年という昔、後者の反応によって歴史に残るひとつの奇跡が起きた。一本の木が、この星を生んだんだ」

 

 如何なる偶然か、宇宙に落っこちた一粒の種はその生存本能によって自らが根を張ることができる大地、吸うことができる大気、育つことができる気候を手に入れた。

 始まりの樹木がすくすくと成長する中、いつの間にか数多くの生命がその周囲に生まれていた。彼らは生まれては滅び、それに伴って心も複雑化し、やがて高度な思考から意思を発露するものが現れたのだ。

 

「始まりの樹木は魔力を通してこの意思というものを知り、興味を持った。その頃には樹木の心さえ本能だけではなくなっていることを、彼だけが知らなかった」

 

 始まりの樹木は興味のままにその根を伸ばして全土を満たし、星全体の魔力を吸い上げた。あらゆる生命の心を知り、己の心を溶かし込んで放出される魔力。いつの間にかできたこの一連の流れは、いつしか星を満たす魔力に複数の人格めいたものを形成するのに至った。

 

「それが、精霊。始まりの樹木であり、しかし別個の存在でもあるもの。元はただの物質のくせに、あらゆる知識を内包するとか言ってヒトの守護者を名乗るクソみたいな連中だよ」

 

 ヴァンデが忌々しげに吐き捨てる。アルバートは、アルテミシアとティル・ノグの大図書で初めて精霊に会った時のことを思い出した。

 

 『【我らは精霊と呼ばれている。始まりの樹のつ忠実な下僕であり、そのもの。呼びたければそう呼べばいい】』

 

 不可思議な言語で話しかけてきた精霊はアルテミシアに何か求めているようだった。それが何か、彼らが自分達の旅にどのように関わっていたのか、あの時は全く分からなかったけれど。

 

「精霊はヒトを見守り、始まりの樹木の吸収を手伝いながら、ヒトが繁栄するように助けることもあった。……ま、そこまでは良かったんだがな。どうやら失敗したらしいんだ」

「失敗?」

 

 アルバートが首を傾げる。ヴァンデはバリバリと頭を掻きつつ頷いた。

 

「詳しいことは俺も知らないけどな。とにかく一度失敗した精霊は、同じことを繰り返さないために魔女と魔物の制度を作った」

 

 アルバートやヴァンデがそうであるように、魔女も魔物も人間ではない。魔法について深い知識を持った魔女と、ありとあらゆる生物の身体能力を凌駕する魔物。彼らは魔力で作られた精霊の代弁者的存在だ。

 

「地に降ろされた魔女と魔物は一組になり、ある重要な役目を与えられる」

 

 それこそが、全ての魔女と魔物が逃れられない宿命さだめ。生まれたその時から決められている、歩むべき道。

 

 ――定められた土地を「ひとつの国」として発展させ、護り、慈しむこと。

 

 国を衰退させてはならない。二つ以上の国を成立させてもならない。内部分裂したなら、片方を滅ぼしてでもひとつの国を維持すること。それが絶対の掟。

 

「だが、国を維持することなんて簡単なことではないだろう? 小さなきっかけのひとつやふたつで国家の情勢なんて簡単に変わってしまう。魔女や魔物の力が及ばないくらいあっさり衰退してしまうことも珍しいことではない」

 

 あまりに強大な力に国民の目がくらみ、魔女や魔物が国家の破滅や政治的対立の原因になってしまう場合。それとは逆に、魔女や魔物の方が己の強大な力に愉悦を感じ、国の混乱を招く場合。生まれた時から変えられない運命を厭い、全てを投げ捨て自分が守護するべき国から逃げ出す者も少なからずいた。

 

「そうした役立たずを処分するのが、俺の――渡りの魔物の宿命なんだ」


 渡りの魔物は、一箇所に定住することなく世界を巡る宿命さだめにある。彼は特例として、魔女も己が守護するべき国も持たない。その代わり、世界を巡る過程である重大な役目を負う。それが、魔女と魔物を監視し、場合によってはその手で処分する処刑者としての役目だ。

 誰を処刑するかを決める権利はヴァンデにはなく、全て精霊の指示のままに殺す。時には精霊の介入や新たな魔女と魔物が土地に馴染むように支援することも役割になる。文字通り精霊の飼い犬のような扱いであり、ヴァンデが精霊を毛嫌いするのも無理はなかった。最も、彼が精霊を嫌う理由はそれだけではないけれども。

 言われるままに、淡々と殺しては他の国へ渡り歩く日々。血と怨嗟に塗れた、そんな終わりのない運命が永遠に続くと、ヴァンデはそう思っていた。ホーラノアを訪れ、ウィステリアの森に入る、その時までは。


「あの日、俺はルターシェリエに籠城している魔物と、ウィステリアにいる魔女を殺すよう任じられていた」

「籠城?」


 アルバートが首を傾げる。ヴァンデは苦笑した。


「ホーラノアを任された魔物が変わった奴でな。魔女に会うことも拒絶して、ルターシェリエの廃墟に引きこもっていたんだ」


 彼は芸術肌で、自由を誰よりも愛する魔物だった。精霊の指示も勝手に一緒に行動するように決められた魔女の存在も厭い、かつての大規模な戦争で無人の地だったルターシェリエに閉じこもったのだ。自分の力で誰も入れないように閉ざして、自分の好きなことだけができるように。

 ヴァンデは彼を好ましく思っていたが、任務は任務である。侵入にはあっさりと成功したが、処刑は簡単なことではなかった。ルターシェリエがもう一度滅びるほどの激闘を繰り広げ、ようやくヴァンデはその魔物の心臓に刀を突き立てた。

 ボロボロになったヴァンデは、傷を癒すことなくウィステリアに向かった。そこに住んでいるという、ホーラノアの魔女を殺すために。


「魔女と魔物は、切っても切り離せないもの。魔女は何もしていなかったとしても、魔物を失った時点で『処刑』しなければならない。それが精霊の考えだった。だから、俺はウィステリアに向かったんだ」


 その時、黙ってヴァンデの告白を聞いていたアルバートが初めて訝しげに片眉を上げた。


「それじゃあ、何で四年前になったんだ?」


 それは、アルテミシアの誕生と死にも関わる始まりの物語。

 すなわち、何故ティルテリアは魔物を失ったにも関わらず四年前まで生かされたのかということ。

 鋭いアルバートの問いかけに、ヴァンデは僅かに俯きため息のように呟いた。


「理由は二つある。ひとつは、その魔女がとても優秀だったから」


 彼女が魔法を教え護ったウィステリアは、他の地域とは比べものにならないほどめざましい成長を遂げていた。かの国がホーラノアを統一するのも時間の問題であり、そういう意味で彼女はとても優秀な魔女だった。


「もうひとつは、魔女が既に後継者を作っていたから。ティルヤ族の先駆けとも呼べる魔法で、自分そっくりのクローンを」


 彼女は優秀な魔女であると同時に、限りない未知に興味を示す探求者でもあった。一方で冷静な知恵者でもあった彼女は、際限なく湧き上がる好奇心による己の破滅を恐れ、自分そっくりのクローンを自分が亡き後の遺志を継ぐ魔女として作り自宅に隠した。そんな慎重な彼女も、まさか見ず知らずの魔物の我儘によって死ぬことになるとは思わなかったらしいが。

 出先から帰宅中の魔女を不意打ちで殺したヴァンデは、その足で辺境にあった魔女の家に向かった。魔物との戦闘で身体はボロボロ。心まで摩耗し尽くし雪の中足を引きずって歩いていた彼は、そこで美しい金髪の少女と出会った。


「それがティア。――ホーラノアの新たな魔女ティルテリアとの出会いだ」


 同時に、ヴァンデにとって何よりもかけがえのない日々の始まりだった。

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