表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ログインのみ弱小プレイヤーの魔導士  作者: 白魚
第4章  ウエストシティの内戦
39/139

039  ウエストシティの内戦Ⅱ

「だったらユーヤが私をベットまで運んで?」



「なんで俺が……仕方がない。どうなっても知らねぇからな」



 裕也は二葉の耳元で囁くと、二葉の頬が赤くなる。



 ――――やばい、何言ってるんだろう。私……。



 裕也はゆっくりと体を起こし、二葉に覆いかぶさる。



 ――――え、うそ! い、いやっ!



 二葉は上にまたがって見下ろしてくる裕也に見とれて、声が出ない。



 心臓の鼓動が早くなり、この気持ちが治まらない。



 口と口が重なり合いそうで、一歩間違えればキスしてしまいそうな距離だ。



「はぁ、はぁ、はぁ……」



 息が荒い。二葉は今、自分がどんな顔をしているのか想像できない。



「二葉、俺の左腕が動かないからゆっくりと体を起こせ……」



「う、うん……」



 二葉は言われた通りに上半身を少し浮かし、裕也はその間に左腕を抜く。



「ひゃっ!」



 腕を抜くときに背中が手に当たり、思わず声を出してしまう。



「声を出すな……あいつらが起きるだろ‼」



 二葉は小さく頷く。



 毛布の中で二人はゆっくりとお互いの体を密着させながらどうにかして離れようとする。



 ――――これはこれで色々とやばいな……。



 ――――二葉って、こんなに可愛かったか? 待て待て、こんな顔、嫌でも三つは見ているだろ。



 シャンプーの香りが未だにいい匂いを放っており、髪の感触がさらさらしている。



「じゃあ、抱くぞ……」



「う、うん……」



 裕也は二葉の体を抱き、持ち上げようとした時――――



「抱くって、何ですか?」



「え?」



 いきなり毛布がめくり上げられ、右横には一花と三久がいつの間にか立っていた。



 二人ともユウヤを睨みつけながら怒っている様子だ。



「あ、あれ? お前らいつから起きて……」



 裕也は言葉を失う。



「二葉、どうしてこんな大勢になったのですか?」



 三久は二葉に問いただす。



「ユーヤに襲われた……」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ