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ログインのみ弱小プレイヤーの魔導士  作者: 白魚
第11章  双方の遺言
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126  双方の遺言Ⅳ

 デミトロフはハウロックの手を退けて、本の中身を見る。



「はぁ……。これは面倒な暗号文を作ったものだな。世界各国の言葉や錬金術の解読法など色々と混じってやがる」



「ほうほう……これは面白そうなことが載っているな。魔法に関する解読法が何千、何万通りもあるな。これは三日間の間で終わるかも本当に怪しくなってきたな」



「そうですか……」



 エミリーは、そう言われると少しの間考える。



「分かりました。私にいい考えがあります」



「何か案でもあるのか?」



「はい。ですが、その代わり、その本の解読を三日間、不眠不休でやってもらえますでしょうか? やってもらえますのなら私が何とかしましょう」



 エミリーの瞳の奥に何かが燃え始めた。



「俺を誰だと思っている。やれることならやってやる」



「まぁ、俺もここで死ぬのだけは勘弁だからな。今回はフル回転で頭を使うか。じゃあ、俺はさっそく必要な物を取ってくる。後は二人でよろしくな」



 そう言い残して、ハウロックは本を探しにどこかへ消えていった。



「エミリー、この三日間でお前はどうするつもりだ?」



「言ったでしょ。私の十八番を使うつもりです」



「だろうと思ったよ。出来るならやり過ぎずにいてくれよな」



「分かりました。明日から私は、あなたのそばから離れますが、きちんとしておいてくださいよ。今夜までですからね、あなたのお世話をするのは……」



「分かった。でも、くれぐれも気を付けてくれよ。お前は錬金術が使えないんだからな」



「分かっておりますよ。それなら少しズルですが、いつものアレを貸してもらえますか?」



「分かった。準備してあるから明日、行く前に俺が渡そう」



「ありがとうございます」



 エミリーは、デミトロフに礼を言う。



「言っておくが、お前の体に負担がかかるのは確かだからな。あまり使用するのは進めんぞ」



「それくらい頭の中に入っていますよ。回数は出来るだけ抑えますから……」



 二人はそれから錬金術、魔法に関する情報が載ってある本を探し、それを部屋へと持ち帰った。




     ×     ×     ×




 合同演習・二日目————

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