表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ログインのみ弱小プレイヤーの魔導士  作者: 白魚
第9章  氷の女王
111/139

111  氷の女王XIV

 ――――さて、どうしたらいいのやら……。昔を思い出してしまったじゃないか。



 ――――あの時の意味がようやく理解できる。



 デミトロフはしゃがみ込んで、銃の手入れを終えると、弾を補充し、壁の死角から双眼鏡でエミリーの場所を突き止める。



 北から南に時計回りに歩き、エミリーの姿は見当たらなかった。



 ――――と、なると西側か……。



 デミトロフは双眼鏡を床に置き、狙撃銃を両手に持って、急いで西側に回る。



「どれ……」



 デミトロフはスコープを覗き込んで西側を見た。



「‼」



 デミトロフは何かに気づきすぐにしゃがみ込む。



 と、同時に反対側の壁から鈍い音が聞こえた。よく見ると、弾丸が食い込んだ跡が残っている。



「やはり、そこにいるのか……」



 ゆっくりと立ち上がって、壁に隠れて様子を窺う。



 ここからおよそ二百メートル先に人影らしき姿が黙認できる。



 ――――あそこか。



 デミトロフは呼吸を整えて、エミリーの前に姿を現す。




 ――――やはり出てきましたか。私と正面から勝負するつもりですね。



 エミリーは、スコープ越しに見えるデミトロフの姿を捉えると、フッと笑う。




「お前ら、よく見ていろ。ここからが面白いところだ」



 ハウロックは、目を離さずに二人の行く末を見守る。



 ――――ここが最終局面か……。



 ――――確かに見ている奴からにしては面白くない戦いに見えるが、これは達人と達人にしかできない芸当だ。



 ――――お互いに知り尽くしているから最後は銀弾シルバーブレットで決着をつけるってわけか……。

 ハウロックは、最後の決着を信じる。




 ――――エミリー‼




 ――――ジョン‼

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ