5-17 ネゴシ草原6
どうやら勇者二人はパーティーだったのだろう。
男勇者が敵の魔法攻撃キャンセル及び剣で攻撃、女勇者が敵の魔法攻撃キャンセル及び魔法のカウンター攻撃。
二人同時だとすごい強敵だったはずだが、男が独断専行したのだろう。 いらちな性格で助かった。
勇者を倒したので、お嬢様の魔王レベルが上がった。 魔王レベル2となった。
なんじゃそりゃ。 そんなものがあったとは。
効能は? ”魔王の威圧” を覚えた。
前から王女だからそういうのあった気もするが。 まあ使う機会はないだろう。
馬車に戻って旅の続きだ。
まあ たまにはこういう襲撃も、お嬢様の気分転換にいいか。
お嬢様、ご機嫌になったし。
「どこへ行っていたんです?」
「ニャー(ちょっと勇者退治に)」
魔族ジョークに、ドロシー苦笑い。
本当なんだけど。
勇者は1匹見かけたら、30匹はいるから注意せねば。
雨が降ってきた。
ので、雨よけ魔法を使った。
これで雨のほうが我々を避けてくれるので、濡れなくてすむ。
でも道のぬかるみはどうにもならないので、道端脇に馬車を止めて休憩した。
子供たちには ジンマ を教えることにした。
人の白と、魔の黒の両面をもつコインを交互に置いてゆき、挟んだらひっくり返せる、はい、ただのオセロです。
ドロシーが興味津々で覗いている。 まぜてもらえばいいのに。
ジャックが来たので、固定メンバーじゃなくなって、遊びに幅ができた。
何よりお嬢様よりゲームが弱いので、お嬢様がみんなに負けて癇癪を起こさずにすんで、助かっている。
ジャックはゲームに負けると、クランベールやドロシーやルカに抱きついて、なぐさめてもらっている。
こっちには来ないwww。
ルカには授乳ケープを作ってあげた。
これでメリーアンへの授乳シーンを、ジャックにガン見されなくてすむだろう。
もっとも、もうすぐメリーアンはおっぱい卒業、離乳食だ。
そうそう、ジャックはメリーアンの言ってることがわかるらしい。
ときどき赤ちゃん語で訴えるメリーアンのはなしを聞いて、よくうなづいている。
ただ通訳は期待できない。
ジャックのジェスチャーは、何を言いたいのかよくわからないからwww。




