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5-14  ネゴシ草原3


こっちは丸腰なのに、堂々と剣で打ち込んできた。


さすが正義の勇者www。


まあ魔族ですからね。 魔法障壁を張って・・・


「キャンセル」


障壁が無効化された!?


ヤバイヤバイ、高位魔族っぽく棒立ちでいたら、分身が斬られた!!


すかさず 分身2 を差し向ける。


「ニャー(ふっふっふっ、忍法変わり身の術 (ウソ))」


「む、手ごたえはあったのに。」


「ニャー(フフフ、あなたの出方を見ていたのですよ(ウソ)。 どうやら魔法を無効化できるようですね。 なるほど、それで魔法を使う味方とパーティが組めないのですね)」


「! そうだ、魔法を無効化するキャンセラーだ。 そして剣の勇者でもある。」


「魔法なしで、剣技での勝負で、俺に勝てるか?」


これは勝てないな。


いや、その条件ではということ。


魔族なので魔法が主体の攻撃が得意。 俺は剣がそこそこはできるが、剣聖とまではいかない。


なので剣を極めた勇者に、剣での勝負では勝ち目がない。


相手の土俵では勝ち目がないのだ。  こちらの土俵にしないと。


ということで、”キャンセル”だが、これも魔法だ。  レアだが、魔法を打ち消す魔法だ。


この勇者は、人族の神の加護により、”キャンセル”という魔法を、ユニークスキルで持っているのだろう。


それではこちらもユニークスキルで対抗しよう。


「ニャー(ユニークスキル”泥棒猫”)」


「キャンセル」


解説しよう。 ユニークスキル”泥棒猫”とは。 相手のスキルを奪うスキルである。


スキルも魔法なので”キャンセル”自体は有効なのだが、時系列で説明しよう。


 アル、ユニークスキル”泥棒猫”を発動

 ↓

 勇者のスキル”キャンセル”が、アルに移動

 ↓

 勇者、ユニークスキル”キャンセル”を発動

 ↓

 しかし”キャンセル”はすでにアルに移動しているので存在しない

 ↓

 よって”キャンセル”は発動しない  これからも ずっと


「ニャー(爆裂)」


「キャンセル。 ?! ひでぶ」


勇者は爆散した。


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