5-11 小都市ユシカゴ3 (※イラストあり)
孤児達に接して思うところがあったらしく、お嬢様がめずらしく何か考えているふうだ。
お嬢様の成長に良い影響が出たようで、良かった良かった。
え? パンが食べれないなら、おにぎりを食べればいいのに?
マリーさんか! お嬢様はアントワネットさんか!
ブレないな。 さすがお嬢様。
ふと気が付くと、変な子供がついてきていた。
粗末なシャツとズボン、それはいい、白っぽいマントをしている、それもいい。
カボチャをくりぬいたマスク? をつけている。
うん、変な子だ。
ハロウィン? カボチャ大王? ジャック・オーランタン?
「ニャー(君は孤児院の子ですか? どうしてついてきたの?)」
首をかしげている。 いや、わからないのはこっち。
孤児院に連れ戻った。
「いいえ? 孤児院の子ではありませんよ?」
いやいやシスター、顔見てないでしょ?
カボチャをとって、顔見てくださいよ。
カボチャのマスク? をとろうとすると、すごく抵抗する。
そんなにこのマスク? が、好きなのかな。
とにかく孤児院は今いる子で定員一杯なので、引き取りは無理という。
こうやって訪問者にひとりずつ子供を押し付けている疑惑がわく。
「おぬし、いくつじゃ?」
お嬢様がカボチャの子に年齢を聞いた。
片手を広げて前に出す。 5才か。
「なは なんじゃ?」
カボチャを指差す。 うん、意味がわからん。
「カボチャか?」
首を横に振る。 まあそうだろうな。
「ニャー(もしかして、ジャック?)」
首肯した。 てか、しゃべれよ。
「われたちに ついてきたいのか?」
首肯した。 お嬢様、まさか。
「ならば ついてくるがよい。 いっしょにたびを するのじゃ。」




