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3-10  白亜の塔3


朝になった。


ずっと前から分身と連絡がとれなくなっていた。


能力が戻らないので、やられた訳ではないようだが。


朝ご飯を作ってみんなを起こす。


朝ご飯はベーグルサンドとコーンポタージュにした。


ベーグルには野菜が練りこんであるので、野菜嫌いなお嬢様でも食べられる。


緑やオレンジで見た目もかわいい。


ベーコンエッグをはさんだオレンジのやつにお嬢様がかぶりついている。


その様子をクランベール様がかぶりつきで見ている。


お嬢様に人参を食べさせることができて、ちょっとうれしい。


粉チーズのおかげで、匂いもバレてないようだ。


「やはり私も攻略に参加させてください。」


キリッとした顔で言うドロシーだが、腰が引けている。


やはり幽霊系は苦手のようだ。


「メテオをつかってよいなら、われはいってもよい。」


塔がつぶれます。


「ベアトリス様が行くなら私も行きます。」


いや、メテオ禁止ですから。


みんなで行く空気を感じて、シルブプレはキタキタ踊りを踊りだした。


「ニャー(いえ、皆様は馬車空間ごと収納袋でお休みください。 私が行ってきます)」


収納後、露払いされた経路を、分身を追って駆け出した。




既知の罠をかいくぐり、復活した魔物を倒しながら、分身との連絡が途絶えた場所までやってきた。


ちなみに今までのところ、20%の能力でも充分である。


ここで分身とのリンクが回復した。


リンクが切れたのには気付いていたが、リンクの有効距離を把握して、この場所まで本体が来たときにリンクが回復できる距離までは行こうと、攻略を進めたようだ。


お嬢様の安全を第一を考えたら、露払い攻略はいい考えかもしれない。


レベルアップには不向きなので、ほかのダンジョンでは使えないが。


分身を追いかけて、また駆け出した。


攻略速度が違うので、そのうち分身と合流するだろう。


しかしまたここから地下まで戻るルートか。


なんて性格の悪い設計のダンジョンだろうか。


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