2-4 フローリー草原3 (※イラストあり)
ところで私のお世話係はアルがいるけど、クランベールのお世話をする人は?
と聞いたら、あの執事さん(女性)が付いてくるらしい。
名前はドロシーというらしい。 ちょっと怖い印象なんだけど。
4人旅になってしまった。
「猫の執事の方、ちょっとよろしいでしょうか。」
「ニャー(はい、お伺いします)」
「私はクランベールお嬢様の執事です。 お屋形様の命によりお嬢様と2人であなた方の旅に随行させていただくことになりましたが、最初にお断りさせていただきます。」
「お嬢様同士が仲良くするのに異存はありませんが、私たちはあなたにお世話になる気はございません。 クランベールお嬢様は私がお守り致しますのでお手出し無用、お互い不可侵でお願いいたします。」
「ニャー(はあ、できればふたりでお嬢様二人をお守りしたほうが効率が良いかと思いますが)」
「申し上げにくいのですが、私はまだあなた方のことをほとんど知りません。 なのであなた方のことを完全に信用できないのです。」
「ニャー(なるほど、言われてみればそうですね。 では2組の旅行者がたまたま同じ方向へ旅をしている体にしましょう)」
「最初からそう申し上げております。」
『(なんだかめんどうくさいやつじゃな。)』
『(ニャー(ベタベタされるよりは、やりやすいです))』
「つきましてはお願いがございます。 猫の執事さんは盗賊を一人で退治できるほどの剣技をお持ちとのことですが、その力量を模擬戦にて確かめさせてはいただけないでしょうか? 旅の安全のために確認しておきたいのです。」
「ニャー(はあ。 では草原に出たときにお手合わせ致しましょう)」
ドロシーがすごい顔で睨んでいる。
上から発言と勘違いされたようだ。 一緒に~しましょうという意味なのに。
『(なんじゃ? ケンカか?)』
『(ニャー(いえ、お互いの力量の確認らしいのですが、うーん、負けてあげたら言うこと聞かなそうなので、ここはガツンと行こうと思います))』
見た目は普通だが、中は生活するのに不自由ないように改造された小型の馬車を、男爵は用意してくれた。
さすが貴族。 娘かわいさか、お金をかけるところにはかける。
大げさな涙と抱擁の別れをしたあと、やっと旅に出発した。
が、早々に寄り道、街の近くのフローリー草原で、模擬戦を行うこととなった。
「私は腕に覚えがございます。 本気でかかって来てください。」
「ニャー(いえ、模擬戦ですから、お互い怪我のないように注意しましょう)」
ドロシーは激高しかけたがすぐに冷静になって、剣をかまえてアルの攻撃を待った。
アルはドロシーが来ないので、仕方なく打って出ることにした。
アルはドロシーの力量を高く評価していたので、最初からかなりのレベルの攻撃を仕掛けた。
予想以上の攻撃を受けたドロシーは、ギアを上げて本気で対処することにした。




