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1-17  水の迷宮


ボスを倒したら部屋から水は抜かれ、奥に宝箱と階段が現れた。


宝箱には期待していないのに、つい条件反射で開けてしまう。


水色の指輪だった。


「ニャー(ヒールが付与されていますね。 お嬢様にお似合いです)」


「これをつくったひとは、もうちょっとかわいいデザインにするべきじゃったな。」


「ニャー(お嬢様はこの指輪でも充分すぎるほど かわいいですよ)」


ムフー、当然じゃ。


「では、つぎにいくのじゃ。」


その下層からは、水やら海水やら泥水やらに浸かった層が多かった。


とくに泥水は視界が奪われるので、敵が見えなくて困った。


電気ナマズには電撃が効かないし。


「やっぱり ばくれつは、ばんのうじゃ。 みんな ないぞうはれつ なのじゃ。」


また中ボス部屋に来た。


「ニャー(今日はここで終わりにしましょう。 そろそろ夕ご飯の時間です)」


「わかったのじゃ。 ただしゆうごはんは、おにくがいいのじゃ。 さかなは、みあきたのじゃ。」


宿の夕御飯は魚だったので、アルはベアトリスに配膳する前にカツレツにすり替えた。




翌日は朝から中ボス戦だ。 やってやるぜ!


と思ったら、大苦戦した。


このモンスターには爆裂が効かなかった。


何か小さな貝のモンスターの集合体で、爆裂させても一部を倒せるだけで、ほかは飛び散るだけだった。


再び集合してもとに戻ってしまう。


固い殻に覆われて、打撃もダメ電撃もダメ火炎もダメ、攻撃しあぐねていた。


バリヤーの周囲に取り付かれ、すごい圧力で潰そうとしてきた。


貝のクセにナマイキだ。


「アル、どうしたらいいのじゃ?」


「ニャー(そうですね、凍らせても動けなくなるだけで死なないでしょうから、ここは水を強力な酸に変質させて溶かすのがいいと思います)」


「うわあ。」


引くわあ。 アルは鬼畜やわあ。 悪魔やわあ。 魔族だった。


強酸に溶かされて、貝は全滅した。


ただ殻は大部分が残った。 丈夫な殻だなあ。


ここで出た宝は水の模様の腕輪だった。


「ニャー(体力回復速度2倍と、水魔法の威力50%アップの効果です。 これはいいものです。 どうか装備してください、お嬢様)」


だからいっぱいの宝石で装飾してもバチは当たらないと思うの。


次の61階層は毒水の層だった。


毒水の中を悠々と泳ぐ猛毒魚たちが次々と噛み付いてくる。


もう水ばっかりで飽きたなあ。


凍らせて穴を掘って、どんどん進むことにする。


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