表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
164/167

8-20  ブチコロス火山6


≪『我が子をお前達に託したく思う。 我の役割を引き継げば ずっと此処を動けない故、それまでは自由に旅をさせる腹づもりであった。 だが生まれて百年程しばらくはまだまだ無敵とは言えぬ。 悪意のものに屈するは目に見える。』≫



≪『故に保護する者が必要だ。 その点、ぬしたちの強さには全く文句がない。 どうじゃ、頼まれてくれぬか。』≫



「アル、このドラゴンは なんて いっておるのじゃ?」


「ニャー(ドラゴンの赤ちゃんを一緒に連れて行って欲しいそうです)」


「おお、あかちゃん♪ わかった、ひきうけるのじゃ♪」


「ニャー(かしこまりました)」



≪『おお、引き受けてくれるか。 礼代わりに この子の名付け親になってやってくれまいか。 それでは、この子を託す。』≫



アルに卵が託された。


卵と言っても、一抱えはある。


え?  これって、オレが暖めるパターン?


おなかは邪魔だから、背中に負ぶるか。


おんぶ紐で背中に負ぶる。


みんながクスクス笑っている。


いきなり弊害が。



≪『神命が刷り込まれている故、時が来ればその子は自然に此処へと帰る。 それまでは自由を満喫させてやってくれ。 多少の教育は許そう、では宜しく頼む。』≫



え?  お礼って、名付け だけ?


普通こういうとき、もっとこう、すごい宝石とか マジックアイテムとか、くれるんじゃないの?



≪『そうそう、食事は魔力だ。 他のものも食べられるが、ただの嗜好品しこうひんに過ぎぬ。』≫



「たまごじゃ♪ たまごじゃ♪」


お嬢様が卵をなでて、魔力をそそぐ。


あ、負ぶって暖めなくても、魔力をそそげば、それでいいのか。


じゃあ ラプラス の馬車の 床の間に飾るか。


あれ?  外れない?  おんぶ紐が固結びに?


「たまごが おちたら あぶないので、まりょくを こめて むすんでおいたのじゃ♪」


お嬢様!  あんた、なんちゅーことを。


卵をなでて、微笑むお嬢様。


あー、まあ、いいか。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ