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8-17  ブチコロス火山3


「ニャー(と、いうわけで、みなさんには 寝ているドラゴンを標的に、攻撃の練習をしてもらいます)」


「ニャー(まずは ドロシー から)」


「待ってくれ。 私は 前衛の剣士で 近接専門だ。 遠隔攻撃の手段を持たない。 もしやロープで縛って ドラゴンまで降ろされるのだろうか。」


「ニャー(いいえ、斬撃を飛ばす練習をしてもらいます。 見本はこう)」


斬撃を飛ばして、ドラゴンのそばのマグマに落とす。  マグマがはねた。


「ニャー(コツは魔力を剣にまとわせて、剣圧でそれを飛ばす感じ)」


「いやいやいや、私、魔力ないんだが。」


「ニャー(ないことはないですよ? 身体能力を上げる ”気” が実は 体内魔力 です。 気合を込めて 飛ばすイメージで 練習してください)」


ドロシーは はじっこで、ドラゴンに向けて何度も剣を振る。  もちろん、そんなにすぐにはできない。



「つぎは われ なのじゃ。」


「ニャー(お嬢様の順番は最後ですよ。 さっき 大活躍しましたよね)」


お嬢様が騒ぎ出すので、やむなく折れた。


「ニャー(かしこまりました。 では クランベール と一緒に闇魔法の練習です)」


「ニャー(闇魔法の遠隔攻撃に、”ダークボール” というものがあります。 闇空間の欠片かけらを投げて、空間ごと削り取る技です)」


「ニャー(当たれば強力な技ですが、けられたり、より強い魔力や耐性があると 無効化されます)」


「ニャー(コツは、闇の魔力を集めて、闇空間に変化させて、飛ばす。 簡単でしょう)?」


「ニャー(では、ふたりで練習していてくださいね)」


お嬢様はこういう 器用さ が必要なものは 苦手 なので、逆ギレ しないか心配だ。



「ニャー(お次は ベル です)」


「わん(は、はい)」


「ニャー(ドラゴンのような炎属性には ”ファイヤーボール” は通用しません。 なので今日は ”アイスボール” を練習しましょう)」


「ニャー(扉から 氷のかたまり を飛ばすイメージです)」


「わん(は、はい、やってみます)」


「わん(”アイスボール”!)」


ベル の前に扉が現れ、扉が開いて、こぶし大の雪玉が ヘロヘロ と 飛んでいった。


「ニャー(こんな魔法は初めて見ました!)」


「ニャー(これは ”スノウボール” ですね。 相手にダメージは全く与えられませんが、雪合戦 をするには最適な魔法です)」


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