8-16 ブチコロス火山2
しかし、いかな全転生者の憧れ、モンスターの王たるドラゴンさんでも、お嬢様にブレスを吐かれた以上、黙って見逃すわけにはいきません。
やれるだけやりましょうか!
「ニャー(お嬢様、メテオと爆裂はダメですよ、火山が噴火してまた地震が起こってしまいます)」
「うっ。 そうか、ざんねんなのじゃ。」
「ニャー(ですから、アレ でいきましょう)」
「わかった。 アレ じゃな。」 ニヤリ
「ニャー(私とお嬢様が反撃します、みなさんはラプラスに乗って闇空間に待機で、メリーアン、魔法、借ります)」
オレとお嬢様が闇空間から飛び出した。
「ニャー(ユニークスキル”猫の手を借りる”、【召喚】、【超能力】)」
ドラゴンの強力な魔力障壁を越えて、ドラゴンの後頭部に、自分とお嬢様を召喚した。
瞬間、炎耐性をかけて、ドラゴンに接触したオレたちは、ふたりで声を揃えて言った。
「エネルギーしょうげきは!」
「ニャー(エネルギー衝撃波!)」 声、揃ってねえや。
バリッバリッバリッバリーッ!!
オレの全力、並びに、魔王であるお嬢様の本気のエネルギー衝撃派 の合体技により、ドラゴンは首を伸ばして硬直し、白目をむいた。
体中から煙が出ている。
敗因は、ドラゴンの驕りです。
一寸の虫にも五分の魂。
小さいからと馬鹿にしていたから、寝首をかかれたのです。
たぶん二度目は通じない。
でもこれで少しは懲りたでしょうから、お仕置きにはなったかな。
そう、お仕置き程度。 ドラゴンは気を失っただけ。 死んじゃいない。 ドラゴンはこれくらいじゃ死なない。
でも 気を失う なんて、プライドの高いドラゴンには、死ぬほど恥ずかしいんじゃないかな。
ドラゴンが目を覚ましたときに、逆上して暴れられては困るから、目を覚ますまでラプラスで上空監視することにした。
「ニャー(せっかくだから、みんなでドラゴンを起こしてみましょうか)
気を失っているとはいえ、相手はドラゴン。 通常攻撃はまるで通用しない。
なので子供たちの魔法の練習相手になってもらって、ついでに目が覚めたら儲けもの、みたいな気持ちでみんなに言った。
「ニャー(お嬢様、メテオ はダメですって!)」




