8-15 ブチコロス火山
翌日、ラプラスに乗って、北にある火山、ブチコロス火山までやって来た。
山頂はカルデラ地形になっており、マグマと蒸気ですごく熱い。
さて、この中に ボルケ-ノドラゴン がいるはずなんだけど。
「ニャー(ドラゴンさん、いませんかー!)」
「わん(ドラゴンさーん!)」
『ドラゴンやーい!』
「やい! ドラゴン!」
≪『だれだ! 騒々しい』≫
出た~! 顔だけ出た~! 顔でかい~! いや、顔も含めて、全部でかい~!
ドラゴンから見れば、オレたち、ありんこ じゃね?
「ニャー(我々はドワーフの街から抗議に来た者です。 実は昨日の地震で首都の地下都市が全壊しました。 死者も出て、生き残った者も、家も財産も全て失いました)」
≪『そうか、それはお前達にとっては不幸だったな』≫
あ、このドラゴン、気位は高いが、話は通じそう。
「ニャー(なので、もう地震は、出来る限り起こさないでいただきたいのです)」
≪『よかろう、善処しよう』≫
うわ~! あ・の・ドラゴンさんが、わかってくれたよ~!
これはもう完全勝利と言っても過言ではないのでは?
「ニャー(それでは、よろしくお願いしま「アルは あまいのじゃ! なにを えんりょ しておる!」
割り込んできたお嬢様。
「こら、ドラゴン!」
「おぬしの せいで、おおぜいの ドワーフが しにかけたのじゃ! ちゃんと あやまって、にどとせぬと やくそくせい!」
うわ~! お嬢様~、うわ~! ドラゴン様に、なんちゅ~!
「できぬ ばあいは おしおきじゃ!」
≪『猫よ、この幼子に礼儀を教えなかったのか?』≫
いえいえ、教えようとしたことは、あるんですよ~、全くの徒労でしたが~。
≪『だが幼子とて、無礼を看過できぬ。 涅槃で後悔するがよい』≫
いかん!! ブレスが来る!!
全員を連れて闇空間へ。
ゴヴヴァオオオオオーーー!!
通常空間を焼き払う巨大ブレスを、闇空間からみんなで見る。
すんげえ攻撃だ。 だけど当たらなければ、どうということはない。
ドラゴンの目がこちらを向き、爪を振るった。
ズバガシュウゥーー!!
うおお、闇空間まで爪が届きおった。 が、かろうじて無事だった。
ドラゴン、すげえぜ!




