8-12 ケルナグール2 (※イラストあり)
道を教えてもらって 虹のまち にやってきた。
それにしても、地下街はどうして こう 迷いやすいのだろうか。
景色が似ているからかもしれないな。
やっと着いた 虹のまち は広い空間で、あちこちに新作魔導具のブースがあり、目立つ所に巨大モニター?とステージもあった。
子供たちはさっそく 思い思いの場所に走り出したので、急いでみんなの背中に 浮かぶ風船 の目印をつけた。
これでどこに行ってもすぐに見つけることができる。
ピ○モン作戦である。
それではこちらも見に行くとするか。 どんな魔導具があるのかな?
コンパニオンオタク のドワーフの 説明を聞きながら、ブースを見て回る。
ふんふん、魔力からお酒を造る? カクテルを自動で作る? 転送型無限ビールサーバー?
お酒関係多いな。
ん? 巨大モニター?の絵が動いている?
巨大モニター?って、まさか液晶? もしかしてハイテク?
ちがった、巨大OHP魔導具だった。 良かった。 って、なにが?ww
ステージでは新作ゲーム魔導具のデモンストレーションをやっていた。
順番で遊ばせてもらえるようで、お嬢様たちも並んでいるようだ。
お嬢様が早々に撃沈後、メリーアンがまたもや無双した。
壁の端を集中して崩し、弾を壁の上にもぐりこませ、自動で壁を上から崩して見せた。
メリーアン、恐ろしい子。
ってか、初期のブロック崩しだ、良かった。
「”初期の”とは?」
発展型だとブロックが壁型じゃなくて いろんな形をしていたり 動いていたり 機能を持つブロックがあったり。
それよりブロックがカニ型で 隊列を組んでどんどん迫ってきて ミサイル同士で応戦するインベーダーゲームだったら、子供たちがハマってタイヘンだったなあと。
「ほうほう、なるほど。 で、カニ型というのは具体的にどんな形で?」
え?
「ニャー(あなたは?)」
「私はこのゲームの開発者です。 それよりいいアイデアをありがとう。 なるほど、よし、さっそく試作だー!」
「ニャー(やめて!)」
行ってしまった。
口がすべってしまった。
まあ、あれだけのヒントで作れるとは思わないけど、オタクドワーフ の執念はすごいみたいだから、念のため完成する前にこの国から逃げよう。




