8-8 ムチャシバク4
グラグラグラグラ
「ニャー(のあー!?)」
地震で目が覚めた。 ああ、びっくりした。
あれ? 窓から日の光が? 地下なのに?
太陽光を取り込んでいるのか。 光ファイバー? まさかね。 きっと魔導具。
そうだ、そうだ。 今日は魔導具を見に行こうと思ってたんだ。
みなさん、朝ですよ。
あっ、片付けたのに、テレビゲームが出してある。
夜中まで遊んでいたな。 こうなるとわかっていたからテレビゲームは出さなかったのに。
まあでもテニスゲームはすぐ飽きるから、ギリセーフ。
このあと、ブロック崩しになって、インベーダーになって、アクション系になると、もうファミコンブレイクになってしまう。
自重してくれよ、ドワーフのオタ魂。
ほらほら、着替えて、歯磨き、朝ご飯。
今日は魔導具を見に行こうと思います。
いえいえ、テレビゲームは買いません。
だめです、これは子供の多感な時期の大切な時間を無駄に費やしたくないという、保護者としての信念、これだけは経験者として譲れない。
ん? あ、口がすべった。 いえ、あの、経験者というのはですねえ、ええと・・・
「アル。」
「ニャー(はい)」
「テレビゲームを かうのじゃ。」
「ニャー(かしこまりました)」
子供達がお祭り騒ぎだ。 失敗、失敗、まあ、テニスゲームだけなら やむなしか。
では、みんなで、魔導具職人を探しに行きましょう。
ぐるっと廻ったが見つからない。
サービスカウンターで聞いてみよう。
「魔導具職人は、この村にはおりません。 魔導具はこの国の首都 ケルナグール で作られています。」
「ケルナグール は、この村より北に400キロの距離にあります。 この村からは地下鉄道で行く事が出来ます。」
鉄道あるの? ドワーフ、すごっ。




