8-7 ムチャシバク3
泉の広場 の一角に、通路を見つけたので、近くのドワーフに聞いてみた。
「ニャー(この通路はどこへ行くんですか?)」
「ああ、ここを真っ直ぐ行くと、ヒネルツネル村に行く。」
別の村に つながっているのか。
もしかして、ドワーフの国ナグルドツク の町や村は、みんな地下にあって つながっている?
聞けば ヒネルツネル村は、農業オタク が多く集まった村らしい。
だけど品種改良をやりすぎて、変な野菜が多いらしい。
中には勝手に動き回る野菜もいるとか。 それ、魔物じゃね?
収納の中でポセインチアが騒ぐ。 どうどう。
行こうかな。 どうしようかな。
え? 通路は寒いから気をつけて? 行くのやめます!
観光は、この村だけでいいや。
宿オタク のドワーフのところで、宿を取ることにした。
へえ、奥は広いんだ。
掘ってもらって部屋にした? 穴掘り職人もいるんだ。 そりゃいるか。
まあこちらは空間拡張するから関係ないんですけどね。 天蓋ベッド、よいしょっと。
ボイラー職人がいい仕事をしていて、どの部屋も暖かくてナイス。
窓の外が草原? と思ったら、絵 だった。 てか、窓 いるか?
TVモニターのような魔導具に、端末とコントローラーがつながっている。
これは もしや。
対戦型のテレビゲーム魔道具だった。 極初期のテニスゲーム。
絶対に夢中になるからと、テレビゲームの提供だけは避けていたのに。 ドワーフの開発オタク魂 に負けてしまうとは。
ほら、みんな、ハマってしまった。 やれやれ。
お? メリーアン、うまいな。 端っこで受けて、高速レシーブ。
お嬢様、負けたら交代ですよ。 順番は守ること。
ベル、コントローラーは引っぱらない。 引っぱってもラケットは動きません。
ここでもルカが最強か。 って、言うてる場合か。
ほらほら、みんな、もう寝る時間ですよ。
魔導具の照明を暗くして、みんなで就寝。
お嬢様、暗闇で遊ぶと、目を悪くしますよ。
でも魔導具ってスゴイな。
明日は魔導具職人を見に行こう。




