7-13 大樹ユグドラシア5
え? ぼく?
ホログラフの人に呼ばれて付いていくことになった。
え? なんでぼく? どうみてもカボチャの精霊の子供、なんのお役に立ちそうもないですけど?
あ、つかず離れずで、猫の執事の人を監視するお仕事中だったのに。
まあちょっと気になることがあるから、ちょっとの間ならいいか。
廊下の奥の部屋に行くと、また転送台があった。
やっぱり魔法系のものじゃない気がする。
ということは、これ、この星のものじゃないんじゃないかな。
『どうぞお乗りください。』
いやな予感しかしないかも。
また転送台で移動した。
『こちらです。』
ここは? 旧式ではあるけど、宇宙船の制御室だよねえ。
やっぱりここは宇宙船の中だったんだ。
大樹ユグドラシアは、巨大な宇宙船を、巨大な樹木で包んで偽装したものだったんだ。
ああ、先輩達がいないときに限って、面倒そうな案件が~。。
『この通信装置のことなのです。』
はあ。
『設備もプログラムも何度も確認したのですが、異常はありませんでした。』
『いえ、私たちには異常は見つけられませんでした。』
『しかし通信ができないのです。 どうかあなたのお力を貸してください。 この装置または設備の異常を見つけてください。 もしも私たちの手に負えないときは、できれば修理もお願いします。』
待って! 待って! ちょっと待って!
えーと、あなたの希望はわかりました。 その前にいくつか聞きたい事があります。 教えてもらっていいですか?
『はい、どうぞ。』
まず、なぜぼくに頼むのですか? ぼくはどうみても、カボチャの精霊の子供でしょう?
『あなたから出ているこの星の技術外の識別信号を解析した結果、宇宙警備隊の方だとわかりました。 なのでこのたびの非常事態に助力を請おうと愚考しました。』
あ、識別信号、出したままだった。。
『信号は、結界内に入ってくださったので気付けました。 幸運でした。』
やっべ、またミス。。 しかあし、今はひとり。
だまっていれば、報告書に書かなければ わからないはず。
こちらも幸運でした♪




