7-1 イーブ温泉5
目が覚めたら温泉だった。
木曽路はすべて山の中である。 (注:夜明け前の意)
あれ~? 来るたびにメンバーが増えてる気がするなあ。
ハーレム・・・ではないな、どう考えても。
まあいいや、朝風呂だ。
こんなに朝早くは お嬢様も起きまい。
だら~~ん としよう。
おや、ジャック、朝早いね。
おまえもお風呂かい?
いっしょに だら~~ん としようか。
まて、おまえ、どうやってシャツぬいだ?
あああ、気になって、だら~~ん とできなくなってしまった。
オレ、ジャックが温泉から出たら一緒に脱衣所に行って観察するんだ。
わくわく。
わくわく。
あ、ダメだ。 のぼせた。 ジャックも一緒に上がろう。 お? ついてきたぞ♪
よし、よし、よく拭いて。
そして着替え。 あっ! いつのまに!
一瞬 目を離した隙に着替え完了とは。 蒸着か? ギャバ○か?
さすが妖精。 負けた。
ん? 館内がざわざわしてるな。
『あ、ジャック! みんなー! ジャックがここにいたー!』
どうしたティンプル? ジャックはオレとお風呂に入っていたぞ?
『どうしたも こうしたも、ジャックがひとりでふらふらと出て行って、みんな心配で探し回っていたのにー!』
そうだったのか。 ジャック、行き先は言わないとダメだぞ。 しゃべれないけどな。 ハッハッハッ。
「何を笑っているんです?」
げっ、ドロシー。
「状況がわかっているんですか? 血のつながらない いたいけな幼児を 勝手に連れまわす不審者。」
不審者違います! え? どちらかといえば保護者ですよ! オレ!
「保護者ならば、この館内上げての大騒動の責任を取っていただく必要があります。」
責任って・・・みんな保護者でしょ?
「「「おにいちゃん、わたしたち、わかんなーい(パカー)。」」」
おいっ!!




