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説明してくれ

ウム、昨夜はどうも情緒不安定だったな。

それにしてもパン食べたくらいで泣いた挙げ句、そのまま寝てしまうとは。

あれだ、異常事態のせいだな。

ウンウンと一人で頷くと、周りを確認する。

地面に落ちたまま放置されたパン。

それはもはや原型を留めておらず、

「あァーッ」

ぱ、パンが、

  虫にたかられとる・・・

茫然と食い荒らされているパンを見つめていると、呑気な声が聞こえる。

「あちゃ、食べられてますね~」

な、なんて呑気な。

私の夕食なのに。

持ってきてくれたのはコイツなんだけどさっ。

「セネ様?大丈夫ですか?」

アカン、感謝のココロをなくしちゃアカン。

「おけー、べ、べりーぐっど。まったくもってダイジョーブ」

きょとんとした顔してるね、気絶しないだけ良いのか。

「本当に大丈夫ですか?」

ダイジョーブといってるでショーが。

不審そうな顔をしいている少年。

小綺麗だった格好を崩して心配してくれている少年。

「奥様が御呼びです」

少年のものではない、落ち着いた男の声。

そんな声が目の前の少年の口から発せられていた。




おかしい。



まず目が、明るい茶色の瞳が、渋い緑に変化している。

動作が、すっと立ち上がる動作は明らかにセネっちにパンを持ってきてくれた少年のものではない。

表情が、感情を感じさせないその顔はセネっちを心配していた少年とは全く違う。


コイツは、

「お前はだあれ?」

あの少年に何をした?




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