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~東方恋愛録…遅れた恋心…~

久しぶりの投稿です。


多少、無理矢理感がありますがすみません…

今、里の青年たちの中で密かに流行っている物がある。


誰しもが一度流行ったことがある遊び…


ーーー肝試しーーー


その人里の遊びに、最近来た外来人○○の姿もあった…


小学校の転校生のようになっていると言えば一番分かりやすいだろう…


○「な、なぁ、慧音さんに見つかったらどうするんだ?

今の内にやめておいた方が…」


青「うるせーな…大丈夫だって…」


○「で、でも妖怪だっているんだぞ!?」


青「妖怪がふつうは通らない所でやるんだよ…

いいから黙って付いてこい」


そう言われ、付いていった先は肝試しをするどころではないほど危険な場所…


妖怪の山であった…


青「いいか?ここに書いてある地図に絶対従えよ?

ちょっとでも逆らったら見つかってお陀仏だ…

頑張ってこい…」


そう言われ○○は地図だけを渡され自分の足で恐る恐る歩いていった…



十数分過ぎた頃…まだ緊張はしているが大分落ち着きを取り戻した○○が周りを見ながら進んでいると…


何処につながっているのか…

深さがどれ位なのか分からない穴…それを見つけた…


落ち着いてきたからこそ、安堵していたのだろう…

青年の忠告を忘れ、穴に近づいていった…


背後から近づいてくる奴が居るとも知らず…


○「相当深いな…夜だからかもしれないけど、底が見えない…

地底人とか居たりして?

な、わけないか…」


と、後ろに目を向けた瞬間


ヒュルルルー


と、布が飛んできた…


おかしいな…今微風すらないじゃないか…


てか、あんなに長い布ってあんのか…?


一反木綿…


子供の頃一番怖かった妖怪の事を思い出した…


その姿を、直視してしまった。



○「う、うぐ!!あああああああぁぁっぁぁぁぁぁぁ!!」


この時、よく考えるべきであったかも知れない…


一反木綿から逃げようと、"反対を向いて"逃げたことを…


ガラッ…








慧「遅いな…」


青「えぇ、そうですね…」


慧「地図はちゃんと渡したのか?」


青「はい、ちゃんと渡してあります。

どんなに遅く歩いてもこれは…」


文「あやややや?まだ○○さんは来てないようで?」


慧「あぁ、そのようだ…」


文「う~ん、困りましたねぇ…

せっかく、妖怪の山の妖怪達が全面協力した、肝試しですのに…」


慧「その通りだ…私だってちゃんと用意していたのに…」


青「いや、今時こんにゃくは古くないですか?」


椛「大変です!!○○さんが!!」


青「○○がどうかしたか?」


椛「幻想入りしたばかりの妖怪から逃げ…地底へ続く穴に…落ちました…」



文「…ぁ、す、すぐに地底へ行く許可を申請!!

大天狗様への報告!!

武装を揃え、警戒をしなさい!!

重傷をしている可能性あり!!

救護隊を配備!!

急げ!!」


慧「青年!!素早くこのことを永遠亭に伝え、

博麗神社に居る巫女をたたき起こしてこい!!

ほかの奴は、幻想入りしたばかりの妖怪を警戒し、里の警備を強化!!」


これで、間に合うか…!?









ここは…?


暗い…?寒い…?


体が動かない…


死んだ…のか…?


『ありゃりゃ…こりゃ、酷いね~…まぁ、あたいからすればお宝かな?

まぁ、質を上げるために、もう少し苦しんでもらうよ?』







ーーーお兄さんの死体はキッチリ運んでやるからさーーー




○「!?…ぐぅ!!」

あまりの痛さで目が覚めたが、体中が熱い、呼吸も辛い…

意識が何故か研ぎ澄まされていく…


痛い筈なのに、普通は気を失うはずなのに!!


ガチャ…


扉が開く音がした、痛さでここがどこかなんて気にしていなかったが、

ここはどこかの部屋なのだと分かる…


布団に寝かせられているのは治療されているからなのか?


「目が覚めたかい、お兄さん?」


その扉から、赤毛の髪で耳?を付けた女の子が出てきた…


「あぁ、あたいは妖怪だけどなにもお兄さんは喰わないから安心しなよ」


○「!?」


どうやら彼女は妖怪らしい…

慧音さんに聞いたことはある…

妖怪の中でも、人に友好的なやつもいる。


この子も同じなのだろう…


○「あ…が…ぅ…」


「あ~、無理に礼を言わなくても良いよ、言われる筋合いがないからね」


悪いなぁ、とも思ったが…この痛みが無くなったらお礼を言うことにしよう。


「あたいは火焔猫燐、お燐で良いよ」


○「………ッ」


痛みで声が出ないため、小声で『俺は○○だ』と言った…


燐「○○だね?良い名前じゃないか、わかったよ」




それから、俺と彼女との生活は始まった…


俺は怪我を治すことに専念した…

薬もあれば良かったのだが、

生憎、お燐は全く怪我をしないので持っていないらしい…

療養を続ける上で、お燐とは仲良くなった…

ただ、俺がありがとう、と言うと複雑な顔になってはいたが…





療養を続けること五日…


俺の体から痛みは消えることは無かった…

自分でも後、少しと言うことは分かる…


ガチャ…

お燐が部屋に入ってきた…


お別れを言わないとな…


療養していた結果、小さな声だが自由に話せるようになっていた…


○「お燐…いままで…」


ありがとう、と言う前に…


お燐は俺を殴った…


なにが起こったか分からない…

そう考えていると…


燐「頑張ったねお兄さん…

お兄さんのおかげで最高の怨霊が出来そうだよ…」


怨…霊?


燐「お兄さんは最初から騙されていたんだよ、この…あたいにね?」


そうか、騙されて…いたのか…


俺は右手をお燐の首に回し、抱き寄せる…


騙されていたとしても、嬉しかった…

だからこそ…


○「ありがとう…」


そう言って俺は…



目を閉じた…


燐「…まったく、バカだね

騙されていてそれでありがとうなんて…」


ポタッ…


「あたいだって、途中から止めたかったんだよ!!

殺したくなかった!!世話をするのも楽しかった!!

好きだったから!!

…好き、だったから…」


ーーごめんね。ーー





その後、その部屋に慧音や文、永琳などが来て…


永「まだ、仮死状態よ!!これならなんとか!?」





数カ月後…妖怪と人間の鴛鴦夫婦が出来たとさ…



如何でしたでしょうか?


感想とご要望お待ちしております。

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