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漫画原作(未作画)

双神剣ネスナクニッシュ 【シナリオ形式】

作者: 阿僧祇

■人物

アマヨ:巫女。勝気な性格。

イア(オーネウ公爵イアドネス):真面目で上品な青年貴族。だがひとつ欠点が……


アミスクフ:悪大臣。

魔神:むっちゃ強そうなデーモン。

魔神兵:明らかに人外の魔物な兵士たち。


祭司:アマヨに儀式を行わせる神官。

警備隊長(アコイロム):女性の近衛騎士。アマヨより胸が巨きめ?(笑)

姫たち:7人の貴族の令嬢。(おおぜいいるように見えれば実際に描くのは7人未満でも

  かまいません)


神剣ネスナクニッシュ:3つの形態を持つ神剣。(封印状態→覚醒状態→真の力状態)


挿絵(By みてみん)

(AI描画によるイメージイラスト(細部未修正w))

 ○寺院の一室、夜

  落雷の光が窓から差し込む。

  暗い室内で、巫女アマヨが跪き、台座に突き刺さった(ネスナクニッシュ)

  向かって祈りの言葉をつぶやいている。ネスナクニッシュは封印状態の形態。

  後ろには祭司。雷鳴を聞きながら、深刻な表情。

祭司(心の声)「我々にはもはや、祈ることしかできない……だが」

  また落雷。

祭司(心の声)「だが、伝承がもし本当なら……!」

  くわっ!


  扉絵

T「双神剣ネスナクニッシュ」


 ○裏通り

  ごみ溜めのような汚い部屋の窓から、イアが隠れて外を見ている。貴族風の

  上品な男だが、薄汚れ、警戒の表情。

  道には鎧をつけた警備兵が数人。イアのいる建物を取り囲むように近づいて

  いる。

  警備兵はあきらかにモンスター(魔人兵)。ただし隊長(アコイロム)だけは人間。

  イア、決意の表情。


 ○イアの部屋

  扉が蹴破られる。蹴破ったのは警備隊長、手には片刃の湾刀(フォルシオン?)。

警備隊長「オーネウ公爵イアドネス様!」「叛逆ならびに逃亡の罪で、宰相アミス

 クフ閣下の名のもと、逮捕させていただきます!」

  警備隊長の表情はやや悲痛。


  だが、部屋には誰もいない。

警備隊長「……」

  隊長、後ろの魔人兵に見守られながら部屋を観察。

警備隊長「まだ遠くには行ってないわ……探せ!」


 ○裏通り

  ハァ、ハァ、と息を弾ませながら、イアは走る。

  また落雷。


声「いたぞ!」「追え!」

  イア、必死に逃走。


 ○寺院の一室、夜

  また落雷。

  祈り続けるアマヨと、見守る祭司。

祭司(心の声)「ウコホットが魔神の下僕に支配されたとき、神剣ネスナクニッシュが、巫女の祈りによって蘇るという……」「その伝承が本当なら、いま!」

  アマヨ、立ち上がり、台座に刺さっている剣に手をかける。

  その時、

声「寺院に入ったぞ!」「取り囲め、逃がすな!」

  声とともに扉が叩き開けられ、必死の表情でイアが飛び込んでくる

祭司「馬鹿者、儀式の最中……」

イア「あっ、申し訳……」

  アマヨ、神剣の柄に手をかけたまま驚いて振り向く。

  祭司に気をとられているイアは、アマヨに気づかず突進してくる。


  アマヨに抱きつくように衝突してしまうイア。その瞬間に二人を貫く落雷が。

  二人の手が剣の柄を握っている。


アマヨ「何するの! 儀式が失敗……」

祭司「いや、巫女アマヨ、成功だ! 神剣ネスナクニッシュが!!」

アマヨ&イア「!」

  アマヨとイアの手に台座から抜けた神剣が握られていた。覚醒状態になって

  いる。

イア「あっと、すみません」

  イアが手を離すと、神剣は急に重くなりゴトッと床に落ちる。

アマヨ「!?」

イア「大丈夫?」

  剣を拾おうとするが、

イア「うわっ、重っ……」

  持ち上がらない。

アマヨ「……まさかと思うけど、もしかして」

  二人で持つと、すっと持ち上がった。

イア「え? 重さが……」

アマヨ「やっぱり……神剣を扱う力が、二人に分かれて降臨しちゃったんだ」

  アマヨ、頭を抱える。

祭司「おお! これは、いにしえの男女一体の英雄神・イケソニッチの再来ぞ!」

アマヨ&イア「!?」


 ○寺院の前、夜

  アマヨを左に従えた形でイアが出てくる。神剣は後ろに隠しているような形。

警備隊長「イア様! おとなしく降伏してください」「裁判では私も弁護します」

イア「アコイロム……」

  イア、胸をはって

イア「僕にはできない。魔神に操られてる宰相に服従するなんて」「それに」

イアの声「君だって、近衛騎士なのに化け物の隊長にされて、不満じゃないのか?」

  警備隊長、イアの言葉にカチンとくる。

警備隊長「……捕らえよ!」

  その声で魔人兵がイアたちに飛び掛る。

  イアとアマヨ、協力して神剣を構える。(結婚式のケーキ入刀を

  さりげなく連想させるような持ち方)

警備隊長「無駄よ、魔人兵に普通の剣では……」

  二人がかりで神剣を振るうと、魔人兵が切り裂かれる。

警備隊長「なにっ!!」

  イア、息を弾ませながら

イア「神剣ネスナクニッシュ」「これがあれば魔人兵だろうと魔神だろうと……」

  さらに魔人兵を切り倒す。その瞬間、アマヨが

  顔を赤らめ切なそうな表情。

アマヨ「あんっ(はーとっ)」

  二人、剣を構えながら

アマヨ「ちょっとイア! 今、へんなとこ触ったわね!?」

イア「え? 知らないよ、斬りあいの最中に……」

  (作者注:たぶん、腰に廻した片手の指がわき腹かお尻を擦った(笑))

イア「あぶない!」

  魔人兵の一撃を神剣で受け止めつつ、左腕でアマヨを抱き寄せて

  避けさせようとしたイアだが、その左手がおもいっきりアマヨの

  胸をつかんでしまった。

アマヨ(真っ赤)「きゃうんっ(はーとっ)」

  警備隊長、だんだんイライラしてくる。

アマヨの声「今度はそんなとこまで……このすけべっ!」

イアの声「知らないってば!」

  警備隊長、キレて湾刀で二人に斬りかかり、

警備隊長「イア様! あんたって人は!!」

イア「うおっ!」

  かろうじてその一撃を受け止めるイア。

  そしてつばぜり合いの状態で

警備隊長(涙目)「その女は何ですかッ!? 本命のお嫁さん!?」

イア「いや、知らない人」(汗)

  警備隊長が湾刀を振り回し、イアは必死に受け流す。

警備隊長「んわけないでしょ、そこまでくっついて!」

イア「これには深い事情が……」

警備隊長「深い仲ってこと!?」

  イア、アマヨの腰に手を廻し神剣を握ったまま走りだす。

イア「面倒だ。逃げるぞ、アマヨ」

警備隊長「あっ! 待て!」


  (経過省略)


 ○城内、夜

  宰相アミスクフの前に、イアとアマヨが立つ。

イア「宰相アミスクフ」「今こそ、閣下を倒してウコホットに王権を取り戻す!」

アミスクフ「わしを倒すだと?」

  アミスクフ、不敵に笑って

アミスクフ「小癪な! できるものならやってみよ!」「ヘルプ、マスター!」

  アミスクフの後ろから、魔神が鋭い爪で襲い掛かってくる。

イア「!」「魔神か!」

  イア、またアマヨを抱えてかばおうとする

アマヨ「あうんっ(はーとっ)」

  二人、戦いながら

アマヨ「なんでいちいち、ヘンなとこ触るのよ、イア!」

イア「知らないってば! しかたないだ……うぉっ!」

  見ると、バランスを崩したアマヨの片手がイアの股間を握っていた。

  まだ魔神と戦いながら

イア「じ、自分だって!」

アマヨ(まっ赤になって)「知っ、知らないわよ!」

  見ているアミスクフもイラついてきた表情。

イア「くっ!」

  魔神の爪をかろうじて受け流したイア。

アマヨ「ダメだわ、私たちが諍いをしていては神剣も真の力を発動しない」

イア「?」

アマヨ「英雄神イケソニッチの力は、愛のある人間にこそ働くのよ」

イア「愛か……ならば!」

  イア、左手をアマヨの肩に廻して抱き寄せる。

アマヨ「イア!?」

イア「…愛してる、アマヨ」

  そのまま唇を奪う。

  アマヨ、右拳を握り抵抗のそぶりを見せるが、

  やがて力が抜けて、

  二人で神剣を握ったまま、夢中で抱き合いディープキスの状態と

  なってしまう。

イア「んむっ……」

アマヨ「んっ……んんっ……」

  攻撃も忘れ、呆然と見ている魔神とアミスノフ。(ちょっとまぬけに)

  しかもそこへ警備隊長も駆けつけてきていて、回廊からそれを見て、

  愕然。

  警備隊長、泣きそうな顔でへたりこみかけながらその様子を見ている。

  アミスノフ、ハッとして

アミスノフ「戦いの最中になにイチャついとんじゃ、おまえらは!」「マスター!」

  魔神もハッと気が付いて(笑)、

  ふたたびイアたちに襲い掛かる。

  不敵に笑うイア。

  そこへ落雷。神剣が真の力状態となり、

イア&アマヨ「双神剣・ネスナクニッシュ!!」

  お互いの腰に手を廻し、ウェディングケーキ入刀のような態勢で魔神を

  唐竹割りに。

  二人とも、まるで結婚式の新郎新婦ような至福の表情。(笑)

モノローグ(どちらの思考かは不明)「これが……愛の力!?」

欄外書き文字:いや、ちがうんじゃないか?(汗)


 (月日経過)


 ○城の回廊、昼

  王子の盛装をしたイアが歩いていると

アマヨの声「イア!」

  イアが振り向くとアマヨ、はっとしてひざまづき

アマヨ「あ、いえ…失礼しました、イアドネス殿下」

イア「そんな……「イア」で構いませんよ」

  アマヨとイア、歩き話。

アマヨ「まさかあなたがウコホットの王族だったなんて……」

イア(苦笑しつつ)「オーネウの辺境領主で終わる庶子のはずが、今回の褒賞で王太子に抜擢されちゃいました♪」

  イア、振り向いて

イア「アマヨ、あなたにも神剣復活の功績があるんだから、報われないと」「何か望みがあったら僕から国王陛下に伝えます」

アマヨ「……望み、ですか」

  アマヨ、ちょっと考えて

アマヨ「私は……唇を奪われて、神の嫁である巫女の資格を失ってしまった」

  柱の影で警備隊長が立ち聞きしている。その表情は真剣そのもの。

アマヨ「だから……私の望みは……」

  アマヨ、下を向いて言い難そう。

  影で盗み聞きしている警備隊長、胸に拳を抱いて、つらそうに唇を噛み締める。

  アマヨ、意を決して目をつぶり

アマヨ「……その責任をイア様にとってもらって、けっ、けっ、結っ……!!」

  警備隊長、泣きそうになって両手で耳を塞ぐ。

  そのとき。貴族風のドレスを着た姫たちが7人ほどやってくる。(全員は描か

  なくても構いません、とにかく「7~8人くらいいそうな雰囲気」だけ出せれ

  ば)

姫たち「イア様ぁん!」「殿下ぁん!」

  姫たち、アマヨを押しのけてイアにすりより

姫たち「心配したんですよ?」「ご無事で何よりでした」

アマヨ「あの……この方々は?」

  姫たち、奪い合うようにイアに抱きついたりキスしたりしながら

姫たち「私たちは、「イア様の七人の妾」です」

  ピシッと表情が引きつるアマヨ。後ろに石のような「妾」「七人!?」の文字。

  警備隊長、柱の影から出てきて姫たちを引き離し、

警備隊長「はいはい、みなさん。イアドネス殿下は公用中です」「べたべたするのはお屋敷に帰ってからにしてください」

姫たち「なによう、アコイロム隊長」「イア様の幼なじみだからって」

イア「助かった……やっぱり僕のことをいちばんわかってくれてるのは君かな、アコイロム」

  イア、警備隊長の肩を抱きよせ額に軽くキスしてしまう。(本人は挨拶のつもり)

警備隊長「あんっ」(喜)

  見ているアマヨには怒りのオーラが。

  それに気づかず、警備隊長とイアはいい雰囲気に。

警備隊長の声「もう……「英雄色を好む」もほどほどにしてください」

イアの声「うん、気をつける」

  で、イアはアマヨに振り向き

イア「そうだ、アマヨ。話の途中でしたね。さっきのは……」

  だがアマヨは、憤怒の表情でものも言わずイアの足を思いっきり踏みつけた。

イア「(がいこつマーク)!」


  足を抱えて痛がってるイアと、呆然と見ている姫たち&警備隊長を背に、

  プリプリと怒りながら立ち去るアマヨだった。


キャプション「魔神は撃退し悪宰相も失脚させたが、ウコホット王国に真の平和が訪れるには、もうしばらく必要だった……。」



   ~完~


とある絵師さんからご注文をいただき、一枚のラフイラストをヒントに書いた漫画脚本です。

同時に作った別のシナリオを作画していただけることになリまして、こちらは不採用となりましたが、原案権を全面的に放棄してくださるということなので、オリジナル作品という扱いで公開しました♪


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