男装少女の地獄生活11
登場人物紹介
・ルイ アルマーノ
レベル668。母親を幼くしてなくし、父親は女であるから弱くあるという思考を捨てさせるため、男のように一人称から服装まで物語のようにしている。戦闘技術は全てメイドが教え込んだ賜物である。
煉獄魔法、悪魔魔法、召喚魔法、爆破魔法、氷結魔法、風魔法、爆破魔法を習得している。
大王、父親が戦っている隙に避難民を逃がす策を講じていた。
・ジャンヌ=ダルク
神の代理人と人間界で呼ばれる人間の一人。御旗の中ではだれ一人死ぬことは許されず、生命活動の停止も許されないアンデットとなる。意識なども範囲外に出るか、トールハンマー起動までは継続される。本人たちの目線からは傷などは一切受けていないように見えるため、不死の力を与えられてると思わせている。
王座の間でついに、勇者と魔王は相対する。
「よくぞここまでたどり着いた…我が娘は役に立たなかったようだな」
「娘? 少女なんて居ました?」
ジャンヌは不思議そうにメンバーに聞く。5人は顔を見合わせるが、記憶にない。
「まぁいいです。私はジャンヌダルク! 英雄が一人!」
「儂は槍使いジェノ…年寄りと侮るでないぞ?」
「俺様はアイ・フォートス。この大盾に防げねぇ物は無い!」
「私も自己紹介しましょうか?錬金術学会の首席、魔法科学会副会長…私はイオ・シニール。名前だけでも知れたことに喜びなさい」
「わたくしは聖女アラン。高潔なる神に仇なす魔王、貴方をこの手で滅ぼしましょう」
英雄5人はそれぞれ名乗り終わり、戦闘態勢に入る。アランとイオがバフをかけ始める中、ハイクスは拍手をゆっくりと彼らに送る。
「ハッハッハッ! 実に愉快だ! このハイクス・アルマーノが直々に相手をするのに相応しい…まずは小手試しじゃ! ≪デスオーラ≫!」
黒い煙が魔王を包み、勇者一行に迫りくる。アランが正面に出て、跪き神に祈った。
「≪ホーリーオーラ!≫」
どこからともなく地下世界に光が差し込み、勇者達の周りを照らす。死霊魔法と神聖魔法がぶつかり、相殺して消えた。
「ここまで来ただけはある、小手先では死なんな。 これはどうだ? ≪アンデットスピア!≫」
槍が形成されアランめがけて飛んでくる。
「俺様の出番だぜ! そりゃあ!!」
大盾を構えたフォートス。しかし次の瞬間、彼の背中を槍が貫通した。幸い、絶命する程のダメージを受けたものの、ジャンヌダルクの≪神の御旗≫の効果で生存する。大王は、高笑いしながら盾を指さす。
「その槍は死霊の怨念がこもった一撃、ただの盾に防げると思うたか!」
槍が消滅し、腹から風穴の空いたフォートスが立ち上がる。
「くそっ。盾で防げないとか反則だろ…!」
「神の加護がまだついてませんでしたわ。その中で死霊系を防ぐなんて無理も無理…≪ホーリーアーマー≫」
「神聖魔法の装甲を貼った様だな? 面白い! この大王。死霊系だけが取り柄だと思うたか!」
無詠唱で火属性魔法の最高火力を投げつける。イオがすかさず水属性魔法を放ち相殺する。徐々に英雄と大王の戦闘は激化していく…その中、ルイは別邸で避難民を守り切り、転移の準備をしていた。元老会とルイの仲は元々悪くなかったため、2番の鶴の一声で全員が動いた。
「じゃあユーを任せたよ」
気絶したユーは担架に乗せられ、ホブゴブリンがそれを持ち、避難民の指揮はルクス リッチが取っていた。
「お嬢様お任せください。それに、転移後は元老会の方々も転移し、避難を手伝ってくださるそうで…お嬢様は本当に戻られるのですか?」
「うん、戦闘するつもりはないんだけどね。一応戻る」
リッチは一瞬心配そうな顔をするが、すぐシャキッとし彼女を見送った。
「準備はよろしいかな? 新入りのデミリッチ殿」
「もちろん。お嬢様の命です、私に準備ができていないはずがありません」
「では参りましょう…≪大転移≫!!」
青い魔方陣が避難民全員を囲み、元老会全員がそれぞれ同じ呪文を詠唱する。10秒後、転移が開始された。元老会のメンバーも次々に転移し、別邸の前にはだれも居なくなった。
戦闘開始から3時間、戦闘は五分五分の状況が続いていた。魔王の圧倒的な魔力量は尽きることを知らず、英雄側も魔力回復ポーションで粘る。ジャンヌの御旗効果で生き残っている、フォートスとジェノ。二人は致死レベルのダメージを負い、御旗に生かされている状態になっている。回復魔法などで傷が塞がるため、この事実を知っているのは御旗の持ち主。ジャンヌただ一人である。
魔王の魔力は尽きないが、確実にダメージを与えているため、攻撃が徐々に苛烈になってきた。
「何者だ!?」
魔王が突然、攻撃をやめ玉座の後ろを見る。英雄一行は息も絶え絶え、その違和感に少しも気が付いていなかった。
「さすがは父上、気が付きますか」
「おぉその声は、わが娘ではないか」
姿を現したのは43階層で遭遇した美少年だった。
「むす…め?」
「てっきり男かと…」
英雄たちは困惑している。が、それを他所に、魔王は娘との会話を続けた。
「なぜ見ていた? 早く加勢しなさい」
「わかりました父上」
ルイは魔法の詠唱を開始する。
「イオ! 何の魔法だ!? フォートスが聞くも彼は首をかしげる」
「さぁ…見当がつきませんね? 魔方陣の色的に爆破系かと…」
「皆さん!御旗に集まってください! ≪魔法看破!≫」
円状に旗から金色の魔方陣が発生し、範囲内への魔法完全防御の生存範囲が完成する。
「これで外からの魔法は効きません。何が来ても怖くないです!」
「さすが神の御旗! 何でも怖くねぇぜ!」
ルイは不敵な笑みを浮かべる。
「そう? じゃあ、いくよ?」
ルイが、視界から消えた。ジャンヌが辺りを警戒していると…分身したルイが目の前に現れた。咄嗟に短剣でルイの分身を切り裂いたジャンヌは奇跡的に難を逃れたが、背後に分身の出た英雄たちは背中に手を当てられたかと思うと、腹が爆発した。その規模は王国の火薬庫が爆発したかの如く大きかった。
内臓を吹き飛ばされた英雄たちはどうにか立ち上がる。イオがかけた継続回復魔法のおかげで、じわじわとその傷が修復されてゆく。
「何が…起こった?」
「わからないの? 瞬間移動して爆発魔法を撃ちこんだだけだよ?」
「瞬間移動…聞いたことはありますが実在するとは…」
「さて、ジャンヌさん。一つ提案があるんだけど」
「……魔族の提案なんて誰が受けるものですか」
「魔王、倒さない?」
登場人物紹介
・ルイ アルマーノ
レベル668。母親を幼くしてなくし、父親は女であるから弱くあるという思考を捨てさせるため、男のように一人称から服装まで物語のようにしている。戦闘技術は全てメイドが教え込んだ賜物である。
煉獄魔法、悪魔魔法、召喚魔法、爆破魔法、氷結魔法、風魔法、爆破魔法を習得している。
何やらジャンヌに提案があるようだが果たして?
・ジャンヌ=ダルク
神の代理人と人間界で呼ばれる人間の一人。御旗の中ではだれ一人死ぬことは許されず、生命活動の停止も許されないアンデットとなる。意識なども範囲外に出るか、トールハンマー起動までは継続される。本人たちの目線からは傷などは一切受けていないように見えるため、不死の力を与えられてると思わせている。
英雄と呼ばれた仲間は今や効果が切れれば動かぬ屍となる。絶体絶命の時にルイから提案を持ち掛けられた。果たして彼女の目論見とは?




