表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/5

4.蛹の中


 何かとしっくりこないことが増えた。


 特にそう感じるのは服装。

 持っているものもそうだし、ネットや店頭で眺めているときもなんかイメージがつかない。服そのものに文句はないのだが、自分に馴染まない……いや、むしろ自分が・・・馴染まないと感じる。


 鏡に映る自分の顔もそうだ。

 なんだか自分だという実感が薄い。たまに「誰?」と言いたくなる。

 わかるのはよく疲れた表情をしているということくらい。なんだろうこの違和感は……。


 そんな中で髪型だけは納得している。

 ただこういうのが好きというだけで馴染んでいるかどうかは定かでない。

 今の髪型・髪色にしたばかりの頃は、よく似合うと思っていたはずだから、それ以外の要素に変化があって今のモヤモヤ状態になっていると考えられる。


 おそらくだが『アイデンティティ』がぼやけているのではないかと思う。


 もう少し若い頃の私はむしろ個性が強めだった。「自分の世界を持っているよね」と言われたこともあった。

 良くも悪くも目立っていた。でも今はどうだろう。


 もちろん目立つ人だけが魅力的な訳ではないだろうし、やたら美化して考えるのも違うとは思うのだが、自分らしさの原型がなくなっていくというのはやはり落ち着かないものなのだ。


 転換期に入っているという自覚はある。いろんなことがあった。これは大きく変わらざるを得ないだろうというくらい状況が変わって。

 だからこの状態を乗り越えたら、また新しい自分になれるのだと思いたい。


 まるでさなぎの中だと、そう思う。


 あの中はドロドロで形が定まってないと聞く。昔はなんとなく蝶や蛾が綺麗に翅を折りたたんで入っているイメージをしていたのだが、よく考えてみればあれほど形が変わるのだから途中経過はそうなるか……と納得もする。

 だけどいずれはちゃんと成虫の形になっていくのだ。


 美しい蝶になりたいとまでは言わないが、早く形が定まって「これが私」という自信を持って堂々と外を歩いてみたい。

 鏡に映る自分に向けて「良い感じだね」といったポジティブな言葉をかけてやりたい。


 蝶というのは一例で、蛾でもカブトムシでもいいんですよ。彼らはみんなかっこいいです。自己を確立しているというのはそれだけで魅力的なんですね(尤も昆虫たちはそんなこと考えながら生きてはいないでしょうが)


 ちなみに私はオオミズアオが好きです。薄いグリーンの綺麗な蛾ですよ。


(とはいえ苦手な人もいるかもしれませんので閲覧はお気をつけて)


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ