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2.趣味なのにしんどいとき


 最近、とあるきっかけで手芸を覚えた。

 これまたとあるきっかけで、その技術を磨いていく流れとなった。

 堂々と人前に出せるようなものを。ご覧になる方々に満足していただけるものを作る目標だ(七瀬渚としての活動ではないからここに詳細は書けないが)


 趣味の延長のようなものだった。楽な部分だけできれば最初はそれで良かった。


 技術が向上すればもっといろんなものが作れる。想像してみるとそれもまたワクワクすることではある。


 ただそこまでの道はなかなか難しいものがあるのではと予想している。

 というのも、現時点で基礎の基礎といった部分で何度も躓いているからだ。今からこんなんでは、これから先の道のりはどうなるんだろう。挫折してしまわないだろうか、などと少し心配になる。


 正確に言うと一度は挫折して、道具一式クローゼットの奥にしまった。

 それをもう一度手に取る機会が来るとは思ってなかった。縁を感じずにはいられない。だからこそ今度は諦めたくない。


 ふと思い出したことがある。

 元々は趣味として始めたイラストや小説でも、きっと苦労したときはあっただろうと。

 なんだか他人事みたいに言っているが、試行錯誤した痕跡は残っているから間違いなくそうだったのだ。


 でも「上手くなりたい」という気持ち、そしてそれ以上に「もっとこの分野を味わい尽くしたい」という気持ちがまさった。


「趣味は楽しくなくてはならない」

 頑なにそう思っていた時期もあった。

 でもそれはある種の呪縛にもなりうるように最近は思う。


 途中から何か吹っ切れた気がした。

 趣味で頭を抱えたり、歯を食いしばったり。

 やるせない思い、悔しさ、悲しさ……などなど。そういう感情があることを自分に許しても良いような気がする。全てがポジティブな気持ちじゃなくてもいいんじゃないかね、別にって。


 好きであるがゆえのネガティブな感情が私にはあるようだし。

 悔しい思いは愛ゆえといいますか、その先にある更なる楽しみに辿り着きたいからでもある訳で。


 向上心というほど立派なものではないけれど、追求したくなったんならそれはもうしょうがない。ネガティブな感情ごと受け入れて許しちゃおう、なんて思ったりしました。


 この間手芸やってたときも、最後の最後でミスって「キーーーーッ!」って悔しがってましたね。詰めが甘いからあるあるなんですけど、ほんと泣きたくなったわ。


 そんなのも趣味の一部に加えて、多少気が楽になったというのが個人的な感想でした。


 さぁまた勉強の日々です。果たして上手くなれるのか? って思いはしますが、やれるところまでやってみて「やっぱだめだー」と思ったらそんときはそんときくらいに考えておく。


 幸い私は物書きなので、経験そのものが資料になるし。多分無駄にはならんでしょう。

 執筆の方も試行錯誤しながらまだまだ前進してやりたいです。

 それではまた! 行ってきます。


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