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Clush on Claft  作者: ユキ サワネ
一章 廻り始めた〝星〟
8/8

第七話 担い手、迷宮で無双する

いつも読んで頂きありがとうございます♪

ストレス発散目的で緩く書いてます

 炎猪(バーンズボア)の討伐により26層目の魔素が安定したので、野営陣を張ることとなる。


 数日前までは20層と言うのは中級迷宮最奥の証しであったが、今やその場所は【地底魔種生物(マグル)】の不可侵領域化が確認されており、クリックスとダイナが大勢の後発組を連れて大規模な野営陣を敷いている。


 その陣営をしっかりと転移魔石に座標登録し、これでものの数秒で先遣隊、迷宮中継地点の20層、地上と往来が容易くなる。


 「ご苦労であった、セフト。少し休め。」


 26層に転移してきたダイナの気遣いにセフト達先遣隊はしばし休むことになり、27層目からはクリックスが先遣隊の指揮を執る。


 「あぁ、そうだ、ギルドマスターの救援部隊は引き続き先遣隊と共に潜れ。」

 

 ダイナの命令にジョブは逆らう気は無さそうだ。


 通例だと『共鳴』を発動した迷宮は5階層分の増加をみせるのだが、今回はその通例ではない。


 その意味は探索者玄人だからこそ理解出来る。


 通常より階層が増えていると言うのはルーン遺跡は他の迷宮に比べて更に魔素が豊富に存在しているというなによりもの証拠。


 かつてクラフ島創成期、僅か3層の小規模迷宮が数日で30層まで膨れ上がった事も史実はあるが、それこそ稀である。


 が、その稀が今回、ルーン遺跡で起きていたとしたら……


 「ロイヤル団長、ちょっといいかな?」


 「なんだ?ファウスト。それに呼び名は、ダイナでいいぞ。貴様は聖騎士団員でなく客員。その方が話をしやすい。」


 「じゃあ、改めてダイナ。ここから先は未知なんだよな?少し時間をくれないか?準備を整えたい。装備や道具を幾つか作っておきたいんだ。」


 「作る?今、ここで?」


 「あぁ。なんせ各クラフトマイスター達がいるし、出来る限りの戦力を上げておきたいんだ。」


 周囲が困惑するのも無理はない。


 通常なら迷宮内で武道具の製作なんて余程の余裕がなければ出来ないし、余裕があってもやろうとも考えないし、正気の沙汰でない。

 

 だが、これだけの戦力が揃ってる状況ならば出来るはずで、階層主を倒してから野営を敷くまで小一時間経つが未だ炎猪の再生気配が微塵も無い事も織り込み済み。


 階層主は通常半刻経つと再生する。つまり、ここは不可侵領域であり、安全地帯という事実。


 「良かろう、私も興味がある。やってみろ。クラフトマイスター達をここに呼んでくれ。」


☆☆☆☆☆


 「まさか、お前さんと迷宮で子造りするとは思ちょらんかったぞい。」


 「……ツチノコ、変な誤解招くだろ。でも、俺もこうなるとは思ってなかったけど、単なる思いつきでもないんだよ。妙な胸騒ぎ……と言うか感覚があるんだ。」


 ツチノコは不思議そうに俺を眺めたが未知の領域に足を踏み入れるにあたり、慎重に成らざる得ない気持ちに同意し急いで事に当たる。


 まずは先遣隊優先に武具を造る。


 簡易的ではあるが金床や魔石類や鉱石一式を準備。


 簡易だから、造れるものは限られるが、短剣や長剣等の武器類と彼等、騎士団の勝負服を参考に全身鎧(フルプレート)、盾類を手持ちの素材から造れるだけ造ってみることにした。


 「恐ろしい早さで造りあげるものだな。鍛冶とはそんなあっさりと出来るものでは在るまい。」


 程なくしてからツチノコと呼吸を合わせた働きぶりにダイナだけではなく周囲の者達も黙って見つめているのはわかっていた。そう、ここは存分にクラフト道の腕の見せ所だ。一気に評判を高める絶好の機会だ。


 「やはり、お前さんのはどれも癖が強くて面白い……が、それは使い込んで慣れてからこそ真価を発揮するもんじゃろな。この状況では、ちと不向きな性能よ。まだまだ性能調整感度は不足しちょるし、どれ、残りの装備品全て均等に扱いやすい代物にしといちゃるから、他のマイスター達に指示出しちゃれ。それでも手が空くなら手伝ってくれ。」


 要は、お前(ファウスト)のじっくり育成型装備はお呼びじゃないから邪魔するなと言う事で、武具練度が低い内からでも扱いやすさに長ける物を造る方向で、その点はマイスターであるツチノコに頼り切って、次は魔導法衣の作製に移る。


 今回の帯同縫製マイスターはガネットで、娘のムースは王宮内の案件でフルツを離れられず、代わりに招集に応じた形だ。


 「さて、どんな物作れば良いんだい?」


 「魔鏡鳥(リフルハーピー)の素材が幾つかあるからそれを使う。」


 魔鏡鳥は魔素量が他のマグルより極めて豊富で魔法や魔道具の威力を跳ね返す事で有名。多くの探索者、こと経験の浅い探索者程、狩るのは困難な為、自ずと素材の市場価値も上位に位置する。


 無駄に切り刻もうなら切傷から魔素が抜け、素材の質は桁違いに落ちる為、価値は当然下がる。


 ツァール迷宮内で何体か狩ってみたが、改めて狩りの手強さを思い知らされた。


 「あら、状態が偉く良いじゃないか。これなら良い法衣を作れるわ。」


 ガネットに俺のイメージを伝えやすくする意図で作り方を一通り見てもらい一着縫い上げてみせると彼女は躊躇(ためら)いなく確信を得ている。


 「狙いは解ったからあとは任せなさい。先遣隊分なら小一時間あれば充分よ。」


 ガネットがいてくれて大いに助かる。


 次は魔道具作製と調合薬製造。


 魔道具、調合クラフトマイスターのランプやセルミット(いたずら同士)にも依頼をする。


 作る物は回復薬や強壮薬など薬の他、魔力生成での錬金調合物。


 それらを手持ちの素材から作るにあたり、俺よりも間違いなく上質の物を二人は作れるからだ。


 その場に出せるだけの素材を出してみると、二人は直ぐ様、作業に取り掛かってくれる。


 素材の提供だけで何を欲しているか理解度が高くて説明要らずで助かる。


 それから俺は先日の迷宮攻略中に作った料理を一部提供し先遣隊を労いつつ、代わる代わる部隊に休憩をとってもらいながら合間にツチノコと出来るだけの事をする。


 作業開始からおよそ3時間と少しくらいか、途中裁縫や調合の出来栄えを確認しながら、 クラフトタイムは終了。


 一段落着いたわけだが、クラフトマイスター達が作り終えた物と俺の手持ち品を一斉に並べて数を確認する。


 クリックスをはじめとする先遣隊一団がその光景に大層喜び、ダイナはというと、口元に手を当てながら出来栄えを一つ一つ確認している。


 「クラフトマイスター作の物はどれも言うことないのだが、何故だ。何故、ファウストの物は()()がこんなに違うのだ?担い手の特性か?」


 確かに俺の製作品の性能はクラフトマイスター達に及ばない。が、副産物である付加価値がクラフトマイスター達よりついている。


 武器ならば攻撃性能や魔力循環速度の大幅な上昇率、防具なら耐久性能や回避性能など多種多様な上昇、薬なら回復量は低くても持続性や魔素強化があり、魔道具に関しては属性付きなどで周囲からすればどれも不思議で魅力的らしく、先遣隊以外の面子達はそこから先遣隊分の差し引いた残りをかけて〝交渉〟を始めていたりとちょっとした一幕が起きたが、ダイナがそれを咎めまとめ上げる。


 武具の配分は先遣隊を筆頭に初代先遣隊への労いとして主に分配。それでも残った物は有事の際、使えるようダイナが野営陣にて保持。


 薬に関しては優先的に先遣隊に分配、残りはその場に居合わせた全員に均等に2つずつ配り余った在庫と斥候に必要な数の錬金調合物以外の在庫は共にダイナ率いる主幹部隊が保持することとなった。


☆☆☆☆☆

 「後発部隊の指揮は我が執る。セフト隊は地上に転移して各自務めを果たせ。クリックス隊はこれより行軍を開始する。全員、配置につけ。」


 準備を終え、クリックスの部隊と合流して階下へと降ると、ジョブは真っ先に口走った。


 先程の炎猪(バーンズボア)しかりだが、明らかに上級迷宮かと勘違いしてしまいそうになるほどの不気味な魔素を感じた。


 あぁ、装備を整えて正解だったのだ。


 そこから少し進んだ先で四足歩行種のマグル達と部隊は交戦に入る。


 マグル達は動きが素早く厄介極まりない。


 「こちら、先遣隊。亜種マグルらと交戦中だが狼種、猪種、熊種、犬種、鳥種、全て大迷宮クラスだ!集中しないとちょいとヤバそうだから映像晶石はここに置いておく。暫くは交信不可だ。」


 ジョブが後方で連絡し終えた頃、クリックス隊が先行してきたマグルにようやく当てた攻撃は思いの外ダメージを与えていないように見えていた。


 魔法の効き目が少ないならとクリックスらは斬撃を見舞うが、その表皮は非常に硬く手強い。


 「……骨が折れるぜ、全く。」


 そんな事をぶつふつ言いながらもジョブは帯刀していた双剣を引き抜きながら一目散に最前線に抜き出て、あっさりと亜種2体を切り落としてみせる。

 

 「お前ら、少し退がれ。どうやらここは俺の出番らしい。マイスターの武具に切り替える準備は稼いでやる。ファウストッ!来いッ!」


 苦戦する騎士団をよそにジョブが次々と亜種マグルを倒してゆくその光景に、クリックスはじめ聖騎士団員はしっかりと見入っては、正規品の剣を納め覚悟を新たに新調した武具を構え始める。


 聖騎士団の正規品はただの剣では非ず。


 魔力と剣術の双璧を成す為に量産型とはいえ、素材の特徴を見事に活かし効率よく鍛造された下位の魔剣でそれこそ中級迷宮では(おく)れをとらない代物。


 それでも、太刀打ちは困難と見るや、数人がそれらを掻き集め26層へと駆け上がっていく。


 「腹は決まったか?副団長さん。」


 忙しなく飛び交う敵の血飛沫と断末魔の中、やけに楽しそうなジョブが前衛を交替すると、新武器の性能を試しながら、筆を振るうように滑らかに切っ先を返し続け、飛びかかってくるマグル達をことごとく撃破するクリックス隊も後れを取り戻す働きを示した。


 大迷宮の【地底魔種生物(マグル)】ともなると、強度もさることながら、魔力の精度が高いためか際立つ攻防、ひいてはその知能の高さに舌を巻きたくなる。


 対峙して敵いそうにないと見切ればわざとタイミングをずらして集団での連携攻撃をしかけてくるし、仕掛けの間合いも抜群でこちら側が嫌う間合いとあって、息をつかせない。


 状況判断を一つでも見誤れば、大怪我所ではすまないだろう。


 それでも、苦戦を強いられる中、無傷で部隊が在り続けるのはクリックス隊の質の高さゆえ。


 とはいえ、長丁場の戦闘は不利だ。


 もうどのくらい亜種達を(ほふ)ったかさえ解らなくなってきていて先遣隊の士気にも陰りが見え隠れする。


 「ファウスト、まだ行けるか?」


 疲弊を(ほの)かに纏うジョブの声に俺はつい見栄を張ってしまったが、呆れを通り越えた境地に辿り着いていたような気もして軽口を吐いた。


 だが、現実の戦況はみるみる先遣隊の劣勢を色濃くし、勢いは鳴りを潜める。


 新調した防具のお陰で多少の凶牙は防げるものの、状況はまさに【魔素氾濫(オーバーフロー)】そのものである。


 次から次へと迷宮奥から湧いてくる亜種。


 ただでさえ活きの良い動きを見せつけ、狡猾さのある連携をとるその厄介さに加え、これでもかと迷宮奥から這い出てきては飛びかかってくる。


 一息つく間も与えないつもりかと疑ってしまうほどの波状攻撃を耐え凌いでもうどのくらい時間が経ったのかさえ判らない。


 決して狭くはない迷宮の回廊ではあるが、押し寄せるマグルの数で埋め尽くさんとばかりの惨状に1人また1人と体勢を崩されてゆくがどれも致命傷までは至っておらず、準備が功を奏していた。


 「クリックス!全員一旦退け、キリがねぇ!」


 ジョブの怒号が回廊内で轟き、俺は合図を待つ。


 26層での準備時間中、作戦会議に参加した際、窮地脱却の手段として、とある案が浮上していたのだが、流石に探索の出鼻で切り札登場とは誰も思いもしなかった。


 「やったれ、ファウスト。」


 刀身の基礎素材は溶かした鉄鉱に魔結晶を練りこみ本来のレシピとは違う素材を間違えて利用した失敗作。その影響からか魔力を流動させると体内の魔素を刀にごっそりと奪われる反面、未だ全貌を理解出来ないでいた。


 だが、その潜在的な力は無銘の蒼剣を軽く凌駕する事だけははっきりと解る。


 この新たな魔剣は使い手の魔力の質や量に応じて性質を変化し、化ける。


 作りたての頃に性能試験として近場の迷宮で何度か試した結果、熟練の焔の魔素使いですら扱い困難とさえ云わしめた逸物なのだが、その時期に見せた結果とは全く異なる現象が起こる。


 試験時、魔力を刀に込めると強烈な頭痛と目眩を感じ続けながら試行錯誤を繰り返していたが今回はそれらが無感覚に限りなく近く、疑問に包まれたが、刹那の感覚ゆえ気に留めやしなかった。


 不思議な事に脳内に描き浮かぶ残像通りに剣を振れば無数の風が刃の様に敵を射抜き、無我夢中となり後先考えずに何度も剣を振れたのは、単に背中を預けられる心強い仲間がそこに居るからだと思い込んでいた。


 もちろん同時にそれを振る度に俺の意識も体力も相変わらず激しく消耗する事だけは変わらない。


 「ファウスト!交替!」


 ジョブの掛け声に荒く息づく俺は呼吸を整えながら退き、ジョブに続くようにクリックス隊も雪崩込むように俺を横切る形で打って出た。


 標的に当たれば激しく弾ける投擲魔道具や打ち()れた敵を余すこと無く屠る連携力はまさに攻撃は最大の防御といえる。


 「(やっこ)さんの勢いが落ちてきた!気張れや、お前ら!」


 魔力の回復を待つ間も戦闘は続いたが戦況は確実に先遣隊に傾いた頃、マグルらの波状攻撃が止んだ。


 「終わっ……てないか。いよいよ本丸登場ってわけだな。クリックス、()()に勝つ見込みあるか?」


 「どう見てもそこいらの魔狼とは一線を画します。纏ってる雰囲気は明らか別格ですね……でも、時間稼ぎくらいして見せますよ。それにこの防具が有れば無性に負ける気はしませんよ。」


 あえて勝てると言い切らなかったのは賢明さからくるもので、未知の相手の情報収集優先とその場にいる者は皆理解している。


 「来るぞ!散開!」


 奥から1体の大型魔狼が唸り声をあげつつ突進してくると、ジョブとクリックス隊は左右に分かれ挟み撃ちの陣形をとる。


 魔狼の弱点は四足歩行を鈍らせる為に四足の腱を断つに限る。そうすれば移動力を奪え此方の攻撃は最大限に活かせられるからだ。


 クリックスとジョブが魔狼の足元に斬撃を見舞うとその剣撃跡から大量に激しく魔素が抜けた。


 だが、魔狼は突進後の一瞬の硬直から腱を切られたはずの脚と無傷の尾を鋭く振り抜いて左右にいた部隊を尽く薙ぎ払う。


 「ぐおっ!」


 通路の両壁へと一瞬にして打ち付けられた左右の部隊の中にはその衝撃により、たまらず剣を落とした者も居るほどで、それほどまでに強烈な物理攻撃だ。


 憤る魔狼の気配に一瞬にして先遣隊は呑まれかけた。


 魔狼の追撃は圧巻で部隊も散り散りになる様相に指揮系統が乱された。


 「腱を断っても動けるとか冗談だろ……」


 更なる魔狼の二手、三手の追撃をまともに受けた者も出るなか、それでも部隊は冷静に対処しその士気は陰りを見せない。


 反撃を各々が仕掛けながらも、身動きのとれない俺から注意を遠ざけるように皆が奮闘する。


 (くそ、これは使いたくなかったが、仕方ない。)


 特性糞不味薬効酒。


 付けた名は〝悪魔の(もよお)し〟。


 素材の効力重視で薬品調合マイスターのセルミットとおふざけ全開で研究したのだが、粘着性があり喉越しは悪く、何より例えようのない苦味と辛みが半日残る。


 素材はまぁ、さておきその効力は一時的に心身ともに超活性させ、潜在的なあらゆる力を目覚めさせる。


 「ジョブ!クリックス!離れて!」


 咄嗟に叫んだのはこの薬による超回復と覚醒による周囲への斬撃による被害を懸念した……訳では無い!


 とにかく広範囲に臭いのだ。


 悪臭源が動き回るとそれは最早地獄絵図なのだ。


 即座に剣撃が魔狼に届く間合いまで詰めると、案の定、ジョブもクリックスもたまらずその臭いに吐いてしまっていたが俺の攻撃を食らう寸前に魔狼も悲壮感たっぷりに嗚咽をあげる。


 今まさに俺は敵無しである。

「ほおいほい、あんおあいお!」


 その臭いなんとかしろとジョブは言っているが、実のところなんともならんのだ。


 「おうえすえ、うしゅうおい、いつい。」


 そうですね、腐臭より、キツい。も解る。


 半日は我慢して貰わないとならんのだが、このままでは〝悪魔の催し〟がある意味で絶版の嵐となるか。


 仕方ない。ここは、先遣隊全員に臭気麻痺の薬を飲んでもらおう。


 「いや、流石にそれはないわ。なんちゅう危険な錬金しとんじゃ。」


 嗚咽と嘔吐を繰り返していた精鋭たちは薬飲後、落ち着きを取り戻し恨めしそうに俺を見ながら堕ちた魔狼の素材回収を手伝ってくれる中、ジョブだけは流石に愚痴を吐く。


 「終わった事だし良いじゃないですか。早く素材回収しないと迷宮に先を越されちゃいますよ。」


 「終わってねえーよ!臭気麻痺してるだけだろ!」


 「正直言って、この魔狼の強度は脅威でしたし、下手うてば部隊は壊滅してましたよ。これも、ファウスト様の機転が有ったからこその勝利なんですから。」


 「確かにな。そこは認める……がその酒は二度と使うな!」


 戦況がたった1体の存在により、九分の勝ち目をひっくり返されかけたのだ。


 致し方あるまい。


 戦闘終了後、映像晶石越しに詳細を知ったジョブは真っ先にセルミットに文句を垂れたのも、致し方あるまい。


 珍しく異様なまでの悪態をつくジョブを観てかダイナ達後続部隊数人がセルミットの忠告に耳を貸さず興味本位丸出しで階下に降ってくると、慌てて上階へと引き返す。


 もはや笑いしか生まれない。


 晶石越しにセルミット含め罵倒が凄かったが、セルミットはそうなると予測して静かに陣営内で臭気麻痺薬を大量に作っていた。


 やはり未知とは危険が付きものである。



ここまで読んで頂きありがとうございました♪

一身の都合上、不定期更新ですが、また次話読んで下されば嬉しいです♪


書き溜め… …_φ(・_・

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