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サイバーパンク2023-そのTSモブ兼女ザコは反射とエネルギー操作を操る-  作者: 東山ルイ
チャプター2.5 サンダードーム空軍基地襲撃作戦

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EP46 絶対的応報

 ルキアが答える。『もう動けないんでしょう? 応援にジーターを呼んだわ。貴方の座標を割り出し次第、そちらへ向かわせる』

『あぁ、そうしてくれ。アウト』


 通信が切られ、いよいよこの強盗劇もフィナーレに向かっているのを再確認した。


「よし……!!」


 ここにいてもやることはない。更に、ここにいたら捕まる未来しかない。僕はレーダー管理室をあとにした。


 *


「はぁ、はぁ……!!」


 マルガレーテとロブスタとの闘いは、終わりを迎えていた。マルガレーテはすでに倒れ込み、呼吸するのに精一杯。だが、ロブスタも肩で呼吸している。それに、このマッチョな大男の精神状態はすでに、サイコ・キラーのそれに呑み込まれていた。


「オマエの負けだ、マルガレーテ……!!」


 仰向けに倒れ込むマルガレーテへ向け、ロブスタはかろうじて立ったまま勝利宣言した。


「サイコ・キラー恐れてたら、〝正義〟守れねェんだよ! おらァ、あの世でアラビカに詫びろ!! このアバズレビッチが──」



「言葉使いが荒いですな。ランクAAAの正義の使者ともあろう者が」



 ロブスタが振り返った先には、僕がいた。


「よりにもよって……、てめェが来やがったか」


 ロブスタは僕を見つめ、そして笑う。その表情から、もはや正気さを感じ取ることはできない。


「ラーキ。に、げろ……。オマエじゃコイツは──」

「あァ?」


 ロブスタはマルガレーテの頭を踏みつけた。何度も、何度も、念入りに。


「ふん、オマエの能力くらい分かってるんだぞ。エネルギー操作? そんなモン、所詮おれの〝ルール〟には勝てねェ」


 確かに僕の能力を知り尽くしているだろう。エネルギーを生み出し、操り、放出したりバリアを張ったり、と。言ってしまえば、ただそれだけの能力だ。


「……、()はゲーマーなんだよ。でもなぜか、この世界に来てから当然のルールを忘れていた」

「あァ?」


 僕は右手を上げ、左手の甲をロブスタに向ける。


「ぶっ壊れた攻撃技には、必ずクールタイムがある。こんなこと、聞くまでもなかった」


 刹那、

 僕は周囲のエネルギーを吸収し始めた。文字通りすべてのエネルギーを。電気量、熱量、音量、光量、それらをすべて右手に集め、体表にまとわせて左手の甲へと移させる。


「て、てめェ──」

「オマエは能力を使うのに、3秒間必要だ。なら、その間に勝負をつければ良いんだよ……!!」


 集めたエネルギーを一気に解き放つ。まるで小さな核爆発のような光が辺りを包み込む。

 そう。ロブスタは最低でも3秒間なければ、能力が使えない。加えて、マルガレーテとの激戦で彼は削られまくっている。更に、僕が現れたから油断したのだろう。先ほど一瞬で倒したヤツに負けるわけないと、能力を使う素振りすら見せなかった。


「ぎゃぁあああ!!」


 ロブスタの身体は消え去った。いくら全身を改造していようとも、これだけのエネルギーをくらえば、もう原型を保つことすらできない。


「……散々悪いことしてきた、因果応報だ」


 もう振り返る必要はない。僕はあしたに向かって、歩き始めた。

 サンダードーム空軍基地襲撃作戦。突貫工事で始まったこの大強盗も、なんとか生き残りに成功した。

 重症者であるカルエ、情報処理班、ジーターに連れられてヤサへ帰っているアーキーとリミ、つまり僕とマルガレーテだけが地獄と化した軍基地から脱出するために、SUVに乗っていた。


 そんな最中、僕の携帯電話にメッセージがつく。


『ラーキ・パケット。世界最強の能力者集団である〝グレード・セブン〟で自分を試さないか?』


 それは紛れもなく、政府からの連絡だった。


チャプター2.5おしまいです。そろそろレビューほしいなぁ……。


閲覧ありがとうございます。

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