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4−1 HOが本田技術研究所に退職届を出してからの事

HOは、本田技術研究所で4年超過ごして、実力主義のじの字もなく、実際は超学歴偏重主義で有る所に辟易し辞める事にし辞表を出し、昭和60(1986)年末に退社する事にした、、、。

そうすると、規格外の能力の有るHOが辞める事をもったいないと考えた人々が一計を案じたらしい、、、。


HOは年末の最後の休日前に栃木研究所に出張を命じられた、、、

HOは、流石に、何年か前に大宮でホームに着いた新幹線に乗ったら、、えらい目に遭ったから、、、

流石に最後なので前日の酒を減らして早寝をして乗り遅れずに栃木行の新幹線に、乗っていた、、、


HO「もう1月も無い間に辞めるやつに栃研に行けと、、、


『あの偉そうにしゃべるS主技に最後に挨拶して逝けってか、

あのバカと話ししたくはないぞ、、、

アホウな会社はトコトンやな、、、プンプンスカ、、、

なんで辞めるワシに、、、こんな事させるんや、、、、

トコトンやなホンダは、、、

絶対にクソ企業だなと、、、、。

くそう学歴だけのアホウに、、、また糞ゴマすらなあかんのか、、、』


まあ、栃研の後輩共に挨拶をする為だと思おう

後輩『HO先輩を見ているとその能力を見てて感動する時も有るのです、、、

もちろんアホウの中のアホウな時も、、、でもね、僕たち研究所入社の工業高校出にとっては、希望の星なのです。

絶対に出世して下さいね。』

と言われてたが、、、

辞める事にしたからな、、、

その説明に行かして頂けるのだと思うようにしたが、、、


S主技の面が思い出されて、、、

クソクソクソクソ」


と思いながら、、、過去のこの新幹線に乗ったことを思い出して、、、

またまた、、癇癪を起こしていた、、、あの時と同じ


S主技『現場より主技様に挨拶を来ないのか?

お前の仕事は何だ、、、、

お前のどこの会社の社員だ、、、、

お前が新幹線に乗り遅れたのはアホウだからだ、、、

しかし、、現場と順番が違うぞ、、、

まずは、俺等上司に挨拶してからだ、、、

その後で現場だろう、、、

栃研に、出張したのに、俺等に挨拶をしないで、、、現場で有る子会社の工場に行くとは、、、

どういう事だ。』


あの話を思い出して、矍鑠を起こしまくっていた

ところが、HOが予定通りの時刻に栃研についた所、、、



K主技がいきなり、こっちに来いと引っ張っていった、

もちろん、その定刻にはS主技も居たし栃研のみんなに『辞めるよ』と挨拶するのだと思っていたが


HO「K主技さん、どこに行くのですか?」

K主技「黙ってついてこい。」


S主技に挨拶どころが、、、それよりも何よりもすぐこっちだと連れて行かれたのだ、、、、、、。


HOは思った「えぇー待ってくれよ、、、わしは辞める挨拶を

栃研の主に後輩達に、、、

『ゴメンな、この実力主義のじの字もない会社で

努力しても給料も立場も上がらへんの解り切ってしまったんだよ、、、

だから、、、あんたらの期待に添えなくて、ゴメンなと。

まぁ、わしは運が無いからな、、、。』

挨拶する為に来たんやろ?」

、、、、

、、、、

、、、、

K主技はHOが行ったことが無い所にどんどん連れて行った、、、

当時栃研は、本格稼働する為に色々な建物が増えていた時期でも有り、HOは、栃研は探検した事無かったので、建物すべてを全然把握していなかった。

いくつも有る栃研の建物を出入りして、、

HOは見た事が無い様な所に連れて行かれた、、、

そこには、和研の4設の様な、、いやそれ以上の

宮殿の様にキレイな所が有った、、、広さは体育館並みだったと思った。

真正面には左右から階段が降りて来ていて真ん中にこちらに降りてくる階段が有った。

HO「栃研にこんな所が有るのですね、、、。

貧乏なわしには、テレビとかでしか見たこと有りませんが、、、

ホテルや客船のレセプションルームの様な、、、

所ですか?」


K主技はそれには答えずにセンター階段の所に連れいていった、、、

K主技「これなんか知っているか?」

と指を指した、、、

そこには、レシプロエンジンで、単気筒や直列でも無くてV型でもなくて、、、

円周上にシリンダーが並んだ航空機用のエンジンがオイル漏れ1つも無いくらい綺麗に陳列台に載っていた。

HO「凄い航空機用のエンジンですか?」

K主技「解ると思っていた、、、

よし、行こう」

と連れて行かれたのは、高級そうなソファの前で有った。

そこには、偉そうにソファに座っている、おっさんがいた、、、

ひと目見てK副社長と同じ人種だと思った、、、、。

この時点では、HOはこのおっさんがT取締とは知らなかったが、便宜上T取締と称する。


HO「はじめまして。」

T取締は、挨拶すらしなかった、、、、。

HO「なにか御用でしょうか?」

、、、。

、、、。

HOは思った『何だこのおっさん、、、喋りもせんのか、、、。』

、、、。

、、、。

T取締「お前に何が出来るのだ?」

HO「何も出来ませんよ。

私は、この会社が超学歴最優先企業の分際で実力主義だと法螺を吹いてるクソ会社だとしか認識して居ないので辞表を出した奴ですから。

というか、、、

その辞表を出した奴をこんな所に連れてきて何をさせたいのやら、、、です。」

T取締「誰が実力主義だと言うたのだ?」

HO「私の認識ではK副社長ですね、何年か前の雑誌のインタビューとかで吹きまくってますね、恥知らずさんは全く凄いてすよ。

おかげで安直な工業高校出で入ってきてこの始末です。」

T取締「まぁその話は良い、、、。

あそこに飾っているエンジンがなにか解るか?」

と言って航空機エンジンを指差した。

HO「航空機用のレシプロエンジンですね。」

T取締「名前とか解るか?」

HO「すいません、私は航空機用エンジン名は詳しくないので、、、。」

T取締「ゼロ戦と言ったら解るか?」

HO「誉とかいう菱重さんのエンジンですか?」

T取締「お前は菱重と略するのか?」

HO「非公式な場では、、、なんかの本でそう略するの読んだ事有るので、、、。」

T取締「今は公式な場ではないのか?」

HO「なんか偉い人と世間話をしているだけ、、、

という認識です。」

T取締「、、、。

お前には礼儀という物は無いのか。

わしに対して失礼やと思わないのか?」

HO「すいません、私はこの質の悪い会社に嫌気が差して辞表を出した奴なので、、、。

まず何も怖く有りません、、、

お前の給料上げてやらんぞ等の話は意味を持たないので、、、。

というか、私が現実に見た来たこの会社の偉いさん共は、ほとんどクソだったので、例えば仕事そっちのけでゴマすりしている奴や、学歴だけて出世した奴しか見たこと無いのですよね、誠に申し訳有りませんが、、、。」

T取締「そうするとお前の横に居るK主技は、どうなんだ。」

HO「K主技さんは、比較的ゴマすりメインの方では有りません。

どっちかと言うともっと偉い、、、天上人クラスの方たちの事です。

もちろん主技・技術員さんクラスにもゴマすりメインの方は居てはりますが。」

T取締「わしはお前に対して腹を立てているぞ。」

HO「私も同じですので、、、大丈夫です。

それよりもうこの世間話辞めにしませんか?

その方がお互いの為だと思います。

私にとって、何の説明もなくこんな所に連れて来られて、勿体ぶった喋り方しかしない偉いさんと話しさせられとるという認識しか有りません。」

T取締「お前はトコトンやな。」

HO「こんな奴ですので、すいません。」

T取締「、、、。

、、、。

じゃあ、本題に入るぞ。


その前におまえこの話を誰にも口外しないと約束出来るか?」

HO「内容に寄りますが、、、本田技術研究所の社員としての常識で有る所の、、、

辞めた後でも社外の人に情報を売ったりしないと約束はします、、、

時効は有ると思いますが。」

T取締「、、、。

、、、。

、、、。

、、、。」

HOは、あまりの暇さに何時もの様に腕時計を見たり遠くを見たりしていた。

T取締「お前はじっと辛抱が出来無いのか?」

HO「すいません、、、私は狩猟犬では無くて、単なるバカ犬なんです。」

T取締「アハハ、犬か。」

HO「すいません、、、でもオツムは有るのですよ。

そこらの東大出如きは負けないオツムは有りますよ。」

HOは言いながら何時もの様に右手中指を立てて自分の側頭部を小突いた。

HO「ちなみにこの会社の東大出共にも実際に負けていないですよ。

もちろん全ての分野で勝つとは言いませんが、、、

暗算、暗記や記憶速度では、、、余裕で負けますが。

知識の広さと思考速度やアイデアとかでは大概負けてないですよ。」

K主技「そうなんですよ、こいつの頭はびっくりするほど回る時が有るのです。

それが辞めるのなら、、、、もったいないと思ってぜひT取締に御面会させたいと思ってお時間割いて頂いて、、、

いま連れてきて居ります。」

HO「なるほど、、、辞めるのならやけくそでも良いから、、合わしてみようと。

だから前知識無しの為の説明無しだったのですね。

少し、腑に落ちました。

K主技さん、立ってた腹が少し横になりました。」

T取締「お前は全く、、、。

、、、。

、、、。

実はな、本田宗一郎さんの夢がヒコウキなのだ。

それでな、その夢を実現出来ないかと、、、隠密、超隠密行動中なのだ。」

HO「どんな、誰に対しての隠密行動ですか?」

T取締「もちろん、本田宗一郎さんに対しての絶対の隠密だ、、、

万が一にも本田宗一郎さんの耳に入らないように、、、隠密だ。

なんせこの会社にはそんなノウハウまったく無いからな。」

HO「ということは最終目標は量産飛行機を売ってお金を儲けるですね?」

T取締「そうだな、そこまで進められるかだ、、、。」

HO「考えますね、、、、。

あぁ私がやるかどうかでは無いです。

私が参加出来るのなら、もちろんやりますよ。

諸手を挙げて参加します、もちろん辞表は取り消しますよ。」

T取締「偉い簡単に辞めるの辞めるのだな?」

HO「アハハ、そんな物ですよ、楽しそうだし、実現すれば当然出世も出来るし、、、。


お前と同じ、、、

腐れエリートならわかるやろう、、、

この学歴が最高だと言われたので。。。

また、、、、

クズ東大出とK副社長が、、、


出てしまった。。。。。。。


誰に言うたんや、、、、。

おまえれら如きが、、、、、、。






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